ノート:古東スラヴ語

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発音について[編集]

「Руська правда」という表記はいまではウクライナ語のようですが、これは「ルースカ」とは読めないと思う。いかがでしょう--ЧК 2010年10月11日 (月) 17:42 (UTC)[返信]

今晩は。本記事を翻訳した者です。ご指摘の「Руська правда /rusʲka pravda/」の部分は、翻訳の元とした英語版記事内にあったものをそのまま載せたもので、現代ウクライナ語です。たしかに「ルースカヤ」とは読めません。一方、訳語として記載した「ルスカヤ・プラヴダ」という表記は除村『ロシヤ年代記』解説頁の記述に拠りました。ウクライナ語表記を記載したことと訳語の選定に齟齬があり、ご指摘にいたったものと思います。ウクライナ語表記の部分は、翻訳時なるべく原版そのままにしたかったので記載しましたが、ご指摘いただき見返してみますと、字句にいちいち現代ウクライナ語や現代ロシア語などの表記を記載するのは妥当ではないと考えましたので、先ほどの編集で当該部分を削除させていただきました。(ちなみに同節内のСлово о полку игореве など他の表記も英語版からそのまま載せましたが、これらは現代ロシア語です。同様に削除しました。)また「ルスカヤ・プラヴダ」も「ルーシ法典」(和田「ロシア史」山川、50頁より)に変更しました。どうでしょうか?--ぽん吉 2010年10月11日 (月) 19:12 (UTC)[返信]
こちらこそ、今晩は。確認いたしました、「ルースカヤ・プラウダ」[1]以外にも既訳があったのですか。仰るとおり、原語の記載も必要だとは思いますが、やはりそこで訳語にズレがあるとせっかくの記事の完成度が下がってしまうのではないかと案じておりました。とまれ、これで私がこの記事に口を挟める場所はなくなってしまいましたね…。順序が逆になりましたが、執筆および出典の明記、お疲れ様です。頭が下がる思いです--ЧК 2010年10月11日 (月) 19:45 (UTC)[返信]
こちら[2]、大変勉強になりました。ありがとうございます。--ぽん吉 2010年10月14日 (木) 04:15 (UTC)[返信]
すみません、単純なコピーミスで除去してしまいました。お詫びし、復帰し私に気付かせて下さった Ashtray さんにお礼申し上げます。--PRUSAKiN 2010年10月27日 (水) 11:12 (UTC)[返信]

древнерусский язык[編集]

ページの作成ありがとうございます。日本語の訳語について、出典文献をお伺いします。

まず、この節の最重要ポイントですが、日本語文献でしばしば「古代ロシア語」と書かれているのは知っているのですが、「古ロシア語」と書いているものは具体的にどの書籍ですか? старорусский との兼ね合いで、どう訳し分けているのかが気になります。後者は、明らかに「中世」以降の言語だし、現代ロシア語との直接的なつながりを考慮すれば「古ロシア語」(『古代』でなく、『ルーシ』語でもなく)が適訳だと思うのですが、前者の訳語に自信がありません(本文ですでに示されているように、本によって翻訳が違う!)。私の個人的な感覚では、ですが、キエフ・ルーシ時代ってそもそも「古代」かよ!と突っ込みを入れたくなりますが……、それは日本史とルーシ史の時間の流れが違う、ということで。

また、出典の問題とは別なのですが、「古(代)ルーシ語」という日本語はウクライナ語の訳語だけでなく、ロシア語 древнерусский の訳語としても通用するのではないですか?上記、ルースカヤ・プラヴダが「ロシア法典」ではなく「ルーシ法典」ですので。現在の説明では「ウクライナ語では『古ルーシ語』でロシア語だと『古ロシア語』だ」というようなミスリードを招きます。なお、 ウクライナ語: Давньоруська моваロシア語: Древнерусский язык ですが、前者は後者のウクライナ語訳、後者は前者のロシア語訳であり、一方が「ロシア語」で他方が「ルーシ語」というわけでもありません。

ベラルーシ語名として記載されている старажытнаруская мова というのも、「古代ルーシ語」と訳せると思います。ただ、厳密な翻訳(書籍における)は把握してません。

また、「ルーシ」のラテン語名が「ルテニア」だというのと同じ文脈で考えた、「ルーシ」のギリシャ語名「ロシア」という文脈においては、ウクライナ語からでもベラルーシ語からでもロシア語からでも、「古(代)ロシア語」と訳すのは可能だと思います。たんに現在「ロシア」というとロシア連邦のような誤解を生むために、「ロシア」(ギリシャ語名)をやめて「ルーシ」と書いているという事情もあるので。

このように、訳語の説明については一工夫加えた方がよいかもしれません。

ウクライナ語について、 古ルテニア語又は古ルーシ語(Old Ruthenian Language、давньоруська мова と書くのは誤りでしょう。それは、英語の問題です。ウクライナ語では「古(代)ルーシ語」としか呼ばず、「古(代)ルテニア語」( давньорутенська мова )とは呼んでいません(検索しても一件もヒットしないので、そういう単語すら存在しないと思います)。 Old Ruthenian Language とあるように、それを「古(代)ルテニア語」と呼んでいるのは、英語(等)です。英語ではキエフ・ルーシについて「キエフ・ルテニア」( Kievan Ruthenia )という呼び方をしますが日本語ではそういう名称はありませんので、「古(代)ルテニア語」という日本語名もないものと考えた方がよいでしょう(そう書いている文献があれば、教えて下さい)。

なお、この言語が使用されていた当時の名称は「ルーシ語」のようです(ロシア語版ウィキペディアによれば Рус(ь)(с)кыи языкъ 英語版によれば роусьскъ 。原典チェックしてません(汗)が、 рѹс- じゃないんですかね?)。国がルーシだったし当時としては「現代語」だったので当たり前ですが、「古(代)ルーシ(ロシア)語」という呼称は明白に後世の呼称です(「古代ルーシ」という呼称は、当時呼称「」が後世に「前漢」と呼ばれているようなものかな?)。ページには後世の学術的な名称「古東スラヴ語」と英語名しか書かれておらず(日本語版なので原則英語名はいらないんじゃないでしょうか)、 近年以下の様に呼称されることが多くなった と近年部分は充実しておりますが、 近年 以前どうだったのかと、当時どうだったのかが抜けています。加筆した方がよいと思いますが、日本語文献でよい説明があれば出典つけて加筆できますか?逆に、文脈を考えるとウクライナ語の部分の 古ルテニア語又は古ルーシ語 やベラルーシ語の部分の 超国家的な呼称近年 の民族国語的な呼称ではなく、従来どおりの「古代のルーシの言語」という意味での名称ですから、そこには書かない方がよいと思います。

訳語(と出典文献)に拘るのは、なぜかウィキペディアではノート:ルーシ語に見られるような激しい言い争いが生じる場合があり、私のような鈍感な人間はこれがそんなに「デリケート」は問題なのか理解できないでいるのですが、無益な争いを予め避けたいと思うから、というのもあります。ありゃ何なんでしょう?--PRUSAKiN 2010年10月23日 (土) 15:45 (UTC)[返信]

