ノート:ルーシ語

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改名提案[編集]

ベラルーシ語、ウクライナ語の祖語について書きたいのなら、「ルテニア語」としては如何でしょう。「ルーシ語」という記事名は、他言語版のどれにもありません。--Kinno Angel 2010年10月7日 (木) 15:12 (UTC)[返信]

コメント 下の方にも書きますが、改名先は「ルテニア語」には拘りません。とにかく当該言語のみを修飾抜きに「ルーシ」としている現状に反対すると言う事です。--Kinno Angel 2010年10月14日 (木) 11:37 (UTC)[返信]
  • 反対 ルーシ語の自称はруский(ルーシ)です。рутенский(ルテニア)ではありません。他言語版は根拠になれません。--Alex K 2010年10月7日 (木) 22:53 (UTC)[返信]
  • (参考意見)ルーシのルーシ語についている脚注を引用します。「但し、日本語文献では中世の東スラヴ語あるいは「ルテニア語」と呼ばれるのが普通でルーシ語という呼び方はあまり用いられていない。」これが正しいとすると、ルテニア語に軍配が上がると思われます。一方、Google検索ではルーシ語の方が多くヒットします。Alex Kさんのおっしゃる自称もひとつの参考だとは思いますが、日本語で、日本語の文献や一般的にどのような用語が用いられるが一番重要であると思います。フィンランド語にしても自称はスオミで、スオミ語とも言いますが、一般的に用いられることからフィンランド語となっているわけですから。ですので、その脚注についての検証をした上でどちらが日本語ではよく使われているかを見て、ルテニア語が普通であると判断できるのであれば改名するのが良いと思います。--Guardameta 2010年10月8日 (金) 02:17 (UTC)[返信]
  • Guardametaさん、ご意見ありがとうございます。二週間内に検証させていただきたいと思います。
  • 英語で「ルーシ」と「ロシア」を区別するためにRutheniaRusRussiaを用います。英語でRusの形容詞がRussian(ロシアの)になるがので、曖昧さ回避のためにラテン語のRutheniaを使ってRuthenianといいます。ですから英語ではRussian language(ロシア語)を言わないために、ルーシ語をRuthenian languageと言います。しかし、日本語では「ルーシ」・「ルーシの}・「ルーシ語」という言葉をそのまま使用できます。
  • また、ルテニア語・ルテニアという用語は、日本側の戦前文献において、もっぱらウクライナ語・ウクライナをさしています(国立公文書館のオンライン資料でチェック可能です)。また、現代においてはルテニア語はルシン語の同義語としても用いられています。--Alex K 2010年10月8日 (金) 04:20 (UTC)[返信]
コメント 通用性という意味で言えば、「ルーシ」は別に現代ウクライナの地域のみを指す概念としては日本では使われていません。東スラヴ全域を指す言葉として使われることが圧倒的に多いです。--Kinno Angel 2010年10月8日 (金) 11:19 (UTC)[返信]
反対 あの、西欧(つまりラテン語)から見れば「ルテニア語」なのですが、正教会の方から見れば「ロシア語」でしょう。例えば、「古ルーシ語」は日本語文献でしばしば(ときどき?)「古ロシア語」と言及されます。「ルテニア語」は(とりわけオーストリア=ハンガリー帝国の領域において)一般的な名称(ラテン語名)であり、当然ながらそっち方面の文献では「ルテニア語」だの「ルテニア人」だのと出てきますが、これは単純に「ウクライナ関連の文献よりオーストリア=ハンガリー帝国関連の文献の方が日本語では多い」という事情に起因しています。たんに「通用度」だけで決めるのは本質的な判断とはいえないでしょう。
Alex K さんの Ruthenia の英語圏における使用法の解説は、そのまま日本語には当てはまりません。例えば、英語圏では Kievan Ruthenia という名称を用いますが、日本語では「キエフ・ルテニア」という名称は(私の知る限り)絶対に使いません。「キエフ・ルーシ」か「キエフ・ロシア」、あるいは「キエフ国家」(ただし、これは原語が別。 Киевское государство の訳語なので)です。なお、次の点の補足のために「キエフ国家」が日本では「正教国家」であるとみなされているという点を確認しておきます。
この点からも、(英語と違い)日本語では「ルテニア」という名称がラテン語、とりわけカトリックないしプロテスタントの視点に偏った表記であることが推察されます(例えば、オーストリア=ハンガリー帝国からの視点)。少なくとも、ロシア(ロシア正教会)を中心とする正教正解を中心にして書かれた書籍では「ルテニア」という名称は(特定の文脈を除き)使用されません。また、ウクライナを中心とした非ロシアの視点から書かれた書籍では原語(ウクライナ語、ポーランド語、ロシア語など)名に従い「ルーシ」と表記します(わざわざロシアと混同する「ロシア」を使用する必要がないと考えるため)。ベラルーシ的視点では、……と書きたかったのですがすみません、これは存じておりません。
いずれにせよ、当時の「ルテニア人(ルテニア語話者)」が全員カトリックだったわけではないのですから(むしろ正教徒の方が多いかもしれませんが、人口比は把握しておりませんので断言は避けます)、一部の時代の統治者の主流派宗教の視点に立って「ルテニア語」を推すのは論拠不足の感が。否めません。
Kinno Angel さん 2010年10月8日 (金) 11:19 (UTC) のコメントについても一点。日本では現代ウクライナの地域のみを指す概念として「ルーシ」を用いておりませんが、それは「ルテニア語」を推す根拠になっていません。むしろ、そう用いていたら逆に問題です。「ルーシ語」=「ウクライナ語」ではありませんので。
ほかにいろいろ改名理由があれば賛成しないでもないですが、用例数から推測した通用性だけを根拠にした改名には賛成致しかねます。私は原則として Kinno Angel さんの日頃のご主張「自称優先」に共感しておりますが、中立的観点を考慮しましても、カトリック側からの呼称である他称「ルテニア語」がこのページの最適なページ名であるとは同意致しかねます。--PRUSAKiN 2010年10月23日 (土) 15:45 (UTC)[返信]

「荒らし」として差し戻しされたAlexK氏への批判[編集]

当方から理由を示した上で行った編集に対して「荒らし」とだけ述べて差し戻しされたAlexK氏に抗議します。包括的な批判内容は、利用者‐会話:Alex K‎に書きましたので御参照下さい。--Kinno Angel 2010年10月9日 (土) 02:28 (UTC)[返信]

当方は要約欄で論拠を示した上で削除しています。後は、会話ページにて。--Kinno Angel 2010年10月9日 (土) 02:51 (UTC)[返信]
編集内容の妥当性については判断致しかねますが(要は、視点の違いのどちらが正しいかというと、個人の考え=私の個人的な立場を反映させずにコメントできませんので)、ひとつだけ重大な問題が指摘できます。 Alex K さん、日本語版ウィキペディアでは「荒らし行為」という用語は不用意に用いてはならないとされています。使用する際には、最低でも Wikipedia:荒らしの具体的にどの項目に該当するのか確実にしてからにして下さい。通常、「極めて『荒らし』に近い」行為であってもそうそう我々は「荒らし」と呼ぶことは許されていません。今回の場合、第三者の視点から見て Kinno Angel さんの編集が Wikipedia:荒らしの規定のどの観点から見て「荒らし」と判定されたのか、客観的に理解できません。仮に Kinno Angel さんに何か問題のある行為があったとしても 、それはたんに「間違っている」だけであって即「荒らし」とは判定できない(してはならない)というのが日本語版ウィキペディアの決まりです。
Wikipedia:荒らしをご確認の上、慎重な行動を期待します。--PRUSAKiN 2010年10月23日 (土) 15:45 (UTC)[返信]

