スローン・グレートウォール

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DTFEで2dF銀河赤方偏移サーベイの内側領域(地球に近い領域)を再構成処理したときに現れるスローン・グレートウォールの姿。

スローン・グレートウォール (英 Sloan Great Wall) は、銀河が構成する巨大ウォールの一つである。グレートウォール (CfA2 Great Wall) は同様の一つの巨大ウォール(銀河フィラメント)であり、スローン・グレートウォールとは別物である。

スローン・グレートウォールは、スローン・デジタル・スカイサーベイ (SDSS)のデータに基づいてプリンストン大学の J. Richard Gott III と Mario Jurić およびその共同研究者達によって発見され、2003年10月23日に発表された。[1] ウォールの大きさは全長13億8000万光年(423Mpc)であり、地球から見かけの距離が10.2億光年、実際の距離は10.6億光年の位置にある。
現在のところ知られている最大級の宇宙の大規模構造であり、ヘルクレス座・かんむり座グレートウォール(全長100億光年)、U1.27(全長40億光年)、U1.28(全長20億光年)に次いで4番目に大きい。

スローン・グレートウォールは、1989年にハーバード大学マーガレット・ゲラージョン・ハクラらによって発見された、それまでの最大の宇宙構造であるグレートウォール (CfA2 Great Wall) と比較して3倍近く大きい。

スローン・グレートウォールは、SIMBADにおいては、ハイパークラスター SCl 126 として登録されている [2]

参考文献[編集]

  1. ^ J. R. Gott III et al., Astrophys. J., 624, 463 (2005). Figure 8 – "Logarithmic Maps of the Universe" – is available as a poster from the homepage of Mario Juric. Archived 2009年1月24日, at the Wayback Machine.
  2. ^ SIMBAD, SCl 126

関連項目[編集]

外部リンク[編集]