ウコン属
ウコン属 | ||||||||||||||||||
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![]() クルクマ・シャローム
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分類 | ||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||
Curcuma L., 1753 | ||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||
ウコン属 | ||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||
Curcuma |
ウコン属 (Curcuma) は、ショウガ目ショウガ科の1属。クルクマ属、クルクマとも。「Curcuma」はアラビア語でウコンを意味する كركم (Kurkum) からきて、語源は「黄色」。
熱帯アジア、アフリカ、オーストラリアなどに分布する多年草。40~50種が含まれる。
根茎や塊根が香辛料、健康食品、生薬、食品着色料、染料に使われるほか、花は鑑賞用にされる。
歴史[編集]
「アッシリア植物誌」に着色用植物としてあることから、B.C.600年ごろ、すでに中近東で用いられていたといわれる。インドでは、B.C.900年頃から栽培されていたとの説もある。日本では、平安時代中期に、中国からもたらされた。薬用としては、1454年の「撮壌集」に鬱金の名前が出てくるため、室町時代より以前に用いられていたとされる。16世紀頃の琉球王朝では、王府がウコンの専売制をしき、財源にしていた。1609年に薩摩藩が琉球に侵攻した後は、薩摩藩により、専売制がしかれる。江戸時代の享保年間(1716年-1735年)に、幕府の麻布御薬園で栽培されていた記録がある[1]。
主な種[編集]
ウコンの種は、世界で約50種あるといわれている。日本では、沖縄で特になじみ深く、一般的にウコンといえば、「秋ウコン」をさす場合が多い。[2]
食用・薬用[編集]
- C. amada - マンゴージンジャー
- C. angustifolia - 東インドアロールート
- C. aromatica - キョウオウ(姜黄)、ハルウコン(春鬱金)、ハルウッチン、ワイルドターメリック
- C. kwangsinensis - 桂莪朮、毛莪朮、広西莪朮
- C. longa = C. domestica - ウコン(鬱金)、アキウコン(秋鬱金)、キゾメグサ(黄染草)、ウッチン、ターメリック、ハルディ、クニッツ
- C. mangga - トムラワック
- C. phaeocaulis - 川莪朮
- C. wenyujin - 温莪朮、温鬱金
- C. xanthorrhiza - タムラワ
- C. zedoaria = C. aeruginosa - ガジュツ(我朮)、ムラサキウコン(紫鬱金)、ナツウコン(夏鬱金)、シロウコン(白鬱金)、蓬莪朮、ウスグロ、ムラサキウッチン、ガゼツ、ゼドアリー、ホワイトターメリック
食品・生薬としての名称は混乱しており、必ずしもこれらの名称で流通しているとは限らない。
中国では、ウコンを薑黄・姜黄、キョウオウを鬱金といい、日本と逆になっている。さらに生薬としては、ウコン・キョウオウ・ガジュツの塊根を鬱金、ウコン・キョウオウの根茎を薑黄・姜黄(ガジュツの根茎は蓬莪朮)という。
鑑賞用[編集]
観賞用品種については、属名からクルクマの名で呼ばれることがある[3][4]。
- C. alismatifolia - クルクマ・シャローム、タイチューリップ、シャムチューリップ、サマーチューリップ
- C. australasica - クルクマ・オーストララシカ
- C. petiolata - クルクマ・ペティオラタ
- C. roscoeana - クルクマ・ロスコエアナ
- C. thorelii - チェンマイスノー
脚注[編集]
- ^ 日本のハーブ事典 村上志緒 東京堂出版P42 P85
- ^ 日本のハーブ事典 村上志緒 東京堂出版
- ^ “クルクマ”. みんなの趣味の園芸. NHK. 2020年7月27日閲覧。
- ^ “クルクマの育て方”. 住友化学園芸. 2020年7月27日閲覧。