中立的観点への疑問[編集]

AlexKさんご自身がが使用されている画像には、北東・北西ルーシの諸語も書かれています。これをわざわざ省かれるというのは(当方の編集も全て差し戻されました)、「ルーシ=ウクライナ」史観にのみ偏向した記事を作成されているようにしか見えず、中立的観点を著しく損なっているとの疑念を強く感じざるを得ません。--Kinno Angel 2010年10月9日 (土) 02:56 (UTC)[返信]

  • 項目のテーマはルーシ語です。地図ではルーシ語(緑の線)とロシア語(オレンジの線)で示されている。テーマはルーシ語ですから、ロシア語に関わる範囲とその範囲内で示されている口語(緑・紫)はテーマと無関係で、書く必要は全くないと思います。例えば、日本語についての記事で、日本語の範囲を示す地図があったら、日本語の周りに話されている中国語、韓国語、ロシア語などの範囲を画像内で説明する必要はありません。テーマは日本語ですから。中国語、韓国語、ロシア語でもありません。…--Alex K 2010年10月9日 (土) 03:10 (UTC)[返信]

あからさまな誤訳[編集]

すみませんが、語族も何も全て異なる中国語・韓国語・日本語を同列に論じないで頂けませんか。それにいつも思うのですが、貴方は日本人を馬鹿にし過ぎです。ロシア語もウクライナ語も、どうせ大多数には読めないだろうから好き勝手にやってもバレない、とか思っていませんか?
ルーシ語(緑の線)とロシア語(オレンジの線)
どうしてこういうウソを書かれるのでしょうか。地図にはこう書かれています。
緑色の線…西ルーシ語западнорусский、直訳:西のルースキイ)、オレンジ色の線…古ルーシ語старорусский、直訳:古いルースキイ)
ここでいう"русский"(ルースキイ)部分を「ルーシ」と訳すか「ロシア」と訳すかは微妙な問題になりますが、いずれにしましても同じ語根が用いられている訳です。どうしてこれを無視して「地図ではルーシ語(緑の線)とロシア語(オレンジの線)で示されている。」と、第三者に誤解を与えるような言い方をするのでしょう。「ルーシ=ウクライナ」という見方とは異なるロシアの見方がここに示されている訳で、これを無視されるところに、貴方の中立的観点への疑義が生まれるのです。--Kinno Angel 2010年10月9日 (土) 03:45 (UTC)[返信]
画像説明についてはやはり復帰します。どうしてもAlexK氏には「ウクライナに係る事物(場合によってはベラルーシを含む)のみに呼称『ルーシ』を冠する」偏向が見えます。
上に述べましたように、画像では全て「ルースキイ」として一括して扱っており、緑色の線のみをルーシ語として扱っているものではありません。画像説明を省くのは、もう意図的な隠蔽を疑わざるを得ません。
また仮に万が一、「ルーシ語」に関係ない事物であっても、画像での色分け説明を省く理由にはなりません。「日本語」記事において「中国語」「韓国語」が図に書かれているものであれば、色分け説明を省いては読者の便を損ないます。--Kinno Angel 2010年10月9日 (土) 04:04 (UTC)[返信]
古ルーシ語はстарорусскийではなく、древнерусскийです。старорусскийはロシア語の祖語で、古ロシア語です。前からいってますが、論議するテーマについて最低限の知識を蓄えてください。まったく話になりませんから。
それに地図は「ルーシ=ロシア」という方針でロシア人によって作られている。だから、ルーシ語を西ロシア語западнорусский(ロシアの西にあるから)という名で登場しています。ロシアではルーシとロシアが区別されてないので、別々の言葉であるルーシ語もとロシア語も"русский"(ルースキイ)と書きます。--Alex K 2010年10月9日 (土) 04:48 (UTC)[返信]
ロシアではルーシとロシアが区別されてない「ルーシ=ロシア」という方針でロシア人によって作られている。
勿論それ位は存じております。っていうかむしろそこまでご存知なのに、なぜAlexKさんはこのロシアで一般的な言い分について両論併記をしないのですか?私が言いたいのはそれだけです。--Kinno Angel 2010年10月9日 (土) 04:52 (UTC)[返信]
>勿論それ位は存じております

論議のしかたを見れば、疑います。「ロシアで一般的な言い分」と「両論併記」とは何ですか?--Alex K 2010年10月9日 (土) 04:55 (UTC)[返信]

