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ニューヨーク市地下鉄R142形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ニューヨーク市地下鉄
R142形・R142A形電車

R142形
R142A形
基本情報
運用者 ニューヨーク市地下鉄
製造所 ボンバルディア・トランスポーテーション(R142)
川崎重工業(R142A)
製造年

1999年 - 2004年

[両車両とも同様年]
製造数 1030両 (R142)
600両 (R142A)
運用開始 1999年
主要諸元
編成 5両編成
軌間 1,435mm(標準軌
電気方式 直流600–650V(第三軌条方式
最高運転速度 89 km/h
設計最高速度 110 km/h
起動加速度 4.0 km/h/s
減速度(常用) 4.8 km/h/s
減速度(非常) 5.1 km/h/s
車両定員 176名(先頭車)
188名(中間車)
全長 15,560 mm
全幅 2,620 mm
全高 3,622 mm
車体 ステンレス
台車 ボルスタ付き軸梁式
主電動機 かご形三相誘導電動機
アルストム製4LCA1640(R142)
アドトランツボンバルディア製1508C(R142A)
主電動機出力 110 kW(R142)
111.86 kW(R142A)
駆動方式 たわみ板式継手
歯車比 不明
制御方式 2レベルIGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置 アルストム製ONIX 800(R142)
アドトランツ→ボンバルディア製(R142A)
制動装置 回生併用電気指令式空気ブレーキ
RT-96
保安装置 打子式ATS
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ニューヨーク市地下鉄R142形電車(ニューヨークしちかてつR142がたでんしゃ)は、ニューヨーク市地下鉄にて1999年より使用されている通勤形電車(ニュー・テクノロジー・トレイン)である。

本稿では、同様の構造を持ち、川崎重工業製のニューヨーク市地下鉄R142A形電車についても取り扱う。

概要

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ニューヨーク市地下鉄で従来なかった新機軸を多数取り入れた「ニュー・テクノロジー・トレイン」の量産車両第1号として1999年より製造されたAディビジョン用の車両である。

R142はボンバルディア・トランスポーテーション製、R142Aは川崎重工業[1]である。

本車両のプロダクトデザインは工業デザイナーの宇田川信学によるもので、エクステリア・インテリアを担当し、2001年にはインダストリアル・デザイン・エクセレンス賞英語版(IDEA)の銀賞を受賞、さらにデザイン誌「I.D.英語版」の「ID Annual Design Review」において「Design Distinction, Equipment」に選出された[2]

R142は1999年より1030両が、R142Aは同年より600両が導入され、2004年には全1630両が出揃った。2018年現在はR142Aのうち380両がR188形に編入されたため1250両在籍する。

車体

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ニューヨーク市地下鉄では標準的なステンレス車体であるが、側面のビードがなくなっている点が従来との違いであり、また運転席直後のドア左右には白と赤のグラデーションが配された飾り帯が貼られている[3]

行先表示器は前面がLED式[4]、側面はLCD式で、側面のものはR142とR142Aで号線表示部分の書体が若干異なる。

車内

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水色のプラスチックのベンチのようなロングシートで構成され、クッション類の設置はない。また、立ち客用には座席端と中央、扉付近には握り棒があるがつり革はない。 また窓上には路線図式の案内表示器が、枕木方向にはLED式のフリーボード案内表示器が設置されている。

運転・走行機器

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ニューヨーク市地下鉄の量産車両では初めてVVVFインバータ制御を採用して、主電動機もかご形三相誘導電動機が採用された。R142はアルストム製ONIX 800型をそれぞれ使用して、主電動機は4LCA1640を称される。R142Aはボンバルディア・トランスポーテーション製をそれぞれ使用して、主電動機は1508Cを称される。

現状

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現在、R142Aのうち380両 (5両76本) はR188形へ改造および編入され、6号線から7号線へ転属[5]し、かわりにR62A形が6号線へ転属した。しかしそれでもR142Aの一部が6号線に残っていたが、こちらは4号線へ転属し、R142Aは全車4号線 (ジェローム車庫) 所属となった[6]

2017年現在、R142は2号線4号線および5号線で、R142Aは4号線で走っている[6]

2020年3月27日、2号線で運行していたR142の6346-6350の車内で放火事件があり、この車両の運転手が亡くなった。現場はセントラル・パーク・ノース-110丁目駅付近だった。このうち6347は車内が焼損した。

脚注

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  1. ^ 初期車は日本製だが、途中より製造ペースを上げるためアメリカ国内で製造されるようになった
  2. ^ R142/R142A Subway Car MTA/New York City Transit”. Antenna Design New York Inc.. 2013年7月25日閲覧。
  3. ^ Bディビジョンの車両にこのような飾り帯がある車両はない。
  4. ^ 系統番号のみ表示し、行先は表示されない。
  5. ^ 2本に1本は新造車1両を加えて6両編成となる
  6. ^ a b Subdivision 'A' Car Assignments: Cars Required June 24, 2018. 61. Electric Railroaders' Association. (July 2018). p. 16. https://erausa.org/pdf/bulletin/2018/2018-07-bulletin.pdf November 8, 2018閲覧。. 

関連項目

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外部リンク

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ウィキメディア・コモンズには、ニューヨーク市地下鉄R142形電車に関するカテゴリがあります。 ウィキメディア・コモンズには、ニューヨーク市地下鉄R142A形電車に関するカテゴリがあります。