タンゴ (象)

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タンゴ1986年5月5日 - 2010年6月13日)は、群馬県富岡市群馬サファリパークで飼育されていたオスのアフリカゾウである。この象は、日本国内で初めて繁殖に成功して生まれたアフリカゾウとして知られている。

生涯[編集]

1986年5月5日、群馬サファリパークで飼育されていた父親の「リチャード」(当時20歳)と母親の「サキューブ」(当時19歳)の間に、1頭のオスの子象が生まれた。1986年当時では、アフリカゾウが動物園などの人工飼育下で繁殖に成功した例は世界に数例だけであり、この子象は日本で初めての誕生例となった[1]。アフリカゾウの妊娠期間は約1年10ヶ月であり、母親のサキューブには以前妊娠の経験があったが、そのときは流産していた[2]。この子象は、2度にわたって陣痛促進剤を注射するなどの難産となった末に誕生した。

生まれたての子象は、体高94センチメートル、体重は120キログラムだった。端午の節句に生まれたこの子象には、「元気に育つように」との願いから名前を公募した上で、「タンゴ」と命名された。タンゴは順調に成長して、誕生から1年後には体重440キログラムとなり、その後体高約3メートル、体重5トンを超えるまでになって、群馬サファリパークで人気を博していた。

タンゴは2009年3月に、東京都多摩動物公園からお嫁さん候補となる「アイ」(当時の推定年齢26歳)を迎えた[3]。アイはすでに多摩動物公園で「タマオ」(2006年死亡[4])との間に、オスの「パオ」(1998年生)とメスの「マオ」(2002年生)の2頭を儲けており、繁殖が期待された。しかし、タンゴは2010年の6月に入ってから前脚を痛がるそぶりを見せ、同月13日朝には横たわっているのに担当の飼育員が気づいて点滴を打ったが、その最中に死亡した。タンゴは人間でいえば、およそ30歳だった[5]

脚注[編集]

  1. ^ 2010年6月15日の時点では、日本国内でアフリカゾウが繁殖に成功した例はタンゴを含めて8頭であり、そのうち4頭のみが生存している。
  2. ^ noname at Gunma Safari Park Elephant Encyclopedia 2011年1月23日閲覧。(英語)
  3. ^ 多摩動物公園 動物情報 2010年6月20日閲覧。
  4. ^ 報道発表資料(2006年8月掲載) Archived 2007年3月21日, at the Wayback Machine. 2010年6月20日閲覧。
  5. ^ 国内初誕生のアフリカゾウ「タンゴ」死ぬ 群馬サファリパーク 6月15日2時45分配信、産経新聞、2011年1月8日閲覧。[リンク切れ]

参考文献[編集]

  • 「国内で初の繁殖アフリカゾウ死ぬ」『読売新聞』2010年6月15日付朝刊、第14版、第33面。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]