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ジアザビシクロウンデセン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1,8-ジアザビシクロ[5.4.0] 7-ウンデセン
DBU molecule
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.027.013 ウィキデータを編集
EC番号
  • 229-713-7
UNII
性質
C9H16N2
モル質量 152.241 g·mol−1
外観 無色の液体
融点 −70 °C (−94 °F; 203 K)
沸点 261 °C (502 °F; 534 K) (1 atm),
80 to 83 °C (0.6 mmHg)
酸解離定数 pKa 13.5±1.5[1] (pKa 水中での共役酸); 24.34[2] (pKa アセトニトリル中での共役酸)
危険性
GHS表示:
腐食性物質急性毒性(高毒性)急性毒性(低毒性)
Danger
H301, H302, H312, H314, H412
P260, P264, P270, P273, P280, P301+P310, P301+P312, P301+P330+P331, P302+P352, P303+P361+P353, P304+P340, P305+P351+P338, P310, P312, P321, P322, P330, P363, P405, P501
引火点 119.9 °C (247.8 °F; 393.0 K)
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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ジアザビシクロウンデセン (1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene) とは、有機合成化学で用いられる反応試剤のひとつ[3]

一般的には DBU の略称で呼ばれているが、DBU はサンアプロ株式会社(三洋化成工業エボニックの合弁会社)の登録商標である。アミン臭を示す無色の液体。

DBU はアミジン部位に由来する強塩基性を持ち、さらに求核性が比較的弱いことから、脱ハロゲン化水素を行う場合の塩基として用いられる[3]。特に、通常のアミンを使えば副反応として求核置換反応が起こる可能性のある系において DBU が利用される。

ハロゲン化アルキルからアルケンを、ジハロゲン化アルキルからアルキンを与える反応が代表的であるが、基質はハロアルカンに限らない。ハロゲン化アルケニルをアルキンに、1,1-ジハロゲン化アルケニルをハロゲン化アルキニルに変えることもできる。

DBU と同様の反応性が利用される試剤に、ジアザビシクロノネン (DBN) がある[3]

出典

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  1. ^ Kaupmees, K.; Trummal, A.; Leito, I. (2014). “Basicities of Strong Bases in Water: A Computational Study”. Croat. Chem. Acta 87 (4): 385–395. doi:10.5562/cca2472. 
  2. ^ Kaljurand, I.; Kütt, A.; Sooväli, L.; Rodima, T.; Mäemets, V.; Leito, I.; Koppel, I. A. (2005). “Extension of the Self-Consistent Spectrophotometric Basicity Scale in Acetonitrile to a Full Span of 28 pKa Units: Unification of Different Basicity Scales”. J. Org. Chem. 70 (3): 1019–1028. doi:10.1021/jo048252w. PMID 15675863. 
  3. ^ a b c 中谷圭壮、橋本正「有機強塩基DBUの応用 -ファインケミカルの合成から高分子の重合触媒まで-」『有機合成化学協会誌』第33巻第11号、有機合成化学協会、1975年、925-935頁、doi:10.5059/yukigoseikyokaishi.33.925 

関連項目

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