雑居時代

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雑居時代(ざっきょじだい)は、1973年10月1974年3月に、日本テレビ系列で放送された全26話のホームドラマ。石立鉄男&ユニオン映画シリーズの第4作に当たり、第1作『おひかえあそばせ』のセルフリメイクになる。

放送データ

  • 放送期間:1973年10月3日1974年3月27日
  • 放送時間:毎週水曜日 20:00~20:55
  • 放送回数:全26回
  • 放送形態:16ミリフイルム・カラー作品(撮影は35ミリフィルム、放送時16ミリフィルム)

あらすじ

外交官・大場鉄也は、アフリカのケニンゴ(架空の国)へ赴任するにあたって、家屋を友人の栗山に格安で譲った。中年のサラリーマン・栗山は、男やもめで、子供は娘ばかり5人という、完全な女性上位の家庭。

そこに、大場の一人息子で、勘当されているカメラマンの十一が同居することに。仕方なく女5人との共同生活となる。姉妹は、無神経で口の悪い長女・春子、しっかりものの次女・夏代、男勝りの三女・秋枝、いまいち大人になりきれない四女・冬子、おませな末っ子の阿万里(あまり)。

阿万里は、十一になついているが、上の姉妹とは、何かともめごとが絶えない。特に夏代と十一は、顔を合わせるたびにいがみ合ってばかりだが、そんな中でいつしかお互いを意識するようになり…。

キャスト

レギュラー

大場十一/石立鉄男
貧乏カメラマン。皆から「(フーテン)ジャック」(父親の信からは「十一くん」)と呼ばれる(名前の「じゅういち」を、トランプの11(ジャック)に見立てて。名前は本人が11月11日生まれだったことによる)。
いい加減で粗野な性格のように見えるが、根は一本気で心優しい。
栗山 信/大坂志郎
父親。繊維会社に勤めるサラリーマン。真面目で気の弱い性格ゆえに、家では姉妹に押し捲られる。十一の人柄を理解する数少ない一人。
十一のことを「十一くん」と呼ぶ。
趣味は尺八。
栗山春子/冨士眞奈美
長女。夏代や冬子からは「姉さん」、阿万里からは「春姉ちゃん」、秋枝からは「春姉貴」と呼ばれている。
看護婦。ケチで自己中、その上かなりのヒステリー。極度の近眼でしょっちゅう人を間違えたり物にぶち当たっている(十一を青木と間違えたり、病院で面会したときは夏代を見つけられなかったことがある)。
青木という婚約者がいるにもかかわらず、吉永という外科の医師に恋心を抱く。
栗山夏代/大原麗子
次女。愛称は「姉御」。春子からは「なっちゃん」、秋枝からは「姉御」、冬子や阿万里からは「夏姉ちゃん」と呼ばれている。
十一からは「スケバンの姉御」と呼ばれていたことがある。
文字通り姉妹のボス的存在で、栗山家の家事一切を取り仕切っている。しっかり者で気が強いが、詩作もするロマンチスト。
驚くとき「えーっ?」という声を発する(普通の場合と甲高い場合がある)。
十一とはことあるごとにケンカするが…。
栗山秋枝/川口晶
三女。姉御(夏代)や春子からは「秋ちゃん」、阿万里からは「秋姉ちゃん」と呼ばれている。
十一からは「チャンバラのお姉ちゃん」と呼ばれていたことがあった。
ボーイッシュで活動的。居合い抜きの達人であり、なにかと真剣を振り回す(大根、花、木の枝、コケシの頭まで斬る)。空手、柔道も得意。
立腹すると食欲がわく体質。
指輪のセールスをしていたが、サバサバした性格が気に入られ、喫茶店の雇われママに。
姉妹間での話に阿万里が出しゃばると「チビは黙ってな!」とツッコミを入れる。
栗山冬子/山口いづみ
四女。愛称は「フーコ」。春子からは「冬ちゃん」、阿万里からは「フーコ姉ちゃん」姉御(夏代)と秋枝からは「フーコ」と呼ばれる。
気ままな大学生。勉強より遊びが優先で、いつも親友の秀子とつるんでいる。
大人びた態度をとることもあるが、恋に憧れたり、すぐに泣きべそをかいたりと基本的には幼い性格。
就寝中に布団を直してあげようとした十一を変態だと誤解して大騒ぎしたことがある。
冬子を演じた山口いづみは、このドラマの主題歌も歌っている。
栗山阿万里/杉田かおる
五女。愛称は「マリ」(本名で呼ばれることもある)。おませで小悪魔的な小学生。栗山家の姉妹のなかで、唯ひとり十一と気が合う。
十一と交流していくにつれて、十一に対して少し厳しくなる。
十一がカラコルムに行くことになったとき、十一の部屋に閉じこもりしばらく出てこなかったことがある。
実は、信の実子ではなく、他の4人とは異父姉妹。
稲葉勇作/川崎敬三
山岳専門のカメラマン。十一の師匠。一流の腕を持ちながら金や名声にはまるで欲がなく、いつも山にうつつを抜かしている。
非常に呑気な性格で、なおかつ優柔不断。十一(じゅういち)のことを「といち」と呼んでいつも怒られる。夏代に想いを寄せるが…。
池田玄也/山本紀彦
十一の大学山岳部の後輩。小さなタレント事務所を経営しており、十一に写真のモデルを斡旋する。人が良く、いつも損するタイプ。後に「池中玄太」の名前のヒントに
秀子/浅野真弓
冬子の親友。愛称は「デコ」。言うことは大胆だが、実は臆病。女優になるのが夢。大学の女子寮に住んでいる。
青木誉/山田吾一
春子の婚約者。毒薬の研究所に勤める気弱なサラリーマン。春子のワガママぶりにいつも翻弄される。
神谷編集長/二見忠男
稲葉の作品を扱う雑誌社の編集長。十一に頭が薄いことをよくネタにされる。

