コーンスネーク

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コーンスネーク
コーンスネーク
コーンスネーク Pantherophis guttatus
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 LC.svg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
: ナミヘビ科 Colubridae
亜科 : ナミヘビ亜科 Colubrinae
: Pantherophis
: コーンスネーク P. guttatus
学名
Pantherophis guttatus
(Linnaeus, 1766)[1][2][3]
シノニム[3]

Coluber guttuatus
Linnaeus, 1766[1][4][5]
Coluber maculatus
Bonnaterre, 1790[4]
Coluber compressus
Donndorf, 1798[4]
Coluber carolinianus Shaw, 1802[4]
Coluber molossus Daudin, 1803[4]
Coluber pantherinus Daudin, 1803[4]
Coluber guttatus sellatus
Cope, 1888[4]
Coluber rosaceus Cope, 1888[4]
Elaphe guttata Stebbins, 1985

和名
コーンスネーク[6]
英名
Corn snake[1][2]
Eastern corn snake[3]
Red cornsnake[1][3][4]
Red corn snake[6]

コーンスネーク (Pantherophis guttatus) は、爬虫綱有鱗目ナミヘビ科Pantherophis属に分類されるヘビ。Pantherophis属の模式種[3][5]。別名アカダイショウ

分布[編集]

アメリカ合衆国南東部(ウエストバージニア州東部・ニュージャージー州南部・ペンシルベニア州南部以南、およびテネシー州ミシシッピ州ルイジアナ州以東)[7]

模式標本の産地(基準産地、タイプ産地、模式産地)は、チャールストンサウスカロライナ州[2][7]

形態[編集]

全長90 - 120センチメートル[4]。最大全長183センチメートル[7]。胴体中央部の斜めに列になった背面の鱗の数(体列鱗数)は25 - 29[7]。総排出口までの腹面にある幅の広い鱗の数(腹板数)は203 - 245[4]。総排出口から後部の鱗の数(尾下板数)は47 - 84[4][7]。 体色は赤や橙色・黄色・赤褐色・灰色などと変異が大きく、体色よりも濃色の赤や橙色の斑紋が入る[7]。背面の斑紋は、黒く縁取られる個体が多い[7]。腹面の体色は白く、黒い角張った斑紋が市松模様状に入る[7]。個体によっては、白や黒一色の個体もいる[7]。和名や英名はこの斑紋がトウモロコシ(corn)のように見える事が由来とする説もある。 上唇(上唇板)や下唇を覆う鱗(下唇板)は明色で、暗色で縁取られる[7]。左右の眼の間には、三日月状の斑紋が入る[7]

虹彩は赤や橙色で、瞳孔は丸い[7]

腹板数や尾下板数・斑紋の数は、南部個体群の方が多い傾向がある[7]

分類[編集]

2002年に発表されたナメラ属ミトコンドリアDNAの12S rRNA・COI遺伝子の分子系統解析から、新大陸に分布するナメラ属の一部を本種を模式種としたPantherophis属を復活させ分類する説が提唱された(ただしこの解析・分類では以下の独立種・新種を含んでいない)[5]

同年に発表されたミトコンドリアDNAのシトクロムb最尤法ベイズ法を用いた分子系統解析から、本種の亜種とされていたプレーンズコーンスネークE. emoryi(当時はナメラ属)を独立種として分割する説が提唱された[4]。同じ解析によりプレーンズコーンスネークとの亜種間雑種と考えられていた個体群も、独立種ルイジアナコーンスネークE. slowinskiiとして新種記載された[4]

生態[編集]

様々な環境に生息するが、松林などの森林に主に生息する[7]。地表棲だが、樹上に登る事もある[7]。主に薄明時や夜間に活動する[7]。地面に空いた穴や石・倒木の下などで休む[7]。分布域北部の個体群は冬季に冬眠する[7]

小型哺乳類、鳥類やその卵、爬虫類、両生類などを食べる[7]。成蛇は主に小型哺乳類、特に齧歯類を食べる[7]

