カラウィウス氏族

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カラウィウス氏族(カラウィウスしぞく、: gens Caravii)は、古代ローマ時代のカンパニア地方貴族紀元前4世紀から紀元前3世紀にかけてサムニウム戦争第二次ポエニ戦争に関わった人物も多く、中でもプブリウス・クラウディウス・プルケルの娘婿であり、第二次ポエニ戦争時にカプアのマギステル(長官)を務めたパクウィウス・カラウィウスが著名である。

出自[編集]

カンパニア地方の発祥で、元々はオスク語を話した。カラウィウス氏族の初期の人物はオスク語による個人名(プラエノーメン)を持つ[1][2]

個人名[編集]

カラウィウス氏族では、オスク語に由来するオウィウス (Ovius)、オフィリウス (Ofilius)、ノウィウス (Novius)、パクウィウス (Pacuvius) などの個人名が頻繁に用いられた。パクウィウス・カラウィウスの息子に名付けられた「ペロッラ (Perolla) 」という名前についてはオスク語由来であるかはっきりしていない[1][2][3]

支族・家族名[編集]

共和政ローマ時代は家族名(コグノーメン)を用いなかったが、帝政ローマ期になるとサビーニ人やその文化に関係する「サビヌス」(Sabinus) という家族名が見られるようになる[2][4]

著名な人物[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b George Davis Chase (1897). “The Origin of Roman Praenomina”. Harvard Studies in Classical Philology VIII. 
  2. ^ a b c ウィリアム・スミスギリシア・ローマ伝記神話辞典』 (Dictionary of Greek and Roman Biography and Mythology)
  3. ^ a b Realencyclopädie der Classischen Altertumswissenschaft.
  4. ^ D.P. Simpson (1963), Cassell's Latin & English Dictionary 
  5. ^ リウィウスローマ建国史』、第4巻第7章
  6. ^ a b リウィウス 『ローマ建国史』、第4巻第26章
  7. ^ リウィウス 『ローマ建国史』、第23巻第2・4・8・9章
  8. ^ a b リウィウス 『ローマ建国史』、第23巻第8・9章
  9. ^ タキトゥス 『年代記』、第15巻第7章

関連項目[編集]