こんばんは。「古ロシア語」の表記をしたものとのことですが、こちら[[3]](45頁)などでどうでしょうか?ほかにも多数あるとは思いますが、一例として。(一般的に、「古いロシア語」くらいの意味で使われる例が多々あると思います。ちなみにブリタニカ百科事典「ロシア語」の頁にも「古ロシア語」とありましたよ。)あと気になった点がありましたので、以下3点に分けて書きます。
(1)古○○語について:言語の名称で「古○○語」とある場合、意味は「○○語の古いかたち」「○○語の祖先にあたる言語」と私は解釈しています。例えば古英語古フランス語などなど。対応する英語では「Old ○○」になります。古東スラヴ語(Old East Slavic)は「東スラヴ諸語(East Slavic)の祖先に当たる語」という意味で、「代の東スラヴ人が使用した」という意味ではないと考えます。(つまり、「古~」は話された時期ではなく、言語の関係性からつけられる。)本文中、訳語で古~語とした部分(古ロシア語以外、古ベラルーシ語、古ウクライナ語などなど)はすべて上記の考え方により、あえて機械的に訳させていただきました。英語表記を残したのも、こうした事情を分かっていただくための一助になればと思ったからでした。「古~」よりは「古期~」とした方がよかったかもしれません。なお、こうした意味からすると、「古ルーシ語」と表記した場合、「古代のルーシの言葉」ではなく「ルーシ語の祖先となった言葉」となりますね。(ちなみに私は「ルーシ語」も「古ルーシ語」もjawpで初めて見た言葉でした。)
(2)デリケートな問題について:古東スラヴ語は、本文中にもあります通りキエフ・ルーシの人々が使用した語でした。これを「古(期)ロシア語」と称した場合上記(1)の論理でいくと「ロシア語の祖先となった言葉」となります。
ロシア人視点:古(期)ロシア語→中期ロシア語→新ロシア語→現代ロシア語
おそらく、これに対抗する形で
ベラルーシ人視点:古ベラルーシ語→ベラルーシ語
ウクライナ人視点その1:古ウクライナ語→ウクライナ語 または
ベラルーシ人、ウクライナ人視点その2:古ルテニア語→ルテニア語→ベラルーシ語、ウクライナ語
などが主張されたものと考えます。ロシア語、ベラルーシ語、ウクライナ語をそれぞれ古東スラヴ語と結びつけ、各々自分が「ルーシ」の後継者であることを主張するためではないでしょうか。また、ここでルテニア語をあえて日本語で「ルーシ語」と表記すると、より強く「ルーシの後継者」を主張することになりませんか?
なお参考まで、ルテニア語は『ヨーロッパ言語事典』東洋書林に「ルテニア語(ルシン語)」として項目があります。また研究社、大修館など、私が見た英和辞書ではすべてRuthenianは「1.ルテニア人、2.ルテニア語」となってました。ほか本文中に参考文献にあげた書籍(言語学大辞典など)も含め、「ルーシ語」はありませんでした。
私としては「古東スラヴ語」の記事は、なるべく中立的でかつ広い視点を持った方がよいのではと考え、上記の言葉をなるべく網羅する形で書きました。
(3)近年以前(当時)どうだったか:ご指摘ありがとうございます。時間と参考文献がそろいましたら加筆したいところです。なお当時の名称「ルーシ語」とのことですが、年代記では単に「ことば」としか書いてなかったような…まず、この点から調べてみることにします。
以上、長くなりましたが、翻訳時の意図などでした。--ぽん吉 2010年10月24日 (日) 16:31 (UTC) 誤字修正--ぽん吉 2010年10月26日 (火) 22:28 (UTC)[返信]

