ケアマネジメント

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ケアマネジメントとは、主に介護等の福祉分野で、福祉や医療などのサービスと、それを必要とする人のニーズをつなぐ手法のこと。

名称の由来[編集]

この用語は、日本では2000年4月から導入された介護保険制度により一般的となった。それまでは、社会福祉学者から「ケースマネジメント」や「ケアマネジメント」、看護学者から「ケアコーディネーション」と、同様の言葉が乱立し・提案されていたが、それぞれが同様の意味であることから、厚生省(当時)が「ケアマネジメント」の用語を採用し、その従事者をケアマネジャー(介護支援専門員)と呼ぶようになった。

ケアマネジメントのプロセスーその概要ー[編集]

通常は、①インテーク[サービスの受理面接]→②アセスメント[生活課題の分析]→③プランニング[サービス計画の立案]→④サービスの実施→⑤モニタリング[サービスの進行中における中途の評価]→⑥サービス評価[エヴァリュエーション:最終的なサービスの評価]→⑦フィードバックないし上述の②から再び上述のプロセスを経る。何らかの理由でサービスの中止に至った場合、終結となる。

日本の介護保険[編集]

日本の介護保険サービス給付(2015年)[1]
居宅型
3,889億円
(49.5%)
訪問通所
3,054億円
(38.9%)
訪問介護/入浴 816億円(10.4%)
訪問看護/リハ 211億円(2.7%)
通所介護/リハ 1,777億円(22.7%)
福祉用具貸与 247億円(3.2%)
短期入所(ショートステイ 375億円(5.8%)
その他 458億円(4.9%)
地域密着型
948億円
(12.1%)
小規模多機能型居宅介護 182億円(2.3%)
認知症グループホーム 509億円(6.5%)
地域密着型介護老人福祉施設 134億円(1.7%)
その他 123億円(1.6%)
施設型
2,593億円
(34.9%)
介護福祉施設(特養) 1,363億円(17.4%)
介護老人保健施設(老健) 1,017億円(12.9%)
介護療養施設 227億円(2.9%)
居宅介護支援(ケアマネ) 408億円(5.2%)
総額 7,854億円

現行の制度(2007年4月現在)において、介護保険のサービスを利用する場合、以下の方法がある。

  1. 利用者、または家族でサービス計画(ケアプラン)を策定し、自己管理でマネージメントする場合(俗称でセルフケアプランという)
  2. 介護支援専門員に依頼してサービス計画(ケアプラン)策定に基づくサービスマネジメントを依頼する場合

ただし、現行の制度が複雑であり、法規にさえ明記されていない細かいルールが存在し(これは厚生労働省からの「通知」という形で示される場合がほとんどである)、介護報酬レセプト管理も煩雑で複雑なこと、さらに医療知識や介護保険以外の社会資源の知識も要求されることから、介護支援専門員にサービス計画策定の依頼を行うことがほとんどである。もっとも、2007年上述の1.のセルフケアプランによる方法をとるケースが若干増えたという[1]

ケアマネジメントとサービス計画策定の依頼[編集]

ケアマネジメント介護支援専門員に依頼する場合、居宅(在宅)の場合と施設入所の場合とに大別される。

居宅(在宅)の場合
  1. 介護給付相当(要介護1〜5)/都道府県が介護保険法上の指定を行った指定居宅介護支援事業者に依頼を行う。指定居宅介護支援事業者所属の介護支援専門員が、ケアマネジメントを行う。
  2. 予防給付相当(要支援1・2)/居住地域内(住民票がある地域)の地域包括支援センター保健師または経験ある看護師が予防給付対象者のためのケアプランを策定し、ケアマネジメントを行う。ただし委託の方法で、指定居宅介護支援事業所にケアマネジメントを行わせることも可能である。
施設入所の場合
当該の介護保険施設(指定介護老人福祉施設介護老人保健施設、指定介護療養型医療施設)に入所契約し、実際に入所した場合、施設勤務の介護支援専門員ケアマネジメントを行う。なお、要介護1〜5の利用者が入所できるので、予防給付の者は原則として入所できない(ただし旧措置制度による現入所者で、一定の移行期間に要支援1・2と判定された者も例外的に入所継続が可能であったが、この措置は平成21年3月をもって終了した)。

脚注[編集]

  1. ^ 厚生労働白書 平成28年版 (Report). 厚生労働省. (2013). 資料編p235. http://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/. 

関連項目[編集]