論議のしかたを見れば、疑います。
明らか過ぎる前提については言いませんよ。
「ロシアで一般的な言い分」と「両論併記」とは何ですか?
ロシアではルーシとロシアが区別されてないので、別々の言葉であるルーシ語もとロシア語も"русский"(ルースキイ)と書くのではなく、「ロシアではルーシとロシアが区別されておらず、"русский"(ルースキイ)がルーシ語ともロシア語ともとれる」のです。このロシアで一般的な事柄が、なぜ記事に反映されていないのか、という事です。結局は「ルーシ=ウクライナ」「ルーシ=ロシア」の両論併記など一切必要無い、という姿勢を貴方は明らかにされている訳です。--Kinno Angel 2010年10月9日 (土) 05:15 (UTC)[返信]
「ルーシ=ウクライナ」「ルーシ=ロシア」の両論併記
ルーシ語はウクライナ・ベラルーシで用いられた言語。ロシア語はロシアで用いられた言語。別々の言語をのように「両論併記」するんですか?「ロシアで一般的な言い分」を既に記事内では書いています。「西ロシア語」といういいわけです。他に何が必要ですか。記事のテーマを念頭においてください。--Alex K 2010年10月9日 (土) 05:28 (UTC)[返信]
「ルーシ語」というからには、図に示されているものは全て説明を付与するのが適当なんじゃないですか?「西ロシア語」だけ「ルーシ語」っていうのは「ルーシ=ウクライナ」史観の投影以外の何ですか?変です。(ごく短期間ウィキブレイクします、復帰後にまた。観点タグを外さないで下さいね)--Kinno Angel 2010年10月9日 (土) 05:34 (UTC)[返信]
「ルーシ語」というからには、図に示されているものは全て説明を付与するのが適当なんじゃないですか?
いいえ。当記事におけるルーシ語の定義を呼んでください。ルーシ語はロシア人がいうような「西ロシア語」を指しています。
>:「西ロシア語」だけ「ルーシ語」っていうのは「ルーシ=ウクライナ」史観の投影以外の何ですか。変です
ベラールシはお忘れでしょうか?当事者と現代の学者が決めたことです。気に入らなくてもしかたがありません。「ルーシ=ウクライナ」史観は「大和=日本」史観に等しい。その史観が変だいう方が変です。ロシアも「ルーシ」の一部であるが、ロシアで用いられる「ルスキ」は日本ではロシア語とよばれています。--Alex K 2010年10月9日 (土) 05:41 (UTC)[返信]
コメント
ベラールシはお忘れでしょうか?
その台詞、そのままそっくり貴方にお返ししましょう。{{lang|uk|руский языкъ}}と冒頭に貴方は書いていらっしゃいますが、ベラルーシに係る記事に対してなぜウクライナ語名だけを、しかもウクライナ語である旨表示しない形式で書かれているのですか?当方は中立的観点を考えて、"uk"から"slv"に変更したのですが、それも貴方は全部差し戻されました。こういうところに貴方のウクライナナショナリズム偏向が如実に現れているのです。
当事者と現代の学者が決めたことです。気に入らなくてもしかたがありません。
「気に入らない」のではなく、一方的な記述だと言っているのです。
「ルーシ=ウクライナ」史観は「大和=日本」史観に等しい。
そこまで一方的に定着した史観ではありません。
ロシアで用いられる「ルスキ」は日本ではロシア語とよばれています。
それも存じて居ます。貴方の言う(そして私も言う)「ルーシ」を「ロシア」として翻訳・表記している文献も日本では結構あるんですよ。気に入らなくても仕方がありません。「ルーシ=ロシア」という観点を反映した表記法にも配慮しなければ、中立的観点は確保されませんし、検証可能性も独自研究の排除も達成されません。--Kinno Angel 2010年10月14日 (木) 11:32 (UTC)[返信]
コメント 上の方にも書きましたが、改名先は「ルテニア語」には拘りません。とにかく当該言語のみを修飾抜きに「ルーシ」としている現状に反対すると言う事です。--Kinno Angel 2010年10月14日 (木) 11:37 (UTC)[返信]
コメント 改名提案について具体的に何をなさりたいのかが見えてこないのですが、 改名先は「ルテニア語」には拘りません ということは、改名するけど「ルテニア語」とする必要はない、という文意ですよね。それはそうですよね、日頃「自称優先」を推進している Kinno Angel さんですから、「ルテニア語」などというカトリック側の視点に偏ったエクソニムを改名先に推すはずがありません。
で、「中立的観点」に考慮すると、ルーシ語のページ名は「ロシア語」になるんでしょうか?おや、これは奇妙ですね。
Alex K さんの 2010年10月9日 (土) 04:55 (UTC) のコメント 「ロシアで一般的な言い分」と「両論併記」とは何ですか? はそのまま私の疑問でもあるのですが、それに対し Kinno Angel さんは 2010年10月9日 (土) 05:15 (UTC) のコメントで ロシアではルーシとロシアが区別されてないので、別々の言葉であるルーシ語もとロシア語も"русский"(ルースキイ)と書くのではなく、「ロシアではルーシとロシアが区別されておらず、"русский"(ルースキイ)がルーシ語ともロシア語ともとれる」のです。このロシアで一般的な事柄が、なぜ記事に反映されていないのか、という事です。結局は「ルーシ=ウクライナ」「ルーシ=ロシア」の両論併記など一切必要無い、という姿勢を貴方は明らかにされている訳です。 と回答なさりました。だから、「ルーシ語」も「ロシア語」と表記すべきだと言いたいんでしょうか?でも当時のロシアでは「ロシア語の祖先である古ロシア語」が使われていたんですが……。ロシア人は誰も、この時代の「ルーシ語」がロシア語の祖先だなんて思っていません……。だから「ルーシ語」ではなく「西ルーシ語」などと呼んで他者として区別してるんじゃないですか。
結論を言いますと、この時代の「ルーシ語」についてはエクソニムはあっても「両論」は存在しません。自称である「ルーシ語」を優先するのが理に適っているでしょう。そうでないと、正教会関係のページ名も一から検討し直さなければなりません。残念ながら(といってよいかわかりませんが)、日本では正教会用語よりプロテスタント用語の方が「一般的」ですからね。
なお、下のいくつかの節で書きますが、ここには何も客観的に「あからさまな誤訳」とか誘導じみた意図的な誤訳・隠蔽というものは存在しておりません。この発言はまずいでしょう。 Kinno Angel さんの拙速な「あからさま」発言は Alex K さんへの中傷行為以上の何も意味しません。--PRUSAKiN 2010年10月23日 (土) 15:45 (UTC)[返信]

第三者への説明[編集]

AlexK氏はウクライナ語文献・ロシア語文献・英語文献を大量に参照して自説の正当性を主張してきていますが、これは著しく特定の立場に偏った参照でしかありません(量を揃えれば中立的観点が確保される訳では無い事は、日中・日韓の歴史認識問題にも明らかでしょう)。

見る人が見れば、AlexK氏の編集方針はウクライナ民族史観への偏向以外の何物でもありません。現代のウクライナの民族史観の人々の見方をも含める形でよくまとまっている日本語文献がありますので、それを要約する形で、「ルーシ」の語義についてのバランスある見方を第三者に提示します。

以下は三浦清美『ロシアの源流』19頁 - 20頁、講談社選書メチエ、2003年 ISBN 9784062582742の抜粋・要約によるものです。様々なところで起きている議論の背景が一目瞭然です。

  • 「ルーシ」という語彙は元々、リューリクの属していたノルマン系の一種族をあらわすエトノス名であった。
  • このノルマン系種族が9世紀末に大多数の東スラヴ人を支配下におきドニエプル川中流域を支配する国家を建設。その支配領域のキエフ、チェルニーゴフ、ペレヤスラヴリ地方とその住民を指す言葉として定着した。
  • のちに国家統合を果たした東スラヴ系住民が草原の騎馬民族・非キリスト教徒と衝突していく中、ルーシという語は、10以上の独立公国が緩やかに連帯する東スラヴ人の東方正教会を信奉する政治共同体とその影響領域(当然現代のヨーロッパ・ロシア、ベラルーシの地域も含む)全体を指すようになった。13世紀後半から14世紀前半にこの傾向が定着。これが広義のルーシである。
  • 狭義の「ルーシ」と、広義の「ルーシ」は、年代記等で併用されている。
  • ウクライナの歴史家達はルーシをウクライナの古名と看做し、ウラジーミルなどを含む北東地方をルーシとは認めない。

以上の観点を考えれば、「ルーシ語」の記事名を本記事で扱う言語のみに適用する事の不当性は明らかでしょう。

ウクライナ民族史観を肯定する見方における術語運用のみを正しいとする彼の姿勢は、中立的観点を著しく損なうものであり、関連文献との整合性も著しく損なうものです。--Kinno Angel 2010年10月14日 (木) 11:32 (UTC)[返信]