迅速なお返事ありがとうございます。以下、順番にコメント致します。真面目に書きますが、その反動で長くなりますので予めご了承願います。

  • 「古ロシア語」の出典例、ありがとうございます。ただ、その論文の「古ロシア語」は древнерусский の方か старорусский の方か判然としないのではないでしょうか?文脈上、その前に「ピョートルの文字改革」とあるので、むしろ старорусский の方の訳語ではないかと思われます(判断材料はこれ以上ありませんが)。なお、ブリタニカ百科事典「ロシア語」の頁は未確認です。すみません。
  • (1)古○○語について: 私は「古東スラヴ語」という本項のページ名については、賛成です。適切なページ名を選んでくれてよかったと安堵しています。「古ルーシ語」にすべきとは思いません(私も、この訳語は日本語文献で見たことがない)。引っ掛かったのは、訳語の本文内での紹介の仕方です。「古代/古期/古ルーシ語/ロシア語」という名称については、言語によって違う名称ではなくウ・ベ・ロの三民族に分化する以前の共通名称であるので(英語版にもそう書いてある)、今の版のように すべての東スラブ人にとって各々の国の歴史の一部であることから、近年以下の様に呼称されることが多くなった。 の箇所に記載するのは誤りであると思います。そうではなく、「共通名称の各国語表記」として記載すべきです。
    「古○○語」については、以下に書きますように、「古ロシア語」というのが「古英語」などと同様の構造に考えられるか、という点にも検証の余地があると思います。キエフ・ルーシなどの時代を「古代ロシア」と呼ぶことから、「古代ロシア」の言語→「古代ロシア語」という日本語名が生じているのではないか、とも推測されるためです。「古ロシア(語)」については上述のように出典確認しておらず、「古期ロシア(語)」についてはご提示の出典以外に使用例を知らず、コメントできません(もしかしたら、「古代ロシア(語)」、「古期ロシア(語)」、「古ロシア(語)」は似ているが違う意味を持った日本語名かもしれません。ただ、違うと判断する材料が乏しく、同じ原語からの訳語であるから同じ意味と捉える方が推測の度合いが低いので、ここでは便宜上、同一視して話します)。
  • (2)デリケートな問題について: 「古(期)ロシア語」と称した場合上記(1)の論理でいくと「ロシア語の祖先となった言葉」となります。 というのは、うむ、解釈が難しいですね(そういう見方は可能です)。まず、日本語名とロシア語名を分離して考える必要があります。
    древнерусский というロシア語名であれば、単純に русский の「古」であると考えられます(としか考えられません)。 русский は現代では「ロシア語」ですが、本義的には Русь の形容詞であり、中世においては「ルーシ語」とも考えられます。といいますのは、中世の「ルーシ」はロシア、ベラルーシ、ウクライナが近代になって明確に分裂する前のイデー(ロシア人の好きな、『ひとつのルーシ』のイデー)であるからで、その時代の共通言語が「ルーシ語」であるというのは、合理的な推測でしょう(なお、この場合の「ルーシ」は、ルーシの諸公国がばらけだした頃の「ルーシ」)。この「ロシアもベラルーシもウクライナもルーシ」という考えはむしろロシア人が好む考え方であり、ロシア人(の極右でない人)にとって、その時代の言語が「ルーシ語」であるというのはむしろ好ましい考えでしょう。したがって、その前のキエフ・ルーシ時代の言語は中世「ルーシ語」の「祖語」である「古ルーシ語」と考えることができます。つまり、「古ルーシ語」は「ルーシ」が「ロシア・ベラルーシ・ウクライナ」に分裂する近代以前(恐らく1917年以前)の言語であり、統合の状態を表す用語として Русь を念頭に древнерусский という用語を考えている可能性は十分にあります。
    ロシア語版から引用します。
Самоназвание роусьскъ (-ꙑи) ꙗꙁꙑкъ. Название «древнерусский язык» не означает преемственности лишь с современным русским (великорусским) языком, а объясняется прежде всего самоназванием восточных славян этого периода (русь).
自称はルーシ語( роусьскъ (-ꙑи) ꙗꙁꙑкъ )。 «древнерусский язык» という名称は現代ロシア語(大ロシア語)との継承関係だけを意味しているのではなく、何よりもまず東スラヴの当時の自称(ルーシ)によって説明(解釈)される。
勿論、厳密にはウィキペディア日本語版の規則によればウィキ出典は信頼性のある情報源として認められておりませんが、少なくとも「常識的に」古代ロシア語が「古英語が英語の祖語である」のと同じ意味構造でロシア語の祖語と考えられているわけではないというのは間違いないので、参考までに。
一方、日本語の場合はより複雑です。キエフ・ルーシの頃からあった名称として、「ルーシ」のギリシャ語名(他称→雅称)が「ロシア」であり、キエフ・ルーシのあとの中世ルーシ=中世ロシアの言語「(中世)ロシア語」の古語(祖語)であるため「古ロシア語」である、という見方も可能です。ただし、キエフ・ルーシの崩壊後に「ロシア」を雅称ではなく正式名称として用いたのは「ロシア・ツァーリ国」だけですので、その意味ではやはり仰るように「ロシア語の祖語」というニュアンスが強まるかもしれません。さらに、まったく学術的でない視点として、今日ある国家が「ロシア連邦」なので、それに引きずられて「ロシア語の祖語」と思う人が多いでしょう(今日ある国家が「ロシア連邦」なので、ソ連をロシアと勘違いする人が増えているのと同じレベルの現象)。
日本語名「古(代/期)ロシア語」については、次の点からも「ロシア語の祖語」という解釈に異論を挟むことができます。いくつかの日本語文献(むしろ、恐らく1990年代以降に出たほとんどの文学・歴史学の概説書・入門書の類)では、いわゆる「古代ロシア」について(恐らく、この場合はロシア帝国以前の「中世ロシア」についても)、ここでいう「ロシア」というのは現代の「ロシア(共和国/連邦)」のことではなく、「ルーシ」のギリシャ語名のことですよ、云々という解説がわざわざ付けられています。従って、その同じ章に書いてある「古(代/期)ロシア語」の「ロシア」も、 ここでいう「ロシア」 に含まれると推定するのはこじ付けではないと考えられます(含まれないと解釈する方が文脈上困難でしょう)。また、こうではなく、初めから「ルーシ」と書く場合もありますが、その場合にもやはり中世に「ロシア」なる名称(この場合、ウィキペディアでいうロシア・ツァーリ国のこと)が出てきた経緯について、「ルーシのギリシャ語名ですよ」という説明がやはり入ります。つまり、「ロシア」という名称の成り立ち・意味を説明する場合、必ずその話が入ります。従って、その手のいずれの日本語書籍でも中世・古代で「ロシア」といった場合には、「ルーシのこと」であると推定される度合いが強いと思います。「古(代/期)ロシア語」という日本語名が、「○○語の祖語」というよりは単純に「古代ロシア」(=古代ルーシ)の言語、という意味で用いられている可能性は大きいと考えられます(つまり、「古(代/期)+ロシア+語」ではなく、「古(代/期)ロシア+語」)。
ここでルテニア語をあえて日本語で「ルーシ語」と表記すると、より強く「ルーシの後継者」を主張することになりませんか? については、その問の立て方は興味深いものですが、次のように考えることも可能です。同時代の「南西ルーシ」(現在の西ウクライナや西ベラルーシを中心とする地域)が自称(ルーシ語ならびにポーランド語)として「ルーシ」しか用いていないのに対し、同時代の「北東ルーシ」(ノヴゴロド、モスクワ国家)は「ロシア」(ルシヤ/ロシヤ)という名称を公式名称として用いていました。いずれの時代でも普遍的にギリシャ語名とラテン語名は存在していますが、「自称」に注目した場合は前者が「ルーシ」、後者は「ロシアかルーシ」です。「ルテニア」という用語は、西欧の人間が「ルーシ」(モスコヴィヤ=ロシアを含む)を指して使った用語であり、日本でもその視点で用いられるだけです(例えば、西欧言語である「英」和辞書とか)。露和辞書引いても、 русский (ルーシの)の訳に「ルテニアの」という訳は載ってませんね。 ベラルーシ人、ウクライナ人視点その2 を読む限り、誤解なさっているようですが、ベラルーシ人やウクライナ人は「ルテニア」( Рутенія 等)語とは呼んでおりません。そう呼んでいるのは、オーストリア人等、西欧の人間です。本文に 古ルテニア語又は古ルーシ語 などとあたかもウクライナ人が「古ルテニア語」と呼んでいるかのごとく書かれているのは、誤りです(なお、日本語でも呼びません)。ちなみに、 староукраїнська мовадавньоруська мова は別の言語です。なぜ英語版が誤ったことを欠いていたのか理解できませんが、ところで、いま見たら21日に更新されて前よりかなりよい書き方に改修されています。ぜひご覧下さい。
『ヨーロッパ言語事典』は現代の「ルシン語」と中世の「ルテニア語」を同一視しているのですね。ルシン人が喜ぶことでしょう(苦笑)。「英和辞書」ですが、 Ruthenian は明らかに「ルテニアの」という意味でしょう(直訳としては)。例えば、英語版ウィキペディアを見るとわかりますが、伝統的な Kievan Ruthenia という名前のかわりに Kievan Rus' という名前を用いています。英語では RutheniaRus' は別の単語ですので、その形容詞も別です。
ところで、英和辞書は中世のルーシ(ロシア含む)に関して信頼性のある情報源なのでしょうか?(ウィキペディア内部の規定 WP:RS 的は意味ではなく、ふつうの学術的な正確性などの意味において。)
私としては「古東スラヴ語」の記事は、なるべく中立的でかつ広い視点を持った方がよいのではと考え、上記の言葉をなるべく網羅する形で書きました。 まったく異論はありません。その努力すら感じられます。ただ、要は並べ順を変えませんか?という提案です。少なくとも、 древнерусский (とそのウクライナ語名、ベラルーシ語名)の訳語(『古期ロシア語』その他)を 近年以下の様に呼称される から外すか、何か工夫をした方がよいでしょう。どちらかといえば、これは伝統的に「元々ルーシ(ロシア)はひとつであった」というイデオロギーの文脈で使われてきたキーワードですから、「民族語の祖語によらない共通名称」として解説した方がよいと思います。ただし、ご指摘のように、とりわけロシア語で древнерусский と言った場合は(いやむしろとりわけ日本語で「古期/古代/古ロシア語」と訳した場合は)、現代ロシア語の祖語、というニュアンスが強くなる可能性がある(かなりある)、ということも忘れるべきではありません。尤も、これは「元々ルーシ(ロシア)はひとつであった」のに「ウクライナとベラルーシの裏切り的分離主義者が分離した」というイデオロギーとの関連抜きには考えられませんが。
  • (3)近年以前(当時)どうだったか: うむ、私ものちほど年代記チェックしてみます。ところで、思うに、そうした名称は当時の年代記ではなく「当時(中近世以降)の研究書」などに記述があるのではないでしょうか?そもそも「古東スラヴ語」という名称自体が研究用の人工的な名称ですが、同様に древнерусский なども後世の人間が人工的に考えた研究用の名称です。

なお、私が これがそんなに「デリケート」は問題なのか理解できないでいる と書いたのは、すみません、たんなる皮肉です。私は仰るように「全部併記すればいいじゃん」というように思っており、併記してあれば、それ以上何の問題もないと考えています(で、件のページにはすでに併記してあるので「何が問題なの?」と)。幸い、ウィキペディアはどの学説・論理が正しいかの論評・評価・認定は求めておらず、とにかく羅列すればよいということになっております。ロシア語名についてもそうですが、それ以上に「古(代/期)ロシア語」という日本語名の解釈について考察するのは上記のようにかなりの度合いで推測を差し挟まざるを得ず、独自研究になってしまう危険性すらあります。ならないにしても、やはり解釈の認定は困難でしょう(はっきりいって、私には断定することはできません)。

このページも、私が気になっているのは並べ方の問題だけです。必要な情報は(当時名称以外)ほとんど書いて下さいました。

長くなってしまって最後に提案ですが、以下のような構成にしてみてはいかがでしょう?(なお、並べ順は単純に五十音順にしてあります。英語版は英語アルファベット順になっているようですが、日本語版で英語の基準を優先する必要はないでしょう。ただ、五十音順にするとウクライナがいつも最初に来てしまい、私がウクライナびいきを助長しているように見えて嫌なんですがw)なお、ウクライナ語版には давньосхіднослов'янська (古東スラヴ語)と書いてあるのですが、ベラルーシ語版、ロシア語版には何もないので、呼ばないのでしょうか?

