おおブレネリ

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みんなのうた
おおブレネリ
歌手 東京放送児童合唱団
作詞者 松田稔(訳詞)
作曲者 スイスの旗 スイス民謡
編曲者 矢代秋雄
映像 実写
初放送月 1963年2月
再放送月 2006年8月17日なつかし
2006年12月10日(〃)
2007年1月1日(〃)
2021年3月
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おおブレネリ』(Oh Vreneli)は、19世紀スイス民謡ヨーデル)に基づく日本唱歌である[1]

概要[編集]

スイス生まれの童謡であり、日本レクリエーション協会の会長を務めた松田稔(元大阪YMCA主事)によって1949年頃に作詞翻訳)された[2]。陽気なメロディが特徴で、歌い出しは「おおブレネリ あなたのおうちはどこ」[2]。そして「ヤッホー ホトラララ(Yo ho ho, tra la la la...)」という歌詞が繰り返される[2]

「ブレネリ」とは、スイス人などに多い「フレニ(Vreni)」という女性名の愛称である「Vreneli」のことである[2]。つまりこの童謡は「ブレネリ」という名前の少女を主人公としたものである。彼女はスイスののほとりに住む羊飼いであり、オオカミの出現を恐れたりしながらもたちと楽しく生活していると、歌詞には記されている。なお、歌詞に登場する「湖」とは、ヌーシャテル州ル・ロックルにあるブレネ湖英語版のことではないかと考えられている[2]

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\relative {
    \set Staff.midiInstrument = #"piano"
	\key d \major
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    \partial 8
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    b8. g16 g8 b8 a8. fis16 fis8 fis8 g8. cis,16 cis8 cis8 a'4. a8 \bar "|" \break
    b8. g16 g8 b8 a8. fis16 fis8 fis8 g8. cis,16 cis8 cis8 d4. r8 d'2 cis2 \bar "|" \break
    b8. g16 g8 g8 g4 cis8 b8 a8. fis16 fis8 fis8 fis4 a,8 b8 \bar "|" \break
    a8. g'16 g8 g8 g4 a,8 b8 a8. fis'16 fis8 fis8 fis4 r4 \bar "|" \break
    d'2 cis2 b8. g16 g8 g8 g4 cis8 b8 a8. fis16 fis8 fis8 fis4 a,8 b8 \bar "|" \break
    a4 g'4 fis4 e4 d8[ r8 a'8 fis8] d8 r8 r4 \bar "|."
    }
}

みんなのうた[編集]

映像に出てきた大正池

NHKの『みんなのうた』では1963年2月に紹介、編曲は矢代秋雄が手掛け、歌は東京放送児童合唱団が担当した[3]

映像は実写で、スイス風の少女を中心にした少女4名が少年2名と出会い、色々遊んで帰っていく構成になっている。なおロケ地はスイスではなく、長野県上高地大正池だった。

また、1966年6月にも放送歴があったが、再放送かリメイク版かは不明(歌唱は1963年版と同じく東京放送児童合唱団によるもの)。かつてはみんなのうた発掘プロジェクトの対象曲だったが、1963年版と統合される形でこの曲は対象外となった(公式サイトからも1966年放送版の表記は削除されている)。

映像は現存し、NHKエンタープライズから発売されたDVD-BOXの第2巻に収録されたものの、再放送はNHK衛星第2テレビ(現:BSプレミアム)で2006年度に行われた『なつかしのみんなのうた』で、3回に渡って放送されただけだった。しかしそれから15年後の2021年3月に地上波で再放送、58年振りの地上波放送となった。

替え歌[編集]

脚注[編集]

  1. ^ デジタル大辞泉プラスおおブレネリ』 - コトバンク
  2. ^ a b c d e おおブレネリ 歌詞の意味・謎”. 世界の民謡・童謡. 2023年6月8日閲覧。
  3. ^ NHKみんなのうた おおブレネリ”. NHK. 2023年6月11日閲覧。
  4. ^ 篠本滋. “話題:フォートランの歌”. 2023年6月19日閲覧。
  5. ^ 篠崎愛「サテライトオフィスCM」が関心引いた証拠”. 東洋経済オンライン (2023年1月25日). 2023年6月19日閲覧。

外部リンク[編集]