コメント 第三者の皆さんが誤解しないように、「説明の説明」を試みます。これは客観的解説というよりは Kinno Angel さんの個人的な「主張」ですので、私個人的に賛成する点もありますが、このままでは第三者の皆さんに「これが客観的事実である」との誤解を与えかねませんので、注釈を入れます。読みやすく段落に分けて下さっているので、それにあわせて箇条書きで簡略に述べることとします。
  • 「数を揃えればよいというものではない」という主張は、そのまま「ルーシをロシアと表記すべきだ」とか「ルーシをルテニアと表記すべきだ」と主張する人(そういう人がいれば、ですが)に適用できます。なお、重要なことですが Kinno Angel さんが Alex K さんの示した出典について これは著しく特定の立場に偏った参照でしかありません と判断している根拠となる出典が示されておりません。 Alex K さんも使用している山川の『世界各国史』が 著しく特定の立場に偏った参照 と仰るのでしたら、大きな違和感を表明せざるを得ません。
  • 見る人が見れば →「ウクライナ嫌いの人が見れば」と注釈を入れなければなりません。 Kinno Angel さんのこれまでの言動からは、彼がウクライナ(ウクライナ人=ウクライナ民族 or/and 国民)に対する偏見と悪意を持っているように見えます(持っていなかったとしても、そう見えますよ!)。というのは、あまりにひどい言い方が目立つからです(こう私が指摘する具体的な根拠となる箇所が必要であれば、仰って下さい。『差別的発言』を再録することにより二重の『差別』を生むことは避けたいと思うので今は書きませんが、必要ならば具体的に明記します)。日本正教会の関係者の中には「ウクライナの正教は(ポーランド等の)カトリックに犯された歪んだ宗派である」との意識を持っている人がたまに(しばしば?)いますが(だから、在日ウクライナ人で日本正教会関係の教会施設にお参りに行きたがらない人は少なからずいる)、彼がそういう人であるかどうかは把握しておりませんが、少なくとも、その発言からは議論上必要とは思えない悪意と偏見が感じられることがあります(恐らく、たんに二者間の『けんか』のせいでしょうが……)。
  • 三浦清美『ロシアの源流』の箇所。
  • 「ルーシ」という語彙は元々、リューリクの属していたノルマン系の一種族をあらわすエトノス名であった。 読み違えているようですが、『「ルーシ」という語彙は元々、リューリクの属していたノルマン系の一種族をあらわすエトノス名であった。 という学説がある』というのが正確な言い方です。両論併記を主張なさる方が、なぜこの一説だけしか存在しないかのような誤った印象を与える例の挙げ方をするのか、理解に苦しみます。ほかの例を挙げなくてもいいですから「〜という説がある」くらいの書き方はした方がよかったでしょう。
  • 箇条書き箇所 2 〜 4 つ目については一連の問題なのでまとめてコメントしますが、それについても諸説あります。ただ、少なくともウィキペディア日本語版でキエフ大公国という名称でページが作成されている国家(あるいは国家体制)が「ルーシ」と称していることは、当時の年代記(の現存する写本)から明らかです。のちに分公国が独立化していく中で、それらの諸公国が「ルーシの公国」を自称したため、そこでいう「広義のルーシ」なるものが生じました。本家本元の「ルーシ」国、つまりキエフ大公国は、モンゴル人との闘争の中で滅んでおります。この、1240年に滅んだとされる国家が「狭義のルーシ」です。
  • この問題については日本語でも論文が出されておりますが、それを出してくるのは手間なので、略式で失礼しますが、第一の点の「『ルーシ』と呼ばれた民族(部族)」については ru:Русь (народ) をご覧下さい。見ればわかりますが、「ノルマン系」とは断定されていません。その意味で Kinno Angel さんのまとめは明らかに「ノルマン説」学派に偏って「スラヴ説」を無視した、両論併記の原則を無視した解説でしょう。第二の点はキエフ大公国のことと思われますが、その支配領域については ru:Русская земля をご覧下さい(なお、 このノルマン系種族が9世紀末に大多数の東スラヴ人を支配下におきドニエプル川中流域を支配する国家を建設 というまとめにも明らかなミスリードがあります。異論が諸派から出ているのにそれについて一言も触れないというのは、 Kinno Angel さんが何か意図を以って『第三者』を自分に都合のよい一説へ誘導しようとしていると指摘されても仕方ありません。そもそも、原書年代記写本の記述そのものに構成に行われた改竄の可能性があることは言及すべきでしょう。いや、今はいらないか)。第三の点、これはキエフ・ルーシの支配体制(キエフ大公による中央集権的支配体制)が崩壊し、ルーシの諸分公国が「ルーシの公国」と自称して分立・対立していった時代のことを言っています。 全体を指すようになった という表現は本末転倒でおかしいですね。元々「ルーシ」と名乗っていた国家(キエフ・ルーシ)が崩壊するまで、それらの領域は公式に「ルーシ」国の領域であり、「ルーシ」と称していたのです。分裂する前にはそこにはひとつしか集権国家がなかったのですから、「影響領域全体」云々の前提立ては変でしょう。中世の「ドイツ諸邦」あるいは現代の東西ドイツ、南北朝鮮、南北イエメン、南北ベトナム、中国の諸王朝の国号(後金東晋西遼などなど)を見て下さい。「ルーシ」の名前が全体に広がったのではなく、元々「ルーシ」という土地にあとからできた国が「ルーシの公国」を名乗ったのです。問題は次の点で、この時期、現在のロシアの始まりとなるモスクワ国家モスクワ大公国ロシア・ツァーリ国)は「ルーシ」の同義語として「ルシヤ/ロシヤ」という名称を公的に使用し始めます(自称として)。一方、同時代の(ロシア人の言う)「西ルーシ」の地域に存在したいくつかの国家は、その名称を公的には用いておりません(雅称としては別。ギリシャ語『ロシア』は雅称としてなら誰でも使う)。歴史上二回存在した「ルーシ大公国」がその代表例でしょう。それは、ポーランドが「ロシヤ/ルシヤ」を認めていなかったということに関係しているとも考えられますが、その辺の事情は把握しておりません(必要なら調べますが、わからないかも)。
  • 狭義の「ルーシ」と、広義の「ルーシ」は、年代記等で併用されている。 そのまとめはナンセンスでしょう。「ルーシ」国の国号が「ルーシ」であり、「ルーシ」国の領域が「ルーシの土地(ルースカヤ・ゼムリャー)」と呼ばれていたのであり、多くの日本人が「日本国」と「日本列島」を区別せず漠然と「日本」と呼んでいるのに似ています。「ルーシ」国のあった時代に、当然ながらその領域は「ルーシ(の土地)」と呼ばれておりました。あまりに常識的過ぎて、わざわざ書くようなことではありません。
  • ウクライナの歴史家達はルーシをウクライナの古名と看做し、ウラジーミルなどを含む北東地方をルーシとは認めない。 ウクライナ史にも諸派があるんですが、その ウクライナの歴史家達 ってのは具体的に誰と誰と誰でしょうか?構図を「ウクライナ vs ロシア」のように単純化して何かを主張してみせるのは「ナショナリスト」がやることであり、両論併記を求める方が好むような手法ではないと思います。
  • 以上の観点を考えれば、「ルーシ語」の記事名を本記事で扱う言語のみに適用する事の不当性は明らかでしょう。 明らかですか?私には 以上の観点 と「ルーシ語」の関係がさっぱりわからないんですが。たしかに、古東スラヴ語が当時名称として「ルーシ語」と呼ばれていたようなので、「ルーシ語=このページで扱っているルーシ語」というのは、不適当かもしれません(尤も、今日古東スラヴ語はルーシ語とは呼ばない気がする)。しかし、 以上の観点 との関連で言えば、本項で扱う「ルーシ語」が現在のベラルーシやウクライナに当たるような地域で使用されていた時代、現在のロシアに当たるような地域で使用されていたのは старорусский (『古ロシア語』。現代ロシア語の直接的な祖先なので)です。これと、本項の「ルーシ語」とは関係がありません(親戚ないし兄弟言語であり、親子でない)。 Kinno Angel さんは、上で Alex K さんに指摘されているように(スルーされてますがw) древнерусскийстарорусский を混同なさっているようですが、このページで扱っているのはロシア人が「古ロシア語と西ロシア語の共通の祖先」と主張している древнерусский ではなく、ロシア人が「ロシア語の固有の祖先」と主張している старорусский と同時代に並存していた западнорусский です。このページで扱っている「ルーシ語」はロシア語の祖先ではなく、「ロシア語」と翻訳する必要はありません(ギリシャ語名「ロシア」語、というのはともかく)。なお、勘違いしているようですが、問題になっている地図は「14世紀東スラヴ語」の地図であり、「ルーシ語」の地図ではありません。14世紀の東スラヴ語の中からこの頁に関係のある「ルーシ語」だけを訳出することに、重大な齟齬があるとは考えられません。
Kinno Angel さんは「両論併記」を主張なさっておりますが、そう主張するだけででは実際に具体的にどのような「諸説」があるのかきちんと提示していません。「両論」があるのですか?私は知らないので教えて下さい。