古東スラヴ語(こひがしスラヴご)は、10世紀から15世紀にかけて、キエフ・ルーシとその後継諸国の東スラヴ人によって使用された言語。現在の東ヨーロッパウクライナベラルーシロシアポーランドの県の一部で話されていた。今日のウクライナ語ベラルーシ語ロシア語などの祖語

今日のウクライナ、ベラルーシ、ロシアがかつて「ルーシ」と呼ばれるひとつの国家・地域であったことから、その地で使用されていた言語である古東スラヴ語はルーシ語( Рус(ь)(с)кыи языкъ )と呼ばれていた。今日、「ルーシ」が「古代ルーシ」あるいは「古代ロシア」(この場合のロシアは、ルーシの雅称・他称であるギリシア語名を意味する)と呼ばれることから、三言語において次のように呼ばれる。

意味はいずれもほぼ同じである。日本語では古期ロシア語<ref>亀井『言語学辞典』 529頁</ref>、古代ロシア語、あるいは古ロシア語などと呼ばれているように、研究者によって異なる訳語が用いられており、翻訳は確定していない。

現代に至ってウクライナ、ベラルーシ、ロシアの三国がそれぞれ別の民族国家として成立したことに関連し、この伝統的な共通名称には次のような民族言語としての名称が付け加えられることとなった。今日、以下の名称の方がより一般的に使用されている。

  • 古ウクライナ語( давньоукраї́нська мо́ва )、または古キエフ語( давньоки́ївська мо́ва )
  • 古ベラルーシ語( старажытнабелару́ская мо́ва )
  • 古ロシア語( древнеру́сский язык )
なお、それぞれの訳語の「古」については、「古期」、「古代」とも訳すことができる。

以上です。

なお、下線箇所は「要検討」ないし「要調査」と思われる部分です。古キエフ語は、ウクライナ語だけでの名称であるのか確認が取れなかったので、下線を引いてあります。Рус(ь)(с)кыи языкъ は要調査、古代ロシア語と古ロシア語については記載すべき出典を具体的に決める必要があるでしょう(とりあえず、なくてもいいでしょうけど)。

英語名は、日本語版には不要と判断して削除しました。ただ、ロシア語版にドイツ語名、フランス語名などが書かれているように、日本語版にもそのような記載をしてもよいかもしれません。ただ、ウ・ベ・ロの三言語だけでこれだけの量になってしまうので、いらないんじゃないかと(むしろ、ルシン語名を入れた方がよい?)。

上記で長々と書いた「解釈」は、私は「そこまでは記載しなくてもよい」情報だと思います。興味がある人なら自分で調べて考えるでしょうし、興味がない人にとってはたんに情報過多で意味不明になりかねない上、(特に予備知識がない場合)前述のように独自研究やミスリードの危険性があるためです。--PRUSAKiN 2010年10月27日 (水) 05:23 (UTC)[返信]

ご意見誠にありがとうございます。返答遅くて済みませんが、まずウ・ベ・ロ各語の並べ方につきましては、五十音順に同意いたします。(私とPRUSAKiNさんだけの議論ですが、他の方から反論でる要素も無いと思い、先ほど編集しました。)他の点につきましては内容ちょっと検討・整理させてください。英語版もあらためてチェックします。数日中には対応するつもりです。なお「古代ロシア語」の出典は除村『ロシヤ年代記』です。他にもあったような…ご参考まで。--ぽん吉 2010年10月28日 (木) 09:33 (UTC)[返信]
先日の語の並べ方につづき、同意した部分について本文を編集いたしました。また呼称について今後編集しやすいよう新たに節を設けました。あと、10月24日の私のコメントに説明不足な点があったかもしれませんので下記に箇条書きしておきます。
(1)古○○語古ロシア語は言語によって違う名称ではなくウ・ベ・ロの三民族に分化する以前の共通名称であるので(英語版にもそう書いてある)とのことですが、すみませんが英語版のどこにそう書いてあるかご指摘願えますか?あと、言語学大辞典#ロシア語#歴史では、古期ロシア語(Old Russian、キエフ・ルーシ期)→中期ロシア語(Middle Russian、15世紀から17世紀)→新ロシア語(New Russian、18世紀)→現代ロシア標準語(Modern Literary Russian、19世紀、プーシキン後)として分類されております。言語学の分類ではOldはMiddle、New、Modernとの対比で説明されてますことを申し上げておきます。もちろんPRUSAKiNさんご指摘のとおり、歴史学的視点としては、「古代ロシア+語」として解釈・説明されることと思います。
(2)古ルテニア語:編集前の文にウクライナ語・ベラルーシ語で「古ルテニア語」と自称していたかのように書いたのは、私が翻訳元英語文を誤って解釈したためでした。すみません。なお「古ルーシ語」は、私もPRUSAKiNさんも出典を知らず、私が見た限り30以上の記事で「古ルーシ語」と表記されていましたが、いずれの記事にも出典がありませんでしたので、とりあえずこの記事内では「古ルーシ語」との表記を削除しました。おっしゃるようにミスリードにもなりえますので。
(3)『ヨーロッパ言語事典』は現代の「ルシン語」と中世の「ルテニア語」を同一視しているのですね。ルシン人が喜ぶことでしょう(苦笑)。とのことですが、まず、事典から当該部分を下記に引用します。
ルテニア語(ルシン語)は、本質的に違ったいくつかの言語を記述するために使われている名称である。(略)「ルテニア語」という用語は、リトアニア大公国の公文書の言語、すなわち*ウクライナ語と*ベラルーシ語双方の特徴を示し、かつ*ポーランド語の要素の強い混入を伴う書き言葉を指すために使われてきた(しかし、「ルシン語」という単語はそうでない)。(略)最も重要なことだが、現在「ルシン語」という名称は、「スロヴァキアに住むルシン人の文語」として1995年1月27日に宣言された言語を指すために使われなければならない。
ということで、「ルシン語」と「ルテニア語」を同一視しているわけではないようなのですが。ちなみにこの項を書いたのはジム・ディングレー(Jim Dingley、ロンドン大学 スラヴ・東欧研究学部 ウクライナ語研究上級講師)という方です。よろしければ出典ご確認ください。なお、本来ノート:ルーシ語でお聞きすべきかもしれませんが、PRUSAKiNさんはルーシ語と表記された日本語出典をご存知ですか?前に書いたかもしれませんが、私は知らないのでよろしければご教示ください。ちゃんとした資料で「ルテニア語」ではなく「ルーシ語」と紹介している出典があれば、英語辞書のRutheniaの話などはもちだしませんので。では。--ぽん吉 2010年10月31日 (日) 14:58 (UTC)[返信]

お返事遅くてすみません。実生活上の問題(要はたんに忙しい……)であまり活動できておりません。あと、それを言い訳にせっかく出典示してもらっても必ずしも実地に確認しておりません。ぽん吉さんの説明を信頼しているので確認するまでもないかもしれませんが、本来なら確認すべきなので怠けている点、お詫び申し上げます。

さて、除村『ロシヤ年代記』ですね。私も以前そこで見た気がします(すみません、上記のとおり忙しいを言い訳に未確認……)。正確には、「古代ロシ語」だったかもしれませんが、そこは拘らない方向で。

(1)古○○語: え〜と、どこだったかな(苦笑)前回コメントから時間が経って、自分が具体的にどこを指してそう書いたのか忘れてしまったという(苦)。例えば、冒頭ベラルーシ語のところで traditional supranational“Old Ruthenian Language とある部分などいかがでしょう?

