スネールフラワー
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| スネールフラワー | ||||||||||||||||||||||||||||||
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| 分類（APG IV） | ||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Sigmoidotropis speciosa (Kunth) A.Delgado | ||||||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| スネールフラワー | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| snailflower, snail vine |
（Wikimedia Commonsより）
スネールフラワー（Snail Flower）はマメ科のつる性多年生草本。国内外で観賞用として栽培されるSigmoidotropis speciosa[1]を主に指すが、スネールフラワーの名で別種（Cochliasanthus caracalla）を指すこともあり、学名の取り違えも相まって混乱がみられる。本項では後者をコークスクリューバイン（Corkscrew Vine）として後述する。
特徴
[編集]蕾がカタツムリのように見えることからこの名がある。葉は3出小葉からなり互生する。小葉は楕円形～卵形で先は尖る。花は径4–5 cmと大きく、葉腋から花茎を伸ばし、房状に3–5輪かたまって付く。花色は光沢のある淡紫色で、4–7日間咲き続ける[2][3][4]。竜骨弁はS字状（Sigmoid）[1][5]。本種は1824年にPhaseolus speciosusとして記載された後、1970年にVigna属へ、2011年にSigmoidotropis属へ移された。なお、図鑑等では学名をVigna caracallaとする例もあるが、これは後述するCochliasanthus caracallaのシノニムとされる[6]。
分布と生育環境
[編集]中米～南米熱帯域が原産[4]。POWO[7]によると中南米（メキシコ～ブラジル）原産、米国フロリダ州へは導入。
利用
[編集]日当たりを好む。1年目から開花がみられ、周年開花性があり、5–11月まで次々と花を咲かせる。春～秋の高温期に勢いよくつるを伸ばすため、緑のカーテンを作る植物として好適。フェンスなどに絡ませる他、鉢植えで長めの支柱を立てて行灯仕立てなどに利用できる。春～秋は戸外で育成後、冬前につるを1 mくらい残して切り戻し、室内で乾かし気味で冬越しさせる。過湿下では灰色かび病が発生しやすい。繁殖は実生または挿し芽によるが、自然結実は稀とされる[2][3]。
スネールフラワーと呼称されるもう一つの種
[編集]大きくねじれた花の形状がコルク抜きに似るコークスクリューバイン（学名：Cochliasanthus caracalla）は、1753年にPhaseolus caracallaとして記載された後、1970年にVigna属へ移され、現在はCochliasanthus属に整理されている。特徴的な花の形から世界中で栽培されてきたが、日本国内の流通はまだ少ないとされる。白～桃色の地に紫色の縞模様をもつ花が多数連なって咲く[3]。竜骨弁はコイル状に何回も巻く点でスネールフラワーと異なる[1][5]。
脚注
[編集]- ^ a b c (Delgado-Salinas et al. 2011, p. 1711)
- ^ a b (尾崎 2002, p. 132)
- ^ a b c (三輪 & 尾崎 2014, p. 78–79)
- ^ a b (沖田原 2021, p. 218)
- ^ a b (Chacón-Sánchez et al. 2021, p. 4)
- ^ “Vigna caracalla (L.) Verdc. | Plants of the World Online | Kew Science” (英語). Plants of the World Online. 2024年10月10日閲覧。
- ^ “Sigmoidotropis speciosa (Kunth) A.Delgado | Plants of the World Online | Kew Science” (英語). Plants of the World Online. 2024年10月10日閲覧。
参考文献
[編集]- Delgado-Salinas, Alfonso; Thulin, Mats; Pasquet, Rémy; Weeden, Norm; Lavin, Matt, “Vigna (Leguminosae) sensu lato: The names and identities of the American segregate genera”, American Journal of Botany: 1694-1715, doi:10.3732/ajb.1100069
- 尾崎忠 著「スネールフラワー」、原田親 編『別冊NHK 趣味の園芸 観葉植物と熱帯花木』日本放送出版協会、東京都渋谷区、2002年。ISBN 4146457610。 ※ 学名をV. caracallaとしている
- 三輪正幸; 尾崎忠「スネールフラワー」『トロピカルプランツの育て方』ブティック社、東京都千代田区、2014年。ISBN 9784834772548。
- Chacón-Sánchez, Maria; Martínez-Castillo, Jaime; Duitama, Jorge; Debouck, Daniel (2021), “Gene Flow in Phaseolus Beans and Its Role as a Plausible Driver of Ecological Fitness and Expansion of Cultigens”, Frontiers in Ecology and Evolution 9 (618709): 1–25, doi:10.3389/fevo.2021.618709
- 沖田原耕作『おきなわの園芸図鑑 園芸植物とその名前』新星出版、那覇市、2021年。ISBN 9784909366832。 ※ 学名をC. caracallaとしている
外部リンク
[編集]- スネールフラワー みんなの趣味の園芸 NHK出版 ※ 学名をV. caracallaとしている
- スネールフラワー 四季の山野草 ※ 学名をV. caracallとしている
- スネイル・フラワー GKZ植物事典 ※ 学名をV. caracallaとし、最後にコークスクリューバインの画像を混載している
- 緑のカーテン スネールフラワー のどかに（ブログ）2011-07-22
- 緑のカーテンの植物の紹介 スネールフラワー 板橋区立エコポリスセンター
（スネールフラワー）
（コークスクリューバイン）