キバリーナ

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Kivalina

Kivalliñiq
Aerial view of Kivalina
Aerial view of Kivalina
Location in Northwest Arctic Borough and the state of Alaska.
Location in Northwest Arctic Borough and the state of Alaska.
座標:北緯67度43分38秒 西経164度32分21秒 / 北緯67.72722度 西経164.53917度 / 67.72722; -164.53917座標: 北緯67度43分38秒 西経164度32分21秒 / 北緯67.72722度 西経164.53917度 / 67.72722; -164.53917
United States
アラスカ
ノースウエストアークティック郡
法人化地域 1969年6月23日[1]
行政
 • 市長 Austin Swan, Sr.[2]
 • アラスカ州上院議員 Donny Olson (D)
 • アラスカ州下院議員 John Lincoln (D)
面積
 • 合計 4.16mi2 (10.78km2)
 • 陸地 1.63mi2 (4.23km2)
 • 水面 2.53mi2 (6.55km2)
標高
13ft (4m)
人口
2010[4]
 • 合計 374人
 • 推計
(2018)[5]
379人
 • 密度 232.37/mi2 (89.72/km2)
等時帯 UTC-9 (Alaska (AKST))
 • 夏時間 UTC-8 (AKDT)
ZIP Code
99750
Area code 907
FIPS code 02-39960
GNIS feature ID 1413348, 2419411

キバリーナ英語: Kivalina、発音: kiv-uh-LEE-nuh[6]イヌピアック語: Kivalliñiq)は、アメリカ合衆国アラスカ州ノースウエストアークティック郡の第二級都市[7] であり、実際上のである。人口は、2000年の国勢調査英語版時で377人[8]2010年の国勢調査英語版時で374人である。

キバリーナは島に位置するが、その島は海面上昇海岸侵食の危機にさらされている。2013年の報告によれば、この島は2025年までに冠水すると予測されている[9]

歴史[編集]

キバリーナは、1847年、ロシア帝国海軍ラヴレンティ・ザゴスキン英語版中尉によって"Kivualinagmut"の名前で初めて報告されたイヌピアトの村である。この地は、北極圏沿岸地域とコツェビュー湾英語版沿岸の村の間を行き来する人にとって、宿所であり続けた。2009年に発見された3柱の遺体と遺品は、一千年以上前に消滅した、捕鯨に依らないイピウタク英語版文明を表す一例である[10]

キバリーナは、この地域で唯一、ホッキョククジラを狩猟対象とする村である。かつての村は、キバリーナラグーン(Kivalina Lagoon)の北端にあったが、移転した。

1900年頃、トナカイが移入し、トナカイ飼いになる者も現れた。

1960年にキバリーナに滑走路が建設され、1969年に第二級都市(second-class city)として法人化(市制移行)された。1970年代に、新しい学校と電力網が村内に建設された。

2014年12月5日、キバリーナで唯一の雑貨店が焼失した[11]。この店舗は、旧来よりもより便利で安全にするための改築工事を行い、2015年7月に再開した[12]

地理[編集]

キバリーナは、チュクチ海キバリーナ川の河口となっているラグーンに挟まれた、全長12キロメートルのバリアー島の南端に位置する[13] 。キバリーナが属する郡の郡庁所在地であるコツェビュー英語版からは、北西に130キロメートルほど離れている。

アメリカ合衆国国勢調査局によると 、この村の総面積は3.9平方マイル (10 km2)で、うち1.9平方マイル (4.9 km2)が陸地で、2.0平方マイル (5.2 km2)は水域である。

人口統計[編集]

人口推移
人口
192087
19309913.8%
194098−1.0%
195011719.4%
196014221.4%
197018832.4%
198024128.2%
199031731.5%
200037718.9%
2010374−0.8%
2018(推計)379[5]1.3%
アメリカ合衆国国勢調査[14]

環境問題[編集]

嵐による深刻な海岸侵食が発生していることから、キバリーナ市は現在地から12キロメートル離れた場所にまるごと移転したいと考えており、代替地に関する調査が進行中である[15]アメリカ陸軍工兵司令部は、移転に係る費用を9,500万ドルから1億2,500万ドルと見積り、会計検査院英語版は、同じく1億ドルから4億ドルと見積もっている[16]

2011年、ヘイマーケット・ブックス(Haymarket Books)は、クリスティン・シアラー(Christine Shearer)による著書、“Kivalina : A Climate Change Story”を出版した。