古期ロシア語(Old Russian、キエフ・ルーシ期)→中期ロシア語(Middle Russian、15世紀から17世紀)→新ロシア語(New Russian、18世紀)→現代ロシア標準語(Modern Literary Russian、19世紀、プーシキン後)として分類されております という説明には、異論はまったくありません。ただし、そこに英語が書かれていることからもご推察いただけると思いますが、それは、英語等を中心とした呼称であって、ロシア語での名称ではない、という点は確認しておきたいと思います。まあ、尤も、「呼び名が違う」だけで内容は同じですので、あまり気にすることはないと思いますが……。例えば、今回の議論に関連していえば、キエフ・ルーシの言語がロシア語では древнерусский язык (古代ロシア語)、15世紀から17世紀辺り、モスクワ国家の言語が старорусский язык (古ロシア語)となっております。なお、日本語での習慣を考えると、前者を「古代ロシア語」、後者を「中世ロシア語」と呼んでもよいでしょう。

(2)古ルテニア語: 諸日本語文献での翻訳状況、および露和辞書の解説に照らしますと древнерусский という形容詞は「古代ロシア=古代ルーシの」(露和辞書には、「古代ロシアの」とか「古ルーシ時代の」とか書かれている)という意味ですので、「古ルーシ語」という翻訳は、まあ、「独自研究」だと非難されるほどのものではないと思います。が、きちんと「古代ロシア=古代ルーシ」の解説があれば、文脈上「古代ロシア語」というのが「古ルーシの言語」という意味だというのは明らかですので、記載しなくてもよいかな、と。もし「古ルーシ語」っぽい翻訳がされている文献が見つかれば、改めて記載しましょう。

(3)『ヨーロッパ言語事典』: 了解です。私の「中傷」でした。謝ります。ただ、日本では、ハンガリーやウクライナ、セルビアに居住するルシン人の言語もルシン語と呼んでおりますので、 現在「ルシン語」という名称は、「スロヴァキアに住むルシン人の文語」として1995年1月27日に宣言された言語を指すために使われなければならない。 という説明は日本語には当てはまらないか、少なくとも誤解を生じやすい文章だと思います(一見して『日本語には当てはまらない』と思いましたが、もしかしたら『スロヴァキアに住むルシン人の文語』=『ハンガリーその他のルシン人の言語』と同じという意味を含んでいるのかもしれませんので、私の第一の解釈が『誤解』かもしれません。ただ、文面上そう見えませんか?)。

「ルーシ語」については、すみません、ただいま適切な文献が手元にないため断言は致しかねます。モスクワ国家で старорусский язык が使用されていた時代の「ルーシ語」については、日本語文献では「ルテニア語」ではなく「〜ロシア語」と書いているものが多いと思います。「〜」の部分には「西」か「南西」かが入るような気がしますが、すみません、記憶が定かでなく、参照した文献も現在手元にありません。調べます。なお、結論としては「ルテニア語」でいいかもしれませんが(ご指摘のように、信頼性のある文献で『ルテニア語』と書かれているようですし)、そこに至る論議が(コメント時点では)何ら納得の行くものではなかったため、反対申し上げているという点は、こちらでも強調しておきたいと思います(嗚呼、言い訳がましい)。ウィキペディアは「出典主義」といいつつ、結構「条件付きで」出典からずれた書き方をしているページがありますので(例えば、ニコンの『宗教改革』は日本語文献で非常に有名な、ある意味『常識的』な話ですが、ウィキペディアの多くのページでそれは否定されている)、その辺との兼ね合いがよくわかりません。

(4)別件で 前回も書きましたが、上記は、「古ルテニア語英語: Old Ruthenian Languageウクライナ語: давньоруська моваベラルーシ語: старажытнаруская мова)」という呼称の替わりに用いられるようになった。 という説明は不正確だと思います。問題点は以下です。

  • 「古ルテニア語」という日本語名の出典がない(一番の問題)。
  • ウクライナ語でもベラルーシ語でも「古ルテニア語」とは呼んでいないのに、この文章を読むとあたかもウクライナ語やベラルーシ語で「古ルテニア語」と呼んでいるかのごとき誤解を生ずる。(ご存知と思いますが、ウクライナ語とベラルーシ語では、「ルテニア」と「ルーシ」(ついでに「ロシア」)はそれぞれ別の単語です。)なお、前回の英語辞書の話に関連しますが、 Old Ruthenian Language という英語を「古ルテニア語」と訳すのは誤りではないと思います。英語の Ruthenia を「ルテニア」と訳すことには、反対ではありません(前回、この点につき反対であるかのような書き方をしてしまいました)。
  • 〜という呼称の替わりに用いられるようになった という部分、英語版にも出典が示されていない(従って日本語版の責任ではないが、出典がないのは問題)。

三つ目の点について補足しますと、私はこの点について懐疑的に見ています。もし仮に本当に in recent years it has been increasingly referred to as なのであれば、なぜウクライナ語版にもベラルーシ語版にもそう書かれていないのでしょうか。またウクライナ語版やベラルーシ語版があくまで「古代ルーシ語」という名称でページを作成しているのはなぜでしょうか。いや、もちろんそれはウ・ベ語版ウィキペディアが間違っているのだ、といえばそれまでですが、たんに「こうも呼ばれる」ではなく本当に in recent years it has been increasingly referred to as であるということを示すためには、各種文献や論文、各種メディアにおける使用状況を調べたデータを示さないと、「近年そうした名称の使用が増えつつある」とは判定できません。

(5)もひとつ別件です。なんで今まで気付かなかったのだろう、と思うのですが、そういえば、 древнерусский язык というロシア語名には、 Old English (『現代英語の祖語』)などにおけるような「現代○○語の祖語」という意味が存在しないことは、いろいろ書かなくても文法的(語義的)に単純明快に説明可能でした。つまり、 древнерусский という単語は Древняя Русь古代ルーシ=古代ロシア、主としてキエフ大公国のこと)の形容詞形であって、 Древняя Россия という意味はありませんので、 древнерусский язык はあくまで「古代ルーシ=古代ロシア」の言語という意味であって、「ロシア語の祖語」という意味は存在しません(勿論、歴史的には『ロシア語の祖語』ですが、今書いているのは文法的・語義的な解釈による意味についてです)。

また、ウクライナ語やベラルーシ語で「古代ロシア(古期〜、古〜、〜ルーシ)語」という名称を使わずに「古代ウクライナ/ベラルーシ語」という名称を使うというのは、別に前者が「それだと『ロシア語の祖語』のような感じになってしまうから」ではありません。というのは、前述ロシア語名の問題もそうですが、そもそもウクライナ語やベラルーシ語では「ルーシの」という形容詞と「ロシアの」という形容詞はまったく別の単語ですので、例えばウクライナ語で руська мова といっても絶対に「ロシア語」( російська мова )という意味にはならず、「ルーシ語」という意味にしかならないからです(ここで『ルーシ』を『ロシア』と訳すかどうかは、あくまで日本語内の問題)。従って、 давньоруська мова も「古代ルーシ(古代ロシア)語」という意味にしかならず、「ロシア語の祖語」という意味はまったく含みません。従って、ウクライナ語やベラルーシ語で「古代ロシア(古期〜、古〜、〜ルーシ)語」という名称を使わずに「古代ウクライナ/ベラルーシ語」という名称を使うというのには、「ロシア語と区別したかったから」ではない何か別の理由があると思われます。--PRUSAKiN 2010年11月11日 (木) 11:06 (UTC)[返信]