なお、第三者の皆さん向けに「わかり易く」(わかり易い、ってのはしばしば、細かい話をすっ飛ばしてそれゆえに誤解が生じる可能性を無視している、ということですが)説明しておきますが、ロシア人学者の多くの主張によれば、ルーシ(=キエフ大公国)で用いられていた言語= древнерусский (古ルーシ語)からその後「ロシア語の祖先」である старорусский (古ロシア語)と「ベラルーシ語・ウクライナ語(およびルシン語)の祖先」である западнорусский (西ロシア語 or 西ルーシ語)に分化した、と解説されています(もしくは、古ルーシ語の『方言』として古ロシア語と西ロシア語、と解説される。いずれにせよ、両者は別物。なお、古ロシア語については、ロシア語版では古ルーシ語で解説されている)。古ロシア語と西ロシア語の差異ですが、古ロシア語には当時現地にいたフィン系諸民族(部族)からの言語的影響が見られ、西ロシア語には南スラヴ系の影響が見られるそうです。この「○○語からの影響」の度合いをどう見るかが諸派の論点となっており、例えば「ロシア語がルーシの言語の主流である」と主張する人は西ロシア語に対する南スラヴ(やポーランド語)の影響を大きく評価し、逆に「ウクライナ語やベラルーシ語がルーシの言語の主流である」と主張する人は古ロシア語に対するフィン系言語の影響を大きく評価します(つまり、外国語からの影響が強い言語の方が、ルーシの言語の主流からは遠い、という主張)。過激派が何を考えてるかは知りませんが、通常、ウクライナで北東地方をルーシの一部と認めない人の論法も、主に「その地方はフィン人からの影響が大きすぎてもはやスラヴ人の文化圏とは言えない」という点に拠っています(興味があれば日本語論文を紹介しますが、すみません、コピーが山なす段ボール箱の底の方に埋もれてしまって……)。逆に、ロシアがルーシの正統的な継承国家であるという点を強調したい人は、「キエフを中心とするかつてのルーシの中心地方はモンゴル=タタールの襲撃によって完全に破壊されてしまい、その文化は失われた。ルーシの文化を担っていた人々は全員モンゴル=タタールの襲来に伴い北東地方へ逃れており、ルーシの文化はロシアに継承された」と主張しています。まあ「全員」とか「完全に」とかいう強調部分がどうかと思いますが(つまり、その人たちの主張によれば、ウクライナやベラルーシはルーシの文化を受け継いでいない)、少なくともルーシの文化の担い手の多くが現在のロシアに当たる地方へ逃れたことは確かでしょう。物理的に人が移住した、ということと、文化が丸々移動したということは自明の連関にあるとは思えませんが。単純に「文化が滅んだ」ということも多々ありますし、単純に「分散した」と考える方が合理的だと思うんですが。
なお、『西ルーシ』か『西ロシア』かについては、地域名としてどちらもあり得ると思うので(例えば、日本語文献で『北東ルーシ』だとか『南西ルーシ』という訳語は『北東/南西ロシア』という訳語とオルターナティヴ)、現段階で断定は避けます(下記)。
  • なお、「ロシア」と「ルーシ」ですが、語義・語源としては「ロシア」のスラヴ名が「ルーシ」、「ルーシ」のギリシャ語名が「ロシア」( Ρωσία )、ギリシャ語「ロシア」がロシア語化して「ロシヤ」という関係にありますが、歴史的には必ずしも両者は同一のものではありません。イヴァン3世«Мы Иоанн, Божиею милостию Государь всеа Русии, Володимерский, и Московский, и Новогородский, и Псковский, и Тферский, и Югорский, и Вятский, и Пермский, и Болгарский, и иных» という称号を持っていましたが、ここでは「ロシア/ロシヤ」ではなく「ルシヤ」( Русия )という語が使われていますが、重要なのはそこではなく、「全ルシヤの天賦の君主」と述べている「全ルシヤ」の内容です。具体的に「ヴォロジーメル」、「モスクワ」、「ノヴゴロド」、「プスコフ」、「トフェーリ」、「ユゴールスク」、「ヴャートカ」、「ペルミ」、「ボールガル」、「その他」と書かれています。いわゆるモスクワ大公国ロシア・ツァーリ国)における「ルシヤ/ロシヤ」の意味するところには、ハーリチ=ヴォルィーニ・ルーシなどの地方は含まれておりません。ま、現実問題としてポーランドやリトアニアといった強国が支配している地域までも「うちの領域だ」とは主張できなかったのでしょう(これは私の発見ではなく、日本語論文でもロシア語論文でも普通にそう言われています)。
  • この称号にはバリエーションがあり、 «Государь всея Руси и великий князь Владимирский, и Московский, и Новгородский, и Псковский, и Тверской, и Пермский, и Югорский, и Болгарский, и иных» といいます(クリュチェフスキーの『ロシア史講話』)。ここで注目すべきは最初の箇所で、「全ルーシの君主およびヴラジーミル、モスクワ、(中略)の大公」となっている下線部分です。つまり、当時のロシアにおける「全ルーシ」とはすなわち「全ルシヤ/ロシヤ」のことであり、具体的には「ヴラジーミル」、「モスクワ」、「ノヴゴロド」、「プスコフ」、「トヴェーリ」、「ペールミ」、「ユゴールスク」、「ボールガル」、「その他」のことであった(つまり、キエフ・ルーシの場合の『ルースカヤ・ゼムリャー』の領域に合致しない)ということです。なお、「モスクワ大公」が「ツァーリ」になったあとも称号はだいたい一緒です(支配領域は増えたが、その中にガリツィヤやリトアニア=ウクライナやベラルーシは含まれない)。
  • 当時のロシアの君主がこれ以外の土地を「ロシヤ/ルシヤ」と呼ぶ範疇に入れてませんから、現在のウクライナやベラルーシにあたる地域を「ロシア」と呼ぶ必要はありません(必要ない≠してはならない)。両論併記の観点で言えば、「当時のロシアの君主はこれらの地域を『ロシア』と呼んでいなかったが、今日のロシアのネット右翼は『ロシア』だと主張している」とでも書きましょうかw。冗談ですよ。
  • ru:Русь によれば、現在の西ベラルーシと西ウクライナにあたる地域は、オーストリア、チェコ、ポーランドの文書において14世紀から「ルテニア」と呼ばれるようになった、とあります(ただし、この説明には出典が付けられていない。必要なら探してくる)。例えばポーランドは「ロシヤ」という名称を認めていませんでしたから(モスクヴィヤ、すなわちモスクワ地方と呼んでいた)、自国の勢力圏に入ったかつての「ルーシ」国の地を「ロシア」とは呼ばず、ポーランド語やルーシ語で「ルーシ」と呼ぶか、そうでなければラテン語で「ルテニア」と呼んだわけです。
なお、初学者向けの日本語文献にもきちんと解説されております。以下、『はじめて学ぶロシア文学史』ミネルヴァ書房の「第 2 章 分裂時代の文学」、29 頁から引用。ちなみに、この本はあくまで「ロシア文学の入門書」ですので、ロシア文学の視点からしか書かれておりません(きちんと、予めそのように断り書きがある)。
この文学史では中世ロシア文学の歴史の叙述の際に、一貫して「キエフ・ロシア」という呼称を用いてきたが、ここで「ロシア」という言葉で訳したものは「ロシア」の古称である「ルーシ」にあたる。この語にかわって「ロシア」という呼称が生まれるのは16世紀初頭のモスクワ公国においてであるが、ウクライナにおいては、ルーシという呼称はモスクワで「ロシア」という呼称が用いられるようになった後も使い続けられた。ここからもキエフ・「ルーシ」の後継者はウクライナであり、モスクワ・「ロシア」との間には歴史的断絶がある、という考え方が生まれるのである。
このように「ロシア」と「ルーシ」のあいだには語源は同じでも用法・意味内容に違いがあります。
なお、その前のページでは「ブィリーナ」について解説が載っているのですが、そこでもブィリーナは「キエフ圏のブィリーナ」と「ノヴゴロド圏のブィリーナ」にわかれており、文化圏の中心がキエフとノヴゴロドのふたつにあったということが暗示されている、と明確に述べられております。
(ちょっとですね、共著であるためこれらの部分の解説を誰が書いているのかよくわからないんです(推定はともかく)が、藤沼貴/水野忠夫/井桁貞義編著となっておりますので、その中の誰であっても日本のロシア文学研究の第一人者ですので、信頼性において問題はないでしょう。)
しばしば言われるのは、モスクワはノヴゴロド系の文化圏であり(これは誰が考えてもそうでしょう?ロシア人もそう言ってる)、キエフの文化を受け継いでいないか、影響はあっても小さい(この部分に『両論』あり)、という説です。あたかもウクライナの民族主義者が右翼思想に凝り固まってデタラメな主張をしているかのように言われていますが、こう見ますと、日本語の入門書を読んだだけでもこの説にも一理あるだろうことはすぐに理解できるはずです(全部が正しいかどうかはともかく)。たんにウクライナ人を批判する目的をもって上記のようなまとめを行ったのでないのだとすれば、たんにまとめが下手だと思うんですが! もっと詳しくご存知のはずだと思うんですが、なぜ諸情報を隠匿してまで上記のような反 Alex K さんないし反ウクライナ色を前面に出したまとめ方をしたんですか!? 二人のあいだで「けんか」状態になってしまっているのは理解していますんで、その文脈で「売り言葉に買い言葉」ってのなら理解しますが(それは人としてしょうがないっす)、もし真面目に主張なさっているのだとすればこちらもそれなりの反論と対抗措置を準備しなければなりません……(ウクライナのため、ではなく、『事実』の擁護のためにです。ま、ほんとの事実は神様しか知らないんですけどねw だから鉤括弧付きで)。いやだなあ。--PRUSAKiN 2010年10月23日 (土) 15:45 (UTC)[返信]

