ローマ建国史

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Ab urbe condita, 1493

ローマ建国史』(ローマけんこくし、Ab Urbe Condita Libri)は、紀元前17年頃にリウィウスによって書かれたとされる歴史書である。

内容[編集]

本書はローマ建国から始まって第三次マケドニア戦争までの歴史を叙述した歴史書であり、本来は142巻から構成されていたが、現存するのは第1巻から第10巻、第21巻から第45巻である。リウィウスのローマ史は、後にダンテによって評価されたことから、多くの歴史家によって参照された。リウィウスは本書の序章でローマの発展をもたらした指導者の活動がどのようなものであったのかを記録し、紀元前1世紀頃からの政情不安の原因である道徳的な腐敗を描き出すことを目指していると述べている。そして読者にはローマ国民がいかに生き、どのような風俗習慣を持ち、どのように領土を拡大し、またどのように風紀が乱れていったのかを読み取ることを求めている。

本書ではまずロムルスとレムス兄弟のローマ建国に至る物語が示されており、ローマ人によるサビニ族の女の略奪、ローマのホラティウス三兄弟とアルバのクリアティウス三兄弟の闘争、ホラティウスの姉妹とクリアティウス兄弟の一人の恋物語などが語られており、ローマ最初の執政官ルキウス・ユニウス・ブルトゥスが現れるまでの歴史が叙述される。またカルタゴの将軍ハンニバルアルプス越えを実施し、カンナエの戦いで勝利を収めてローマ攻略を目指すポエニ戦争の叙述も行われており、第三次マケドニア戦争ではマケドニア軍が敗北して和平条約を締結する際にローマの将軍がギリシアの自由を宣言する話などが記されている。

マキャヴェッリの注釈[編集]

ニッコロ・マキャヴェッリは、この本の注釈という形で、独自の史論を展開し『ディスコルシ』を執筆した。

書誌情報[編集]

  • Liviusu, Ab Urbe Condita, ed. R. S. Conway & C. F. Walter Oxford, 1951.
  • リーウィウス『ローマ建国史(上)』鈴木一州訳、岩波文庫、2007年。第1巻から第5巻まで収録
  • リウィウス『ローマ建国以来の歴史1――伝承から歴史へ(1)』岩谷智訳、京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2008年。全14冊の1冊目。第1巻から第2巻まで収録
  • リウィウス『ローマ建国以来の歴史2――伝承から歴史へ(2)』岩谷智訳、京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2016年。第3巻から第5巻まで収録
  • リウィウス『ローマ建国以来の歴史3――イタリア半島の征服(1)』毛利晶訳、京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2008年。第6巻から第8巻(~第24章)まで収録
  • リウィウス『ローマ建国以来の歴史4――イタリア半島の征服(2)』毛利晶訳、京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2014年。第8巻(第25章~)から第10巻まで収録
  • リウィウス『ローマ建国以来の歴史5――ハンニバル戦争(1)』安井萠訳、京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2014年。第21巻から第22巻まで収録
  • リウィウス『ローマ建国以来の歴史9――第二次マケドニア戦争、東方諸戦役(1)』吉村忠典・小池和子訳、京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2012年。第31巻から第33巻まで収録
  • 『ローマ史(1-6)』北村良和訳、秋田印刷製本、2002-07
  • リヴィウス『[抄訳]ローマ建国史(上)』北村良和訳、PHP研究所、2010年。第1巻から第5巻まで収録
  • リヴィウス『[抄訳]ローマ建国史(下)』北村良和訳、PHP研究所、2010年。第21巻から第30巻まで収録