キバリーナ市を巡る裁判[編集]

2008年2月14日、キバリーナ市と連邦承認部族のキバリーナ村アラスカ原住民(Alaska Native Village of Kivalina)は、エクソンモービルと他8社の石油会社、電力会社14社、石炭企業1社を相手取った訴訟をサンフランシスコ連邦裁判所に起こした[17]。訴訟事由は、被告らが排出した温室効果ガス地球温暖化に悪影響を与えており、そのせいでコミュニティの存続が危ぶまれているというものであった[17]。裁判では、移転に係る費用は4億ドルにも上ると推定された[18] が、温室効果ガスの排出規制は司法というよりかは政治にかかわる問題であり、解決は法廷というよりかは議会や政権によってなされるべきという立場から、2009年9月30日にこの訴えを斥けた[19]

また、キバリーナ市は、カナダの鉱業会社テック・コミンコ(Teck Cominco)を市の水源を汚染したとして訴えた[20]

"Orange goo"

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ 1996 Alaska Municipal Officials Directory. Juneau: Alaska Municipal League/Alaska Department of Community and Regional Affairs. (January 1996). p. 81 
  2. ^ 2015 Alaska Municipal Officials Directory. Juneau: Alaska Municipal League. (2015). p. 87 
  3. ^ 2018 U.S. Gazetteer Files”. United States Census Bureau. 2019年7月1日閲覧。
  4. ^ 2010 City Population and Housing Occupancy Status”. U.S. Census Bureau. 2011年7月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年5月14日閲覧。
  5. ^ a b Population and Housing Unit Estimates”. 2019年6月4日閲覧。
  6. ^ Kivalina”. Division of Community and Regional Affairs, Alaska Department of Commerce, Community and Economic Development. 2012年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月24日閲覧。
  7. ^ Alaska Taxable 2011: Municipal Taxation - Rates and Policies (PDF)”. Division of Community and Regional Affairs, Alaska Department of Commerce, Community and Economic Development (2012年1月). 2013年4月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月23日閲覧。
  8. ^ American FactFinder”. United States Census Bureau. 2013年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年1月31日閲覧。
  9. ^ Stephen Sackur (2013年7月30日). “The Alaskan village set to disappear underwater in a decade”. BBC News. https://www.bbc.co.uk/news/magazine-23346370 
  10. ^ "Remains of ancient inhabitants found in Kivilina." Anchorage Daily News, 25 August 2009 Archived 27 August 2009 at the Wayback Machine.
  11. ^ DeMarban, Alex. "Fire Destroys General Store in Arctic Village of Kivalina." Fire Destroys General Store in Arctic Village of Kivalina 5 Dec. 2014. Alaska Dispatch News. Web. 11 Dec. 2014. <http://www.adn.com/article/20141205/fire-destroys-general-store-arctic-village-kivalina>.
  12. ^ "This is climate change: Alaskan villagers struggle as island is chewed up by the sea" LA Times, 30 August 2015
  13. ^ Archived copy”. 2009年6月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月6日閲覧。Environmental Assessment and Finding of No Significant Impact, Section 117 Expedited Erosion Control Project Kivilana Alaska, ACOE, September 2007, Retrieved 2010-06-20
  14. ^ Census of Population and Housing”. Census.gov. 2015年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年6月4日閲覧。
  15. ^ An Alaska island is Losing Ground, Los Angeles Times, 25 Nov. 2007
  16. ^ Abate, Randall S. (May 2010). “Public Nuisance Suits for the Climate Justice Movement: The Right Thing and the Right Time”. Washington Law Review 85: 197–252. https://digital.lib.washington.edu/dspace-law/bitstream/handle/1773.1/343/Abate%20Author%20Copy.pdf?sequence=1. 
  17. ^ a b "Eskimo village sues over global warming", CNN, 26 February 2008.
  18. ^ Felicity Barringer (2008年2月27日). “Flooded Village Files Suit, Citing Corporate Link to Climate Change”. New York Times. https://www.nytimes.com/2008/02/27/us/27alaska.html 2008年2月29日閲覧。 
  19. ^ Order Granting Motions to Dismiss, N.D. Cal., Sept. 30, 2009.
  20. ^ "Teck Cominco to pay $120 million for Alaskan pipeline Archived March 4, 2016, at the Wayback Machine.", Montreal Gazette.

参考文献[編集]

外部リンク[編集]