時間が少しあったので、一時間ほど図書館で本を探してきました。が、一階だけ見て二階を見忘れたという中途半端さ(苦笑)。すみません、以下ですが、一部ページ数をメモし忘れております。

  • 古代ロシア語(『ロシア史』<新版世界各国史>2002年、 046 頁; 『ロシア文学への招待』三省堂<三省堂選書>1972年)
  • ルーシの言葉(「ルテニア語」ともいわれる)(『物語ウクライナの歴史』中央公論新社<中公新書>2002年)

日本語文献では、上記以外に逐一例を挙げませんが上記以外に 2 冊ほどでも見られるように、古代ロシア語が圧倒的多数であるように見えました。ただ、いかんせんサンプル数(調べた文献数)が少ないので数の多寡は問わないこととします。一方、地名については「古代ロシア」と書く本は最近の出版物では少数派で、通常初学者がまず目にするような出版物では「ルーシ」で統一されております。今まで気にせず読んでいたので今回初めて認識しましたが、これは少々意外でした。

しかし、ざっと見、例外なく「古代ロシア」という用語を使わずに完全に「ルーシ」で統一している山川の『世界各国史』が、一箇所だけですが「古代ロシア語」と書いてあるのは指摘する価値があるかもしれません。ほかの箇所がすべて「ルーシ」なのにここだけ「古代ロシア」語なのはなぜなのかは、まったく解説がないので理由はわかりませんが、何らかの意味があるのかもしれません。わからないのでこれ以上言うことがありませんが。

言語について、意外だったのが、日本語文献では意外と中世のルーシ系言語について何の断りもなく「ロシア語・ベラルーシ語・ウクライナ語」と書いている例が多かったことです。例えば、江川卓ほか著『ロシア文学への招待』では、モスクワ国家の強国化の時代に、ロシア(ルーシ)の言語は「大ロシア語・ウクライナ語・ベラルーシ語に分化した」と解説していました。その他、世界各国史や『物語ウクライナの歴史』でも、ロシア語は中世でもロシア語、ウクライナ語は中世でもウクライナ語と基本的には書いておりました。従って、ルーシ語の項目は日本語文献では「ウクライナ語・ベラルーシ語」と書いていることが多い、というのが正しい指摘かと思われます。

一方、ルーシ語については以下のように古ベラルーシ語という翻訳が載せられている例も見つけました。

  • (リトアニア大公国で主に使用されていた言語は)古ベラルーシ語(フリナガ)ミドル・ベロラッシアン>(『ポーランドの歴史』創土社<ケンブリッジ版世界各国史>2007年)

従って、日本語文献に従うのであれば、ルーシ語古ベラルーシ語にしてもよいでしょう。はい、もちろんそれはベラルーシ POV になるのでウィキペディアのガイドライン的に NG ですが。「古ウクライナ語・古ベラルーシ語」なら両論併記でよろしいのかもしれませんね?

なお、この例からも推測していただけると思いますが、英語の Middle Belorussian は「古ベラルーシ語」 старобелорусский に相当しています。同様に、 Middle Russian はロシア語から翻訳した日本語の用語では「古ロシア語」であり、「中期ロシア語」はロシア語では старорусский であることはご理解いただけると思います。なお、ロシア語の древне-древний という形容詞の変化形ですが、これは old ではありません(それは старый ですね)。従って、 Old Russianдревнерусский も違う単語・意味であるということは、念のためここで確認しておきます。

参考までに、「ルーシ人」という名称は特に珍しくなく使われておりました(かわりに「ロシア人」と書く例は少ない)。

  • ルーシ人(『ロシア史』<新版世界各国史>2002年、 052, 092 頁; 『ポーランドの歴史』創土社<ケンブリッジ版世界各国史>2007年、 105 頁)
    • ルーシ人の歴史』(『ポーランド・ウクライナ・バルト史』山川出版社<新版世界各国史>1998年、 234 頁)

とはいえ、中世の(キエフ・ルーシ崩壊後の)各国人については、「ロシア人・ベラルーシ人(白ロシア人)・ウクライナ人」と書く例が圧倒的です。なお、ウクライナ人についてはコサックの時代になると「コサック」と書かれることが多いですね。

同様に、地名については、やはりウクライナは中世でも(ルーシや南西ロシアではなく)「ウクライナ」と書く例が多いのは印象的でした。ベラルーシについても同様ですが(「白ロシア」と書かれる場合を含む)、ロシアについてのみは「ルーシ」か「ロシア」かの使い分けを厳密に行っているようでした(ルーシがロシアという意味で使用されているわけではないが、少なくとも、ロシアがロシアと公的に自称し始めるまでは「ロシア」という名称の使用は避けられている)。

本件にはあまり関係がありませんが、参考まで。--PRUSAKiN 2010年11月13日 (土) 09:59 (UTC)[返信]

コメントありがとうございます。対応遅くなりすみません。「古ルテニア語」に出典がない等の問題につきまして、本文中からの記載を外し注釈として残す形で編集いたしました。記載そのものも除去しようかとも考えましたが、翻訳元英語版WPでの本項のページ名が「Old Ruthenian Language」→「Old Russian」→「Old East Slavic」変遷していることなどから、英語論文等でOld Ruthenian Languageとして言及されることもあると思い注釈として残しました。他、示唆に富むご指摘ありがとうございました。色々参考にさせていただきたいと思います。--ぽん吉 2010年11月22日 (月) 06:00 (UTC)[返信]
こんにちは、Ashtrayです。お二方の議論はとても興味あり、注視しております(ただ、難しくて、ほとんど理解できていないですが(笑))。
ただ、「中世ロシア語」という用法は皆無ではなく、東京工大の先生が使用しています。
古代ロシア語」というが、実際には11世紀から17世紀までの言語(省略)。ロシア語でДревнерусский язык (省略)。わたしは実をとって「中世ロシア語」と言っている。(黒田龍之助『羊皮紙に眠る文字たち』現代書館、1998年、より)
初心者向けの入門書(しかもエッセイ風)なので、おやくには立たないかもしれませんが、参考までに。--Ashtray 2011年7月1日 (金) 17:27 (UTC)[返信]
Ashtrayさん、こんにちは。間が空いてしまいすみません。このページご覧になってる方いらっしゃるとは嬉しいです。「中世ロシア語」の記述と出典ありがとうございます。やはり用法は色々あるものですね。一応私としては『言語学大辞典』を軸とした記述をすべきでないかなと思ってまして、言語学でいう古期 Old 、中期 Middle を基本とし、他の表記は「それ以外にも~と表記される」ぐらいにしたいところです。まあ、ご存知の通り「古代」「中世」は西洋史の時代区分ではふつう「古代:~5世紀」「中世:5世紀~15世紀」と年代が定義されてますので、例えば「古代ロシア語」と書くと「5世紀までのロシア語?」と誤って解釈される虞もありますので(前後の文脈によってこうした誤解はあまりないとは思いますが)。黒田先生が「実をとって中世ロシア語と言っている」というのは、まさにこの時代区分に照らした呼称をされたものではないかと理解しております。ちなみに「中期ロシア語」は『言語学大辞典』p.530 では Среднерусский язык となってます。接頭辞 Средне は「中部(中央・中間)の」「中世・中期の」というロシア語です。上のやり取りでは старорусский язык とされてましたが、 старо は「古い」の意で Средне より指す範囲が曖昧なことから、表現としてはよく使われるでしょうが、辞典など言葉を厳密に使用する際は避けられる表現ではないかなと思います。日本語で「古ロシア語」といった場合の「古」も同じ問題をはらんでいるのかもしれませんね。PRUSAKiNさんも色々お考えをお持ちのようですので、もうちょっと時間取れましたら確認の上加筆したいと思っております。Ashtrayさんからも、また何かご意見等ございましたら、ご遠慮なくどうぞ。--ぽん吉 2011年7月6日 (水) 04:20 (UTC)[返信]