西ロシア?[編集]

訳語は迷いますので、次のように考えてみましょう。なお、いちいち「いわゆるロシア帝国/共和国/連邦とかいう場合のロシア」とか「ギリシャ語のロシア」とか書くのが面倒なので、後者は Ρωσία と書くことにします。本当はこれは誤解があるのでよくないんですが(だって、 Ρωσία のロシア語が Россия であり、文脈や用法によってはどっちも同じこと)、便宜上ってことで、わかりますよね?

Русь をあえて「ルーシ」ではなく「ロシア」と日本語訳した場合、以下のふたつの意味が考えられます。日本語ではどちらも仮名表記は「ロシア」になるので、いちいち「これはどちらの意味だ」と説明でも付いていない限り、どちらの意味で使用されているのか判断することはできません。従って、出版物でどちらの意味で使用されているかの調査は、技術的に無理だと思います。

  1. Ρωσία の意味で「ロシア」と訳している場合→「ロシア」は Русьエクソニム(他称)です。
  2. Россия の意味で「ロシア」と訳している場合→「ロシア」は「ロシア帝国/共和国/連邦」のことです。これは、「ルーシ」は「ロシア」である(ウクライナとベラルーシはその亜流)、というロシアの右翼的主張に賛意を表することになります。なお、その主張が「民族主義」によるものなのか「帝国主義」によるものなのかについては、時代や場合によりますのでここでは一概に言えません。

後者の用法は、それが正しいかどうかともかく、少なくとも中立的ではありませんのでウィキペディアでは「そういう文脈」(ロシアのナショナリズムを解説する文脈)でもない限り、使用すべきではないでしょう。勿論、その意味での解説は必要ですが、一義的に使用すべきではありません。

一方、前者の用法で Русь を「ロシア」と翻訳すのは、ウィキペディア的には(ガイドライン的には)特に問題はありません。たんに後者の用法特別がつかず、誤解を生む可能性が極めて大きいからやめたら?というだけで(その意味では WP:NC の規定に抵触する可能性があるが、あまり深刻ではない)。しかし、今回の議論においては以下の点で疑問が生じます。

Kinno Angel さんは Alex K さんと行った過去の議論においてロシア正教関連については「自称優先」を推奨したように思いますが、「ルーシ」に関しては(ロシア語に近い)「他称優先」を推奨するのでしょうか?ダブルスタンダードの意味するところが憂慮されます。

なお、私個人の意見を言えば、これについては「ルテニア」について述べたことと同じ観点から賛同致しかねます。--PRUSAKiN 2010年10月23日 (土) 15:45 (UTC)[返信]

Русь 翻訳問題[編集]

どうぞお二方、冷静になって下さい。第三者の目から見て、議論がかみ合っていませんよ!あの、癪だと思いますが、おかしくなっている点について横からいちいち「揚げ足」を取っていきますので、ちょっと反省してみて下さい