繁殖様式は卵生[7]。1回に12 - 25個、最大で約30個の卵を産む[7]。卵は60 - 75日で孵化する[7]

人間との関係[編集]

ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。

以下に品種の一部を挙げる。

アネリスリスティック
  • アメラニスティック(アルビノ[8] - 黒色色素欠損。黒色部が白くなる。劣性遺伝。
    • リバースオケーティー[2] - アメラニスティックのブリーディングの過程で産まれた、後述のオケーティーの黒色部が白いような形状を選択交配した品種。近年は形状を固定化するため、オケーティーをかけ合わせることも多い。劣性遺伝。
  • アネリスリスティック[8] - 赤色色素欠損により、赤みや橙色みがなくなる。劣性遺伝。
    • アネリスリスティックA[8] - 単にアネリスリスティックと呼称されることもある。成長に伴い、黄色を発色する。
    • チャコール(アネリスリスティックB)[8] - 成長しても、黄色を発色しないかほぼ発色しない。
  • オケーティー[2] - 体色が橙がかった赤で、斑紋が濃赤色。主にサウスカロライナ州Jasper郡で一部の個体にみられる地域変異だが、同様の地域変異個体はノースカロライナ州東部からフロリダ州北東部にかけてみられる。名前はオリジナルとなった個体が採集された林を所有していた、Okeetee Hunt Crubに由来する。
  • ハイポメラニスティック[8] - 黒色色素減衰。赤や橙色の部分が明色になり、黒色部が小さくなり紫色や褐色になる。
    • ハイポメラニスティックA[8] - 単にハイポメラニスティックと呼称されることもある。
    • サンキスド(ハイポメラニスティックB)[2] - オケーティーのハイポメラニスティック(ハイポメラニスティックオケーティー)。ハイポメラニスティックAの個体とかけあわせると、全てノーマルの個体が産まれる。
  • マイアミフェイズ[2] - 体色が灰褐色で、斑紋は赤く縁取りが不鮮明。フロリダ州南部(主にマイアミ南西部)で一部の個体にみられる地域変異。

出典[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e Echternacht, A. & Hammerson, G.A. 2016. Pantherophis guttatus. The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T63863A71740603. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T63863A71740603.en. Downloaded on 09 January 2021.
  2. ^ a b c d e f g Go!!Suzuki 「ナミじゃないナミヘビ講座 コーンスネークとその近縁種(第一回)」『クリーパー』第29号、クリーパー社、2005年、10 - 17頁。
  3. ^ a b c d e Pantherophis guttata. Uetz, P. & Jirí Hošek (eds.), The Reptile Database, https://www.reptile-database.org, Accessed 08 Jan 2021.
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n Burbrink, Molecular Phylogenetics and Evolution, 2002, Pages 465 - 476.
  5. ^ a b c Urs Utiger, Notker Helfenberger, Beat Schätti, Catherine Schmidt, Markus Ruf, Vincent Ziswiler, "Molecular systematics and phylogeny of Old and New World ratsnakes, Elaphe Auct., and related genera (Reptilia, Squamata, Colubridae)," Russian Journal of Herpetology, Volume 9, Number 2, 2002, Pages 105 - 124.
  6. ^ a b 鳥羽通久 「ペットとしてのヘビ 第12回 コーンスネーク、インディゴヘビ、ソリハナヘビ再訪」『クリーパー』第22号、クリーパー社、2004年、26 - 29頁。
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w 鳥羽通久 「ペットとしてのヘビ 第2回 コーンスネークの分類」『クリーパー』第8号、クリーパー社、2001年、46 - 51頁。
  8. ^ a b c d e f Go!!Suzuki 「ナミじゃないナミヘビ講座 コーンスネークとその近縁種(第3回) 品種解説 その1」『クリーパー』第31号、クリーパー社、2006年、50 - 56頁。

関連項目[編集]