記事名について[編集]

記事名「古東スラヴ語」につきまして、2011年6月24日 (金) 23:29 にPRUSAKiNさんから「出典を網羅的に提示してほしい」旨要約欄に書かれた編集がございましたので、本記事を立項した私からご説明いたします。 はじめに、日本語の研究論文等では「古東スラヴ語」または「古期東スラヴ語」という表記はまず用いられず、主に、「古期ロシア語」、その他「古ロシア語」「古代ロシア語」が使用されています。以下にgoogle scholarなどでの検索結果示します。

古東スラヴ語等表記の調査結果
古東スラヴ語 古期東スラヴ語 古代ロシア語 古期ロシア語 古ロシア語
Google(Scholar検索[4]) 0件 0件 36件 8件 15件
Google(書籍検索[5]) 0件 0件 5件 5件 4件 各語を""で囲み検索した結果

なお、今回は示しませんが英語での表記Old East SlavicはOld Russianより少ないですが、日本のように0件ではなく、英語文献等での使用例があります。

こうした状況ながら私が記事名を「古東スラヴ語」としたのは、本記事がウィキペディア英語版記事en:Old East Slavicからの翻訳記事であり記事名を翻訳し「古東スラヴ語」としたのが理由のひとつでありますが、もうひとつは以下の記述によるものです。ブリタニカ国際大百科事典のものですが、あえて引用します。

初期の多数の文書は北部方言と南部方言に差のあったことを証拠づけているが、概して十三世紀までの言語は古東スラヴ語と称するのが最も穏当である。一般に用いられている古ロシア語という名称は既に確立していて捨てがたいが、これは東スラヴ地域全体を包括するルーシ Rus' の言語と解されるべきであり、ロシア人と呼ばれる現在の国民の言語と解されるべきではない。
ブリタニカ国際大百科事典 19 ティビーエス・ブリタニカ p.513 『ロシア語』の項より

日本語の文献・論文等では未だ上記の様な記述を探せておらず現時点では本文には反映させてませんが、本記事をよりよくご理解いただくためには上記認識は欠かせないものと考え記事名とした次第です。またWP:NCを鑑み、言語についての基本である『言語学大辞典』の記述から「古期ロシア語 Old Russian」の方が記事名にふさわしいかもと思い、立項当初は古東スラヴ語と古期ロシア語を冒頭文に併記していたのですがAlex Kさんが2010年12月23日 (木) 13:05の編集で記述の場所を移されております。

表記についての説明は以上です。ご質問等ございましたら下記にお願いします。--ぽん吉 2011年7月1日 (金) 15:53 (UTC)[返信]

であれば、「古東スラヴ語」は『ブリタニカ国際大百科事典』のその解説を出典と言うか、記事名の根拠として記載するのは必須でしょう。そうでないと、この「古東スラヴ語」という、理性的ではあるがほとんど馴染みのない名称がなぜページ名になっているのか、理解することができません。
言語学で博士論文を書いているスラヴィストの後輩は「言語学では古ロシア語と呼ぶ」と言っておりましたが、私の感覚では文学研究においては「古代ロシア語」と書くことが少なくないように思っていました。まあ、検索結果ではどちらもどっこいどっこいの使用数というところでしょうか。私は「古期ロシア語」という名称には書籍・論文等であまり馴染みがないのですが(見たことはあるが)、どうなんでしょう?
ちなみに、Google(書籍検索[6])で「"古代東スラヴ語"」で検索すると1件だけヒットしました。
Alex K さんの 2010年12月23日 (木) 13:05 の編集については、何か誤解なさっているのではないかと思いますが、「古期ロシア語」ってのは「古代/古ロシア語」ってのの言い換えではなく、彼の主張するように「ロシア語の古語」を意味する用語なのでしょうか?もしたんに言い換えなら以前の箇所に記述を移してよいと思うのですが。
本文コメントアウトについていくつか質問。
なお、ロシア語について、древнерусский язык (字義的には「古代ロシア語」)を「古ロシア語」と訳す場合には、それより後の時代の старорусский язык (字義的には「古ロシア語」)については「中世ロシア語」または「中期ロシア語」と意訳して区別することになる。
なぜこれがコメントアウトなのですか?私は、 древнерусский язык を「古ロシア語」と訳して старорусский язык も「古ロシア語」と訳している例を知りません。前者を「古ロシア語」と訳すなら後者は必ず「中世ロシア語」か「中期ロシア語」と訳します。違いますか?
西のルテニア語
ここでいう西の言語については、ルテニア語ではなくルーシ語で解説されています。適切なリンクをお願いします。もし、「参照した文献に『ルテニア語』と書いてあったからここでもそう書いているのだ」等の都合があるのならば、出典を明示した上で[[ルーシ語|ルテニア語]]とするなどし、とにかく適正なリンクを崩さないようお願い致します。
すべて上記の名称は後世の研究上の都合で与えられた名称であり
違うのであれば、「後世」でなく「キエフ・ルーシの時代」にそこで示されたような各名称が使われている例を教えて下さい。--PRUSAKiN 2011年7月6日 (水) 06:34 (UTC)[返信]
Alex K さんの「古語ではありません」ですが、確かに「古期ロシア語」という名称からは「ロシア語の古語」であるかのような印象も受けるのですが、ロシア語版にも書かれているように(以前は知らないが少なくとも今日では)「現代ロシア語の古語」という意味で Древнерусский язык と言うことはありませんから、日本語の「古期ロシア語」もやはり「ロシア語の古語」というよりは「古ロシア語」や「古代ロシア語」の言い換えと解釈してよいのではないでしょうか。--PRUSAKiN 2011年7月6日 (水) 08:08 (UTC)[返信]

いくつか論点があるようですので箇条書きしてみます。

  1. 記事名の根拠として記載するのは必須~ - 後で自分で確認してみますが、『ブリタニカ国際大百科事典』を出典として記述してもよいのでしょうかね?必要なら改名も検討した方がよいのかもしれませんね。なお『言語学大辞典』は言語に関する記述をする際、土台とすべきものと思いますので使用例云々よりも重視すべきと考えます。よって改名するなら「古期ロシア語」が良いと思います。
  2. ロシア語版にも書かれているように~ - ロシア語版のこの部分でしょうか?『Название «древнерусский язык» не означает преемственности исключительно с современным русским (великорусским) языком, а объясняется прежде всего самоназванием восточных славян этого периода (русь). 』  これはисключительноとありますので、「『古ロシア語』は現代ロシア語だけに受け継がれているものではない」の意味だと思います。『言語学大辞典』なども参照していただきたいのですが、古ロシア語(古東スラヴ語)は現代ロシア語の古語と位置づけられております。
  3. コメントアウトした部分' - まず「否定説」関連ですが、本日のPRUSAKiNさんの編集で否定説の中味が加筆されましたので良いと思います。次に「なお、ロシア語について、древнерусский язык (字義的には「古代ロシア語」)を「古ロシア語」と訳す場合には、それより後の時代の старорусский язык (字義的には「古ロシア語」)については「中世ロシア語」または「中期ロシア語」と意訳して区別することになる。」ですが、『言語学大辞典』p.530 では中期ロシア語 Среднерусский язык となってます。これは先ほど別節にAshtrayさんへの返信としてちょっと書いてますのでよろしければお読みください。старорусский язык を「中世ロシア語」か「中期ロシア語」と日本語訳してる文献ございますか?あれば加筆願います。次に「西のルテニア語」の件(ルーシ語の方で議論した方がよいかもしれませんが)、そもそもきちんと「ルーシ語」として解説してる文献ありますか?私が以前出した『ヨーロッパ言語事典』のように、「ルテニア語」と表記されるのが一般的で「ルーシ語」表記はないと考えますが。最後「すべて上記の名称は後世の研究上の都合で与えられた名称であり、自称はルーシ語」ですが、私が問題視してるのは「自称はルーシ語」の部分です。中沢敦夫『ロシアはどこからやって来たか』p.20に年代記からの引用として「ルーシの言葉」との記載があります。自称について記述するのであれば「ルーシの言葉」とすべきで、「ルーシ語」なる固有名詞を新たに作るのは問題があると考えます。