ゲスト

大場鉄也/山形勲
十一の父。外交官。信の古くからの友人。十年前に十一を勘当した。第1話でケニンゴに旅立つ。
大場邦子/加藤治子
十一の母。十一のことをいつも心配している。第1話で鉄也と共に旅立つ。
吉永政人/岡田真澄
春子が憧れる病院の外科部長。ハンサムで妻子持ち。春子のことを「栗田君」と呼ぶ。
久保/天草四郎
喫茶店「シャングリラ」のオーナー。関西弁。秋枝の雇い主。
孝夫/小沢直平
喫茶店「シャングリラ」のボーイ。「コウちゃん」と呼ばれる。
杉村/津村秀祐
玄也が経営するタレント事務所の社員。どこか飄々としており、とらえどころがない。
林/森下哲夫
夏代の詩作仲間。
小学校の教師/西尾徳青野武
阿万里の通う小学校の教師。第8話に登場。
  • 西尾徳は西尾と表記されている。
小寺/犬塚弘
信の元部下(現在は自営)。

主題歌

  • 『そよ風のように』 歌:山口いづみ/作詞:なかにし礼/作曲:大野雄二 ※シングルとしてはリリースされず、1999年VapからリリースされたCD「コメディードラマ・ソングブック」にテレビサイズが収録されている。しかし、同CDに収録の音声は音声マスターの6ミリオープンリールテープが散逸している為、16ミリフィルムの光学音声から採録されている状況である。

スタッフ

放送リスト

話数 放映日 サブタイトル  監督 脚本 ゲスト
1 1973年
10.3
自分の家に下宿する男 千野皓司 松木ひろし 山形勲、加藤治子、佐山俊二
坂本新兵
2 10.10 ビフテキにはトイレを 岡田眞澄、牧野和子八代駿
3 10.17 生けにえの引越し 平山晃生 天草四郎、楠トシエ
北村総一郎赤塚真人田村勝彦
4 10.24 マダム事始め 天草四郎、楠トシエ、森下哲夫
5 10.31 フーテンジャックはなぜ泣くの 千野皓司 山形勲、加藤治子、岡田眞澄
和田文夫阿部寿美子
6 11.7 青春は冒険の季節 楠トシエ阿部寿美子北村総一郎東光生
7 11.14 夏代の家出! 平山晃生 小林トシ江、山田禅二
8 11.21 親父だけが知っている 犬塚弘、西尾徳、青野武
田所陽子、有沢正子
9 11.28 お母さん 千野皓司 犬塚弘、天草四郎、黒沢秀子
10 12.5 任侠くの一 矢代圭、木島新一、野村けい子
田所陽子、山田禅二
11 12.12 愛に充ちた家庭とは? 平山晃生 西岡慶子、野村けい子、和田文夫
12 12.19 すり変わった見合い写真 有吉ひとみ松川勉、山口譲
13 12.26 一日遅れのクリスマス 手銭弘喜 北川陽一郎、牧本奈美
14 1974年
1.2
失礼しました! 平山晃生 千野皓司、葉村彰子 依田英助水野哲大村千吉
15 1.9 今年はライオンどし? 小山幹夫 松木ひろし 多々良純うえずみのる松尾文人車だん吉、岩だん吉
16 1.16 舞い込んだ京女 手銭弘喜 窪田篤人 望月真理子
17 1.23 母性本能刺激作戦 平山晃生 松木ひろし 徳光和夫大泉滉梶哲也、山田由美子
18 1.30 さよなら、先生! 千野皓司 根本志津子、和田まゆみ、加藤美津子
19 2.6 逃がした魚は… 手銭弘喜 窪田篤人 夏夕介、小浅初江
20 2.13 もてないね? 小山幹夫 千野皓司、葉村彰子 倉石功新村礼子、 藤井多重子
21 2.20 夢見る乙女 平山晃生 松木ひろし 岡田眞澄、高林由紀子、阿部寿美子、黒沢洋子
22 2.27 興奮しちゃった! 幸田宗丸神山卓三小沢幹雄
23 3.6 末は大物? 手銭弘喜 葉村彰子 竹下景子根岸明美桂島由季
24 3.13 鬼千匹 千野皓司、葉村彰子 キャシー中島、玉川昭二、小園蓉子
25 3.20 やっちゃった!? 千野皓司 松木ひろし 沢まき子
26 3.27 あなたも変わる? 石原ちづる、渋谷さだ子

エピソード

  • 第1作『おひかえあそばせ』との違いは、姉妹が六姉妹から五姉妹に変更されていることである。なお、父親役の大坂志郎および長女役の冨士眞奈美は、前作に引き続き同じ役柄の出演である。ただし、専業主婦から、婚約者はいるが結婚前の看護婦であるなど、冨士の役柄設定に若干の修正が加えられている。
  • 第23話の劇中のテレビ番組として『ファイヤーマン』(1973年)の16話の場面が映しだされている。
日本テレビ 水曜20時台
(1973年10月 - 1974年3月)
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