  1. Kinno Angel さん。悪意からだとはまったく思えませんが、 Alex K さんのご指摘のように、実際に一部でいわゆる「ルーシ」と「ロシア」の用法を混同なさっていますよ。 Alex K さんの指摘の仕方が非友好的過ぎるというきらいはありますが、この節の議論における「ルーシ」と「ロシア」(〜ルーシ/ロシア語含む)の説明は、彼のであっていると思います。
  2. Kinno Angel さん。そもそも、「あからさまな誤訳」という節名は、ページ執筆者に対してあまりに思いやりのない言葉だったのではないでしょうか?今から変えるべきだとは思いませんが(過去を改竄すべきでない)、少なくとも辞書に русский の訳として「ロシアの」と「ルーシの」の両方が見られる以上、どちらの翻訳も可能性としてはありえるものであり、現時点で(節を作成した時点で)「あからさまな」と執筆者の不法性を強調する形容詞を用いるべきではありませんでした。ご自身で "русский"(ルースキイ)部分を「ルーシ」と訳すか「ロシア」と訳すかは微妙な問題になりますが と言及している問題について、なぜ「あからさまな誤訳」であると断言できるのですか?留保をつける問題に「あからさま」はありません。これは、たんにページ作成者の「善意」(あからさまな『悪意』から執筆したのではないでしょう?)を傷つけ、相手の態度を硬化させるだけの効果しかありませんでした。ウィキペディアには知識もないくせに自分の思い込みや趣味に合わせて「妥当な翻訳」を「デタラメな翻訳」に改竄して回る執筆者がおりますが、「あからさまな誤訳」というのはそういう本当に意図して行われた客観的根拠のない「あからさまな改竄」などについて言うのであり、今回のような高度な翻訳問題については「誤訳の疑い」とは言えても「あからさま」とまでは言い切れないし、避けるべき単語だったでしょう。
  3. Kinno Angel さん 2010年10月9日 (土) 04:04 (UTC) コメント。
    1. 上に述べましたように、画像では全て「ルースキイ」として一括して扱っており、緑色の線のみをルーシ語として扱っているものではありません。 ロシア語では「ルーシの」と「ロシアの」をしばしば区別していないからです。一方日本語では「ロシア」と「ルーシ」を区別する習慣が(一部かもしれないが)あるので、原語・訳語の対応関係は単純に一対一ではありません。その論でいくと、 Русские は「ロシア人・民族」ではなく「ルーシ人・民族」と訳すことになりかねません(それは文脈次第でしょう)。
    2. 画像説明を省くのは、もう意図的な隠蔽を疑わざるを得ません。 それは論者の主観であり、「あからさまな」客観的・合理的事実ではありません(『画像説明を省く⇒隠蔽工作』という式は客観性を欠く)。この攻撃的表現は避けるべきでした。
    3. また仮に万が一、「ルーシ語」に関係ない事物であっても、画像での色分け説明を省く理由にはなりません。「日本語」記事において「中国語」「韓国語」が図に書かれているものであれば、色分け説明を省いては読者の便を損ないます。 便を損なうかどうかは判断致しかねますが(逆に情報過多で便を損なう可能性は考慮しないのですか?)、確かに図に書いてあるのだから説明を省かなくてもよいかもしれませんね。
  4. Alex K さん 2010年10月9日 (土) 04:48 (UTC) の説明に誤りはないと思います。ここは、今回の議論の共通理解としたいところです。ただ、 論議するテーマについて最低限の知識を蓄えてください。まったく話になりませんから。 という不穏当なコメントは書かないでよかったと思いますが。
  5. Kinno Angel さん 2010年10月9日 (土) 04:52 (UTC) コメント。 なぜAlexKさんはこのロシアで一般的な言い分について両論併記をしないのですか?私が言いたいのはそれだけです。 実際にはほかにもいろいろ仰っているのに、「それだけ」と書かれては矛盾を感じます。この時点で議論がたんに言葉のぶつけあいになってしまっているように(第三者からは)見えます。それに、本文に また、19世紀のロシア語を中心とした研究史では西ロシア文語Западнорусский письменный язык)と呼ばれた。 と書かれており、ロシア側の「言い分」については十分考慮されていると思います。この点につき、 Alex K さん 2010年10月9日 (土) 05:28 (UTC) の説明について Kinno Angel さんは何らリスポンスを示しておらず、憂慮されます。
  6. Kinno Angel さん 2010年10月9日 (土) 05:15 (UTC) コメント。
    1. 「ロシアではルーシとロシアが区別されておらず、"русский"(ルースキイ)がルーシ語ともロシア語ともとれる」 という問題は、前述のように「日本語訳する場合の翻訳問題」です。「ロシアでの」問題ではありません。日本語にする場合に「ルーシ」という訳を当てるのか「ロシア」という訳を当てるのかという問題であり、「ロシアで一般的な言い分」とは関係ありません。「ロシアで」ではなく「日本のロシア史学会で一般的な言い分」という「可能性」はありますが(そのような事実は確認されておりませんが)、いずれにせよ「ロシアでの」問題ではなく日本語への翻訳者にとっての翻訳問題です。
    2. また、 ともとれる という単語について翻訳する場合、「どちらの訳を用いても誤りではない」場合と、「どちらか一方の訳が正しく、他方は誤訳」という場合があります。 сестра はやはり(できれば)「姉」か「妹」か訳を選択する必要があり、他方は一方の誤訳です。今回の場合は сестра とは違い複雑ですが、話戻りますが本当に ともとれる で「どちらの訳を用いても誤りではない」可能性があるんでしたら、一方を「あからさまな誤訳」とは断言なさるべきではありませんでした。
  7. Kinno Angel さん 2010年10月9日 (土) 05:34 (UTC) コメント。 「西ロシア語」だけ「ルーシ語」っていうのは というのは、確かに難しい翻訳問題です。 「ルーシ=ウクライナ」史観の投影以外の何ですか? とは思いませんが(いくらでもほかの原因の可能性は見つかると思います)。試みに、単語の字義的な意味に戻って考えてみましょう。
    1. старорусский を日本語で「古ロシア語」と訳した場合、では「古くないロシア語」というのは何でしょうか?例えばそれは「現代ロシア語」ですね。 старорусскийрусский (すなわちロシア語)の「古い」であることは、ロシア人が認める(主張する)ところでしょう。
    2. старорусский を日本語で「古ルーシ語」と訳した場合、では「古くないルーシ語」というのは何でしょうか?「ルーシ語」のことでしょうか?このページによれば、 старорусский という言語はこのページのテーマ言語(ルーシ語)と同時代に並存していたことになります。「古ルーシ語」と「(古くない)ルーシ語」が同時代に並存していたのでしょうか?実際に「時間差」がイコール「地域差」になって同時代に「古い言語」が残存し並存しているという現象はありますが(たとえば、現代日本語の方言にはしばしば古語の単語や表現が指摘される)、ひとつの言語体系として考えた場合、やはり同系言語の「新」と「古」が長期間にわたって隣接する地域で並存するというのは不合理な気がします(同時代の親類言語に「新」と「古」で区別をつけるという、そういう命名をするのが不合理)。
      1. 以上二点より、 старорусский を日本語で「古ロシア語」と訳す妥当性はあっても、「古ルーシ語」と訳す妥当性は薄いと思われます。
      2. 従って、 「西ロシア語」だけ「ルーシ語」って 訳す、というよりは( старорусский などの)「ロシア語」の先祖である言語を「〜ロシア語」と訳し、それ以外を「〜ルーシ語」って訳す、という観点から見るべきであり、その観点からすれば翻訳は誤りではありません。
      3. 但し、 Kinno Angel さんが言い忘れている一点について言及しなければなりません。 западнорусский は「西ルーシ語」ではなく「西ロシア語」と訳すべきである可能性です。 старорусский など「ロシア語」の先祖である言語を「〜ロシア語」と訳すことに問題はないと思います。しかし、その問題と「ロシア語」の先祖でない「〜ルーシ語」を「〜ルーシ語」と訳すのか「〜ロシア語」と訳すのか、あるいは「〜ルテニア語」と訳すのかについては分けて考えなければ問題が成立しません(なお、 белорусский язык は現在では「ベラルーシ語」と呼び、「白ロシア語」とは呼ばない)。
    3. なお、私も以前同じ問題で悩んだことがあります。ロシア・ツァーリ国なのかルーシ・ツァーリ国なのかという問題です。「ルーシ系国家」を自称していましたから後者にも非常に分があると思いましたが、その後の「ロシア国家」の始祖である点を重視し、また日本語文献ではこの時期は「ルーシ」ではなく「ロシア」と呼ばれることが多い(モスクワと呼ばれる場合は別として)ことを考慮し、前者としました。。今回の話とは直接無関係ですが、参考までに。
  8. Alex K さん 2010年10月9日 (土) 05:41 (UTC) コメント。「ルーシ=ウクライナ」史観は「大和=日本」史観に等しい というのは変でしょう。「大和⇔日本」であっても、「ウクライナ⇒ルーシ」であって「ウクライナ⇔ルーシ」ではありません。
  9. ところで、英語版 en:East Slavic languages では以下のように「ベラルーシ語・ルシン語・ウクライナ語」と「ロシア語」を別系統に分けて解説しています。

