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ノジギク

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ノジギク
ノジギク
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
: キク属 Chrysanthemum
: ノジギク C. japonense
学名
Chrysanthemum japonense (Makino) Nakai
和名
ノジギク(野路菊)

ノジギク(野路菊、学名 Chrysanthemum japonense)は、キク科キク属多年生植物野菊の1種。牧野富太郎が発見・命名。

分布

日本在来種で、本州兵庫県以西)・四国九州瀬戸内海太平洋沿岸近くの山野などに自生する。

概要

草丈は50cmほどで、よく枝分かれをして群落を形成する。の基部は倒れて、上部が斜上することが多いが、傾斜地などでは懸崖状になる。は互生し、長さ3-5cm、幅2-4cmほど。形状は広卵形で、5(または3)中裂して鋸歯がある。裏面に毛が生えており白っぽく見える。

短日植物で、開花時期は10月下旬から11月。直径3-5cmの花(頭状花序)をつけ、白色の舌状花と黄色の筒状花をもつ。舌状花の形や数は、個体によってかなりの差が見られる。咲き終わりには舌状花は赤みを帯びる。種子は春に発芽し、越冬した茎からは新芽が出て大株になる。

小菊の原種の一つ。イエギクの原種とも言われたが、在来種で中国には自生していないことから、この考えは否定されている。

リュウノウギク Chrysanthemum japonicumシマカンギク Chrysanthemum indicum などと形態が良く似ており、ノジギク(2n=54)はリュウノウギク(2n=18)とシマカンギク(2n=36)の雑種(三倍体(2n=27)を形成後、倍加か?)ではないかという研究がある。また、シマカンギクと交雑することが確認されており、遺伝子汚染が危惧されている。

変種

  • セトノジギク Chrysanthemum japonense var. debile 本州・四国・九州の瀬戸内海沿岸に分布。ノジギクより葉が薄い。
  • アシズリノジギク Chrysanthemum japonense var. ashizuriense 高知県の足摺岬や愛媛県などに分布。ノジギクに比べて葉は小さく厚く、3中裂する。裏には白い毛が多く表のふちが白い。頭花は小さくて多数つき、総苞片にも白毛が密生する。

備考

ノジギクを和名に含む種