ズナメニ聖歌
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ズナメニ聖歌(ズナメニせいか、ロシア語: знаменное пение、英語: Znamenny Chants)はロシア正教会の伝統的な聖歌で[1]、斉唱・メリスマを特徴としている。記譜法はキリューキ(ロシア語: крюки=フック)またはズナミョーナ(ロシア語: знамёна=記号)と呼ばれる特殊な記号である。
ズナメニ聖歌は東方教会の「ビザンティン聖歌」から出発して、ロシア正教会の奉神礼で歌われ、16世紀のモスクワで頂点に達している。この聖歌のメロディーは正教会の八調になっており、曲は流れるような、バランスの取れたものである。ズナメニ聖歌の作者の多くは不明であるが、フョードル・クレスチャニン(Fyodor Krestianin)のように知られている作者もある。
ズナメニ聖歌の伝統を残す聖歌には次のようなものがある。
なお、セルゲイ・ラフマニノフは「交響曲第1番」(1895年)の第3楽章第2主題にズナメニ聖歌を引用している[2]。また、彼は「徹夜祷 」(1915年)でズナメニ聖歌6曲を使っている。