この解説が学術的に妥当であるかは要検討ですが、少なくとも「ベラルーシ語とウクライナ語」と「ロシア語」を分けて考えようとしている Alex K さんの主張が彼個人の思い込みや「ウクライナ・ナショナリストの偏見」であると断じるのは早計に過ぎると思います。 Kinno Angel さん 2010年10月14日 (木) 11:32 (UTC) のコメントですが、誰が見ても руский языкъ はウクライナ語ではありません。たんに、 Alex K さんが本来テンプレートで sla と書くべき部分(出典によっては、 cu かもしれない)を誤って uk と書いているだけです。この部分はすみません、単純に文字の問題(現代ウクライナ語のアルファベット表に ъ は存在しない)と初級文法の問題(現代ウクライナ語の形容詞語尾は -ский ではなく -ський である)でありますから、そのくらいは調べてくれませんか?「話になりません」と言われても仕方のないレベルの間違いです。話になりませんとは言いたくありませんが、ただ、 Kinno Angel さんともあろう方が、まさかアルファベットのレベルで間違いを犯して、しかもその点を「鬼の首を取ったかのように」あげつらって相手を非難するという行為に及ぶとは、残念に思います。このレベルでやられては、 Alex K さんの方に同情してしまいますよ……。もしこのような行為を行った人が日頃信頼の厚い Kinno Angel さんでなかったならば、私は即「事実無根の捏造による低級な中傷行為」として厳しく批判したところです(私自身が『捏造による中傷』をよくやられているので、見るとカチンと来るww)。

なお、仮にウクライナ語の知識がまったくなかったとしても、次の点から矛盾が簡単に推測できます。その表記、英語版にもウクライナ語版にもロシア語版にも同じ表記が書かれているんですが、それらの版も「ウクライナ偏重」なのでしょうか?ありえませんよね?

一事が万事この調子、と言ってはあまりに失礼に当たりますが、しかし、「第三者への説明」での説明でさえ、それもまた Kinno Angel さんによる客観性を装った「第三者への主張であり、事実、内容は必ずしも客観的事実に即したものではなく、また意識的にか無意識的にかある程度の偏見や「誘導」と取られかねない書き方(情報の奇妙な選択・欠落)も含んでいるということを、公平を期すために「第三者へ」私の方から申しておかねばならないでしょう。他所を見る限り、みんな結構自分で調べたり考えたりしないで他人の言うことを鵜呑みにするようなので!(これについては他所で批判したのでここでは省略)。--PRUSAKiN 2010年10月23日 (土) 15:45 (UTC)[返信]

ПРУСАКИНさんへの返信[編集]

コメント すみませんが、私の主張について憶測を元に随分と穿ち過ぎではありませんか。長文の大半が私の前提に対する憶測を元に書かれているため、お答えの仕様が無いというのが実情です。私は「ルテニア語」のみを推しているワケではなく、現時点ではHideokunさんの調査を元に考察中です(実際に議論が長い間停止している事に見て取れますよね)。で、過去改名議論においても、「反対無しにつき改名」の場合でも、何度も確認した上で改名するのが私のやり方です。一気に事を進めようとはしてはおりませんのに、なぜここまで言われなければならないのかよく分かりません。
私が言いたいのは「この言語記事を単純に『ルーシ語』と表記する事」への疑義であって、それ以上でも以下でもありません。「単純に『ルーシ語』と呼べる事情は無い」「ルーシ概念についてもそれほど固まったものではない」という事を言いたいだけで、それ以上の事は言っていない筈です(よく御確認下さい)。当事者が誰かと言う問題についても、そもそもカトリックや正教については当事者が明らかですが(カトリックについてはカトリック教会・信徒、正教については正教会・正教徒)、ルーシについてはそうではないのです(釈迦に説法ですが)。一体何で方々でそこまで熱くなっておいでなのか、正直面食らっております。
なお、「他所を見る限り、みんな結構自分で調べたり考えたりしないで他人の言うことを鵜呑みにするようなので!」このご発言は第三者に対する侮辱でしょう。少なくとも他所のコメント依頼においても、多くの方が大変慎重に検討なさっており、私の言う事も鵜呑みにはなさっていません。コメント依頼の方にも簡単に返信しておきます。--Kinno Angel 2010年10月24日 (日) 14:43 (UTC)[返信]
コメント 何だか色々穿ちまくられた割には全然返信が無いのですが、困ったものです。一つだけ以下のコメントへの返信を付け加えておきます。メインに言いたい事は上で言い尽くしていますので小さくしておきます。
「ウクライナの正教は(ポーランド等の)カトリックに犯された歪んだ宗派である」との意識を持っている人がたまに(しばしば?)いますが(だから、在日ウクライナ人で日本正教会関係の教会施設にお参りに行きたがらない人は少なからずいる)、彼がそういう人であるかどうかは把握しておりませんが、少なくとも、その発言からは議論上必要とは思えない悪意と偏見が感じられることがあります
これはПРУСАКИНさんの誤解であり、申し訳ないですが滑稽なほどの思い込みですよ。
むしろ日本正教会史をちょっと看れば判る筈ですが、日露戦争以後、ロシアとどのように距離を取ろうか苦悩して来たのが日本正教会の歴史と性質です。日本正教会には母教会たるモスクワ総主教庁と約30年間断絶していた歴史がある事を御確認下さい。ソ連時代にもロシア・モスクワ総主教庁の正統性に疑いを持たなかったグループは駐日ポドヴォリエに継承されています。急いでお断りしておきますが、もちろんギリシャ留学経験もある長屋房夫氏のように知見の深い方がポドヴォリエに居る事にも示されているように、それほど単純にウクライナ問題について断じるような人々ではありません。また、「カトリックに歪められた」という言い方については、18世紀以降のロシア正教会全体に対して断じる知識人タイプの正教徒は見た事がありますが、ウクライナ限定で言う日本人は、少なくとも私は見た事がありません。
繰り返しますがそもそも日本人正教徒の大半はウクライナに対して関心が無く、「知らない」レベルなんです。その点、一般の日本人と日本人正教徒の間に差異はありません。日本でカトリックやプロテスタントであるからといって、一般人と比べて三十年戦争史だとか神聖ローマ帝国史に造詣がある訳では無いのと同じです。
いずれにしましても結論は上に挙げた事だけです。両論併記:「ルーシ関連記事において、現代ロシア(場合によってはポーランド等も含まれますが)の書籍との整合性も考慮して欲しい」私が要求しているのはこれだけです。--Kinno Angel 2010年11月9日 (火) 00:22 (UTC)[返信]
あらためて、日本正教会にウクライナに対する偏見があるかの如き書き込みが間違っている事を指摘しておきます。日本ハリストス正教会#1970年以降の他正教会との交流年表を御覧下さい。1996年にウクライナ救援募金が行われています。もしПРУСАКИНさんの仰るような日本正教会への思い込みが在日ウクライナ人達の間にあるのだとしたら、悲しい事です。--Kinno Angel 2010年11月9日 (火) 00:39 (UTC)[返信]