ククルビタシン

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炭素番号を付したククルビタ-5-エンの構造式

ククルビタシン (cucurbitacin) はウリ科植物に特有のステロイドの一種であり、トリテルペンに属する。

概要[ソースを編集]

キュウリメロンスイカなどのへたに近い部分に含まれるが、通常は含有量が少ないため苦味までは感じない[1]。その一方で、ゴーヤには多く含まれ、加えて他の苦み成分であるモモルデシン (momordicin) も含まれているため、強烈な苦味の元になっている。また、ヨーロッパに生息するキノコの一種 Leucopaxillus gentianeus苦味成分としても知られる(成分はククルビタシンB)。

ヘチマユウガオなどの一部の株において、まれにククルビタシンを多く産生するものが混じって流通することが知られており、自家栽培したものなどを苦味を我慢して食べたことによる食中毒事例(おう吐や下痢等)もある。異常に苦いものは、食べるのをやめるのが無難である[1]。食中毒事例には、他にヒョウタン[1]ズッキーニ[2]によるもある。なお、モモルデシンには食中毒を引き起こす毒性はない[2]

種類[ソースを編集]

置換基二重結合の位置により多くの種類がある。また、実際にはこれらの誘導体も植物に含まれている。

ククルビタシンA[ソースを編集]

ククルビタシンA

ウリ科キュウリ属の植物の一部などに含まれる。

ククルビタシンB[ソースを編集]

ククルビタシンB

ウリ科ヘムスレイア属の植物の一部などに含まれる。キシメジ科オオイチョウタケ属のキノコにも含まれるものがある。 CAS登録番号は[6199-67-3]である。

ククルビタシンC[ソースを編集]

ウリ科キュウリ属のキュウリなどに含まれる。ククルビタシンCは特に苦いが抗癌作用があることが知られている。

ククルビタシンD[ソースを編集]

ククルビタシンD

ウリ科カラスウリ属キカラスウリなどに含まれる。

ククルビタシンE[ソースを編集]

ウリ科ウィルブランディア属の植物の一部などに含まれる。

ククルビタシンF[ソースを編集]

ホルトノキ科ホルトノキ属の植物の一部などに含まれる。

ククルビタシンG[ソースを編集]

ウリ科ウィルブランディア属の植物の一部などに含まれる。

ククルビタシンH[ソースを編集]

ウリ科ウィルブランディア属の植物の一部などに含まれる。

ククルビタシンI[ソースを編集]

ククルビタシンI

ククルビタシンJ[ソースを編集]

アブラナ科マガリバナ属(イベリス属)の植物の一部などに含まれる。

ククルビタシンK[ソースを編集]

ククルビタシンJの立体異性体

ククルビタシンL[ソースを編集]

ウリ科カボチャ属ペポカボチャなどに含まれる。

ククルビタシンO[ソースを編集]

ウリ科ブランデゲア属の植物の一部などに含まれる。

ククルビタシンP[ソースを編集]

ウリ科ブランデゲア属の植物の一部などに含まれる。

ククルビタシンQ[ソースを編集]

ククルビタシンQ

ウリ科ブランデゲア属の植物の一部などに含まれる。

ククルビタシンR[ソースを編集]

ククルビタシンDの誘導体、23,24-ジヒドロククルビタシンD。

ククルビタシンS[ソースを編集]

ウリ科ブリオニア属の植物の一部などに含まれる。

ククルビタシンT[ソースを編集]

ウリ科スイカ属コロシントウリなどに含まれる。

脚注[ソースを編集]

  1. ^ a b c 衛生科学班「ゴーヤーより苦いヘチマやユウガオにご注意 (PDF) 」 、『衛環研ニュース』第20号、沖縄県衛生環境研究所、2010年6月、 4頁、2013年5月16日閲覧。
  2. ^ a b ククルビタシンが原因と強く疑われた事例について”. 備前県民局健康福祉部 (2014年9月10日). 2016年5月4日閲覧。

外部リンク[ソースを編集]

関連項目[ソースを編集]