青猫座

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青猫座(あおねこざ)は、かつて大阪にあった劇団である。

概要

1948年、辻正雄の主宰により、辻美智、八木亮三らとともに大阪で創設された新劇団体。金田龍之介永井路夫筒井康隆などが所属していた[1]。1973年まで活動していたのは確認できる[2]

公演

  • 1948(昭和23)年6月 舞台:毎日会館 「南の風」(作:辰野隆、演出:辻正雄)、「ひと夜」(作:宇野信夫、演出:筧一彦)
  • 1948(昭和23)年9月 舞台:毎日会館 「斜陽」(作:太宰治、脚色:茂木草介、演出:筧一彦)、「赤蟻」(作:中村正常、演出:青柳一郎)
  • 1948(昭和23)年12月 舞台:文楽座 「かくて新年は」(作:森本薫、演出:茂木草介)、「仏法僧」(作:真船豊、演出:郷田悳)
  • 1949(昭和24)年3月 舞台:文楽座 「悪女と眼と壁」(作:田中澄江、演出:郷田悳)
  • 1949(昭和24)年5月 舞台:文楽座 「瀬戸内海の子供ら」(作:小山祐士、演出:田中千禾夫
  • 1949(昭和24)年9月 舞台:文楽座 「ルリユ爺さんの遺言」(作:阪中正夫、演出:茂木草介)「貝殻」(作:内村直也、演出:)「なた」(作:真船豊、演出:郷田悳)
  • 1949(昭和24)年12月 舞台:文楽座 「マリアへのお告げ」(作:ポール・クロオデル、訳:木村太郎、演出:田中千禾夫)
  • 1950(昭和25)年 舞台:文楽座 「リリオム」(作:モルナール・フェレンツ、演出:茂木草介、主演:金田竜之介)、「厨房」(作:三国一郎、演出:田中千禾夫、出演:河辺眞平)
  • 1951(昭和26)年 「聖者の泉」(作:シング、演出:田中千禾夫)
  • 1951(昭和26)年 「春のめざめ」(作:ヴェデキント、演出:田中千禾夫)
  • 1952(昭和27)年2月 舞台:朝日会館 「なよたけ」(作:加藤道夫、出演:渡辺千世、金田竜之介)
  • 1953(昭和28)年9月 第15回 舞台:朝日会館 「楡の木蔭の慾情」(作:ユージン・オニール、訳:井上宗次、演出:武智鉄二
  • 1954(昭和29)年4月 第19回 「わが心高原に」(作:ウィリアム・サローヤン、訳:倉橋健、演出:中西武夫)、「東は東」(作:岩田豊雄、演出:武智鉄二)
  • 1954(昭和29)年 「京時雨濡れ羽ふた鳥」(作:田中千禾夫、演出:辻正雄)
  • 1955(昭和30)年2月 第21回 「北京の幽霊」(作:飯沢匡、演出:石田亮、出演:辻美智)
  • 1955(昭和30)年 第22回 「」「」
  • 1955(昭和30)年9月 第23回 「二十日鼠と人間」(作:ジョン・スタインベック、主演:筒井康隆)
  • 1961(昭和36)年 「夜への長い旅路」(作:ユージン・オニール
  • 1968(昭和43)年 「渇きと飢え」
  • 1969(昭和44)年 舞台:朝日生命ホール 「動物園物語」(作:エドワード・オルビー、演出:辻正雄、主演:徳田興人
  • 1970(昭和45)年1月 なにわ芸術祭 舞台:サンケイホール 「夜明けに消えた」(作:矢代静一、演出:辻正雄、出演:金田龍之介)
  • 1971(昭和46)年 「黄色いパラソルと黒いコーモリ傘」(作:別役実
  • 1973(昭和48)年

著名な団員

脚注

  1. ^ 大阪大学総合学術博物館年報2017(大阪大学総合学術博物館、2018年9月発行、p.18)
  2. ^ 国立国会図書館のNDL ONLINEで「青猫座」を検索すると、カモミール社発行の演劇雑誌「テアトロ」1973年7月の365号に青猫座の名前を見ることができる。
  3. ^ 筒井康隆の初出演作は「北京の幽霊」で、「二十日鼠と人間」では主役を演じた。『筒井康隆、自作を語る』(早川書房、2018年、p.167)によれば、金田龍之介が演じたリリオムを見て感激して青猫座の試験を受けたが、入団したときには金田龍之介は新派に行っており、いなかったそうである。

外部リンク