ゲンチアナ

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ゲンチアナ

  1. リンドウ科の植物の一種。学名Gentiana lutea。この意味で使われることが多い。本記事で説明する。
  2. リンドウ属のラテン名Gentiana

ゲンチアナ
ゲンチアナ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: リンドウ目 Gentianales
: リンドウ科 Gentianaceae
: リンドウ属 Gentiana
: ゲンチアナ G. lutea
学名
Gentiana lutea
和名
ゲンチアナ

ゲンチアナ(健質亜那[1]: Gentiana学名: Gentiana lutea)は、リンドウ科のヨーロッパに分布または栽培される多年草。夏に黄色の花を咲かせる。

根および根茎(若干、発酵させてから乾燥することが多い)は日本薬局方に収録されている生薬ゲンチアナである。非常に苦く、苦味健胃作用がある。

利用[編集]

伝統的な漢方方剤では使わないが、西洋薬と生薬を組み合わせた処方の胃腸薬によく配合されている。こうした胃腸薬は処方箋なしで購入できる身近なものが多い。また、漢方方剤で使われる龍胆と類似した生薬である。フランスのリキュールスーズの原料である。またヨーロッパアルプス地方の蒸留酒・エンツィアン(ないしゲビルクスエンツィアン)はリンドウ科植物の根・根茎を原料としており、ゲンチアナを利用する場合がある。

スイスジュー渓谷では「ジャンシャン」(Gentian)と呼ばれ、茎を乾燥させて時計の部品を研磨するのに用いられる。

脚注[編集]

  1. ^ 松村明; 三省堂編修所 編「ゲンチアナ」『大辞林 4.0三省堂、2019年。 

外部リンク[編集]