コーシーの積分定理

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コーシーの積分定理(コーシーのせきぶんていり、Cauchy's integral theorem)は、コーシーの第1定理ともいわれる、オーギュスタン=ルイ・コーシーによって示された、数学、特に微分積分学において、複素平面上のある領域において正則な関数の複素積分についての定理である。

内容[編集]

コーシーの積分定理は様々な形に言い換えることができるが、よく次のように記述される。

D単連結領域とし、f(z) は D 上で正則である複素関数とするとき、CD 内のある閉曲線であるとすると、

つまり、ある領域を囲む閉曲線で関数 f(z) を積分するとき、その領域内で f(z) が常に正則であれば、その積分の値は必ず 0 となることを主張している。

また、領域内に となるような正則関数 が存在する場合、始点と終点を定めれば積分路によらず

となる。このとき閉曲線、つまり始点と終点が一致する場合に値が 0 になることは明らかである。すなわちコーシーの積分定理は、単連結な領域上の正則関数には、このような が常に存在することを意味している。

証明[編集]

この定理の証明はグリーンの定理コーシー・リーマンの関係式を用いるとよい。 証明は複素積分の定義から導くことができる。

ここで、正則関数であればコーシー・リーマンの関係式が成立するので、実部と虚部の項が0になる。

上に書いた形でのコーシーの積分定理は、20 世紀にグールサ(Edmund Goursat)によって証明された[1]。それまでの証明では f の微分可能性だけでなく、導関数の連続性が仮定されていた。

脚注[編集]

  1. ^ Edmund Goursat,"Sur la définition générale des fonctions analytiques, d'après Cauchy," Transactions of the American Mathematical Society, 1, No. 1, pp.14–16 doi:10.1090/S0002-9947-1900-1500519-7

参考文献[編集]

  • 高木貞治 (2010)『定本 解析概論』岩波書店 ISBN 978-4-00-005209-2

関連項目[編集]