以上、私の考え述べさせていただきました。PRUSAKiNさんお忙しいようですのでお返事は気長に待ちます。ただ、今後の編集ではきちんと出典を付け、ノートページにも「なぜそのような編集としたか」を残す様にします。--ぽん吉 2011年7月6日 (水) 09:40 (UTC)[返信]

  1. 『ブリタニカ国際大百科事典』を出典として使用してはいけない、ということはないでしょう。ウィキペディアでは数の原理(多寡)を最大の決定要素に据えていませんので、『ブリタニカ』がきちんと説明しているのだから、特に改名しなくてもよいと思います。
  2. そこの箇所ですが、「『古ロシア語』は現代ロシア語だけに受け継がれているものではない」という主張は特に述べていないと思います。
    1. その文が対比している箇所が「преемственности исключительно с современным русским (великорусским) языком」と「самоназванием восточных славян этого периода (русь)」の部分ですから、「«древнерусский язык» という名称は専ら現代ロシア語(大ロシア語)との継承性を意味しているのではなく、なによりまず当時の東スラヴ人の自称(ルーシ)によって説明される。」という意味です。「ロシア語の古語だから «древнерусский язык» と名付けたのではなく、当時の東スラヴ人が『ルーシ人』と自称していたから «древнерусский язык» と名付けたのだ」という意味です(もし「ロシア語だけにでなく」の文意であれば、後半で対比されるのは「だけじゃないなら他になんなの?」の「××だけにでなく○○にも」の説明が来なければ文意が完結せずおかしいです)。
    2. したがって、 Древнерусский язык は字面から推測される通り「古代ルーシ(древняя русь)の言語」という意味であり、そういう意味で上に書いたのですが、「現代ロシア語の古語」という意味で Древнерусский язык と命名されたのではありません(少なくともロシア語では。厳密には、日本語の『古期ロシア語』が『現代ロシア語の古語』という意味で命名された名称であるのかは存じません)。字面といいますか、ロシア語の文法的にも、 Древнерусский язык で「ロシア語の古語」だという意味で命名されたのだと解釈するよりは、たんに「古代ルーシの言語」という意味だと解釈する方が自然ではないでしょうか。
    3. そこから類推し、「古期ロシア語」というのも「ロシア語の古語」という意味の名称ではなく、たんに「古代/古ロシア語」の言い換えと解釈してよいのでは?と指摘しました(ただし、そうじゃない?ってだけでこれは根拠なし)。
    4. なお、ここで言っているのは「ロシア語の古語に相当する」という実体説明ではなく、「名前そのものの意味するところ」についてですので、論点の区別をお願い致します(実体説明については、学者によって諸説あるとしか言えませんから、私の方からは何も言えません)。
  3. 「中世ロシア語」か「中期ロシア語」に対応するロシア語の名称については、調べがついていないので保留します。したがって、その箇所についてはコメントアウトで了解しました(削除されても苦情は出しません。もし必要であれば出典付けて書けばよいので)。
    1. ルーシ語/ルテニア語については、上で書きました もし、「参照した文献に『ルテニア語』と書いてあったからここでもそう書いているのだ」等の都合があるのならば、出典を明示した上で[[ルーシ語|ルテニア語]]とするなどし、とにかく適正なリンクを崩さないようお願い致します。 の通りです。お気づきでないのかもしれませんが、現在、ルテニア語ルーシ語へリダイレクトではなく、曖昧さ回避のページになっております。このページの文面に「ルテニア語」を出すのがダメだといっているのではなく、単純に「リンクを適正にお願いします」という点についてお願いしているんです。出典にそう書いてあるのならば、文面には「ルテニア語」を出しても構いません。
    2. なお、ルーシ語についてはあちらに出典は付けてありますので、改名の必要はないでしょう(そもそも、「ルテニア語」という名称だって別に一般的ではない)。ルーシ語の冒頭脚注と、ルーシ語#名称および脚注をご覧下さい。ていうかあのページ、ひたすら名前の表記についての解説しか書いてない!
出典はお互いきちんと確認、付けるようにした方がよさそうですが(反省してます)、「なぜそのような編集をしたか」は特に複雑な場合を除き毎回ノートに書くには及ばないと思いますよ。そこまでやったら大変です。出典をつけておけば、大抵の場合は改めて説明しなくてもそれだけで済むと思います。勿論絶対疑問を呼ぶような複雑な場合やぜひ述べておきたい論拠がある場合はノートに予め書くとしても、基本は「疑問点があったらお互いノートで指摘」すればよいですから。お付き合い下さっていつもありがとうございます。--PRUSAKiN 2011年7月6日 (水) 10:48 (UTC)[返信]

2.についてですが、私の訳が雑だったようですみません。なお私の理解では(PRUSAKiNさんの訳をお借りすると)、「«древнерусский язык» という名称は現代ロシア語(大ロシア語)との継承(連続)性だけを意味しているのではなく、なによりまず当時の東スラヴ人の自称(ルーシ)によって説明される。」です。現代ロシア語との継承性そのものを否定しているのではなく、現代ロシア語との継承性だけに限定することを否定しているものと理解します。次の文もちょっとお借りしますと「ロシア語の古語だからというだけで «древнерусский язык» と名付けたのではなく、当時の東スラヴ人が『ルーシ人』と自称していたから «древнерусский язык» と名付けたのだ。」といったところでしょうか。「名前そのものの意味するところ」は、一般に文脈によってかわりますが、本件では言語学の文脈で各用語を扱うべきと考えます。--ぽん吉 2011年7月7日 (木) 03:39 (UTC)[返信]

исключительно には「だけ」という〔限定〕を意味する用法はないので、「〜だけを意味しているのではなく」、「〜だからというだけで」という解釈では誤解があると思います(日本語の「だけ」には単純な〔限定〕に限らない広い意味があるとは思いますが、とはいえ「専ら〜だけ(исключительно ...)」という表現と「〜だけ」という表現とでは意味合いが異なる)。「ロシア語との継承性だけを意味している」だとつまり「(ほかの言語との継承性に加えて)ロシア語との継承性物語っている」ということになりますが、この文はそういう意味ではなく、むしろはっきりと「ロシア語との継承性は、その名称自体は特には物語らない」と言っていると解釈すべきでしょう。
「その名称自体がロシア語との継承性を物語るものではない」という意味であって、つまり、「関連しているともしていないともその名称自体は言っていない」(ちなみに、ほかの何語との継承性も物語っていない)。たんに当時のルーシ人の自称に由来するだけだと。
この問題はあまり本件に関しては重要ではないので飛ばしてしまってもよいとは思いますが、もし気になるようでしたらもう一度 исключительно の用法を調べてみて下さい。私が見た限りでは、上記のようでした。--PRUSAKiN 2011年7月22日 (金) 08:46 (UTC)[返信]