よみ人しらず

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よみ人しらず(よみびとしらず)は、日本古代から中世にかけての和歌集において、作者(よみ人)が不明、あるいは匿名であることを示す表現。詠み人知らず読み人知らず詠人不知読人不知とも書く。

この表現が用いられるのは、

  • 作者が本当に不詳の場合
  • 作者が読者である宮廷人には理解されないあるいはその価値がないと看做された低い身分(下級役人、民衆)である場合
  • 皇族に縁のある身分や出自の人物や失脚した人物など、名を載せることが政治的に憚られる場合
  • を発した天皇上皇自身が名前を伏して入撰させたもの
  • 家集時点で名前が伏されたもの
  • 万葉集では名前の記載があるが、撰歌当時名前が不明だったもの
  • 特定の歌人が多くなりすぎた場合など、編者の編集の都合による場合

などが挙げられる。

関連項目[編集]

  • 平忠度 - 『千載和歌集』に「詠み人知らず」として入れられた。
  • 後鳥羽天皇 - 『新古今和歌集』の夏歌に山部赤人の歌として撰歌したが、のちに後撰和歌集よみ人知らずの歌と同じである事が判明し仮名序を書き替える訳にいかなかったため、古来よりあると藤原定家の提案により、後鳥羽院が本歌取りをして、よみ人知らずとして差し替えた。
  • 大伴家持 - 『新古今和歌集』の賀歌によみ人知らずとして入撰しているが、万葉集巻二十では家持の歌とされている。
  • 君が代 - 日本の現行の国歌だが、歌詞は古今和歌集に収められたよみ人知らずの歌であった。(旋律は明治時代に策定)