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絶代双驕

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絶代双驕(ぜつだいそうきょう、簡体字: 绝代双骄拼音: Juédàishuāngjiāo)は、台湾の小説家、古龍武侠小説。1968年に発表された。海外では人気が高く、たびたび映像化されている。

あらすじ

時代は不明ながらも、物語の舞台は中国。お互いを双子とは知らずに育った小魚児と、花無缺の物語。初期は小魚児を殺せ、と命じられていた花無缺、そして花無缺を嫌っていた小魚児であったが、徐々にお互いを認め合ってゆく。

登場人物

キャラ名の後の(声優:○○○○)は、ドラマCD版の声優。

小魚児(しょうぎょじ) (声優:平川大輔
本名は江小魚。左の頬に刀傷があるのが特徴。出生については何も知らず、14歳まで悪人谷で育った。非常な自信家であり、「俺は世界で一番利口なんだ」と公言して憚らない。実際にもかなりの知恵者であり、困難にあたっては武術よりも持ち前の機転とハッタリで切り抜けることが多い。また、育ちの影響か金銭に対する執着心が全くといっていいほどなく、派手に金銭をばら撒くことが多い。
花無缺(かむけつ) (声優:鳥海浩輔
小魚児の双子の兄弟。出生については何も知らされず、移花宮で唯一の男性として育った武術の達人。傲慢な小魚児とは異なり、眉目秀麗で礼儀正しいが、小魚児から「人形みたいだ」と言われてもいる。それも、鉄心蘭と生活するうち、徐々に人間らしくなってきた。師匠から小魚児を殺すように命令を受けていた。
鉄心蘭(てつしんらん) (声優:沢城みゆき
十大悪人の一人、狂獅の鉄戦の娘。小魚児より一つ年上だが、小魚児に思いを寄せている。父に似て興奮しやすく、感情に流されやすい性格をしている。
燕南天(えんなんてん)
「大侠」と慕われる英雄で、その剣術の巧みさから「神剣」とも呼ばれている。今は亡き小魚児の父親・江楓の親友だった。幼い小魚児を悪人谷に連れてきた。しかし、十代悪人によって廃人にされてしまう。彼の「宝の地図」を巡って江湖で争いも起きており、物語のキーとなる人物。
江別鶴(こうべっかく)
江大侠と呼ばれ、慕われる英雄。しかし、それは見せかけの話で、裏では相当あくどい事をやっている偽善者。
江玉郎(こうぎょくろう)
江別鶴の息子。小魚児が蕭咪咪に拉致された先で出会った。父親に似て性格は相当悪い。

十大悪人

江湖で恐れられている悪人。「十大」と言いながら、欧陽丁・欧陽当の兄弟はまとめて一人として計算するため、実際は11人いる。このうち、悪人谷に住んでいた杜殺ら五人は、自分達以上の悪人に育て上げるため、小魚児の親代わりとして養育した。

杜殺(とさつ)
十大悪人の筆頭。「血手」と呼ばれる毒の手袋による攻撃を得意とし、小魚児に武芸を指導。その毒手の威力から、「血手の杜殺」と呼ばれている。過去、燕南天との戦いで右手を手首からねじ切られたため、義手を使用している。
屠嬌嬌(ときょうきょう)
変装の達人で、その正体は不明。男か女かすらわからないため、「不男不女」(ふなんふじょ)と呼ばれている。一応、小魚児からは「屠おばさん」と呼ばれている。小魚児に変装を指導した。十大悪人の中でも小魚児とは最も近しい関係にあり、杜殺らに殺されそうな小魚児を養育するように提案したのも屠嬌嬌だった。
哈哈児(こうこうじ)
ニコニコ笑って油断させ殺すのが得意。そのため、「笑里蔵刀」と呼ばれている。小魚児に笑い方を指導。そのため、哈哈児と暮らしているとき、小魚児は痛いとき、苦しい時でも笑い続けねばならなかった。
李大嘴(りだいし)
筋金入りの人肉好きで、自分の妻を食べてしまったほどの人物。それでも人間の頭はマズイ、と行って食べないので「不喫人頭」(ふきつじんとう)と呼ばれている。小魚児には人肉の味を指導。もっとも、小魚児はこっそり肉を吐き出していたのだが。相当な変わり者で、倒れた状態から相手を攻撃する技なども開発していた。実際、倒れた相手に攻撃を加えるような人間はいないので、その武芸は実用性には乏しい。小魚児とは仲が良く、たびたび小魚児が彼の事を口にする場面が見られた。
陰九幽(いんきゅうゆう)
人呼んで「半人半鬼」。陰気で、幽霊のマネが得意。また、軽功の達人でもある。小魚児に幽霊の化け方を指導。地味ではあるが威力は高く、小魚児はこの方法で慕容九妹の精神を崩壊させている。
軒轅三光(けんえんさんこう)
賭け事に目がなく、名前の「三光」は天・人・銭の三つを光(つかいつく)す、ということから。そのため、「悪博鬼」と呼ばれている。自分と賭けをしない人間を容赦なく殺したり、負けた相手の目、耳などを削ぎ落とすこともある恐ろしい人物。ただ、自分が負けたときには大人しく負け分を支払ういさぎよい性格をしている。
蕭咪咪(しょうみぃみぃ)
女性の十大悪人。地下宮殿に美少年を集めていた毒婦。小魚児を自分の後宮に入れようとしていた。なお、小魚児は蕭咪咪の宮殿にあった隠し部屋から天地五絶と呼ばれる武術の達人の残した秘伝書を発見し、入手している。
鉄戦(てつせん)
人呼んで、「狂獅」。怒ると誰も手をつけられず、手あたり次第、近くにいる人間を殺すという性格の持ち主。だが、怒らせなければ全く危険はないため、そもそも「十大悪人」の中に入れてもいいのか、とも言われている。ヒロインである鉄心蘭の父親でもある。
白開心(はくかいしん)
特に深い理由もなく、人を騙しては喜んでおり、「詐欺仙」と呼ばれている。李大嘴とは仲が悪い。ただ、悪知恵に関して小魚児に及ばず、いいように使われてしまった。
欧陽丁、欧陽当(おうようてい、おうようとう)
銭亡者」、「守銭奴」と呼ばれる兄弟。兄弟で、しかも行動を共にしている事が多いため、欧陽兄弟に関しては二人で一人として計算する。過去、杜殺・屠嬌嬌らの財宝を横領したため、他の十大悪人からは命を狙われている。そのため、太って体型を変え、姓を「羅」と偽り潜伏していた。

書誌情報

『マーベラス・ツインズ』のタイトルで、GAMECITY文庫コーエー)から出版。藤田香のイラストにより、ライトノベル形式になっている。同シリーズとしてドラマCD、漫画にもなっている。現在(2009年5月)の時点で文庫本は7冊目まで出版されており、これ以降についてはケータイ配信されることになっている。

文庫本 マーベラス・ツインズ
  1. 謎の宝の地図 2008年1月 ISBN 978-4775806418
  2. 地下宮殿の秘密 2008年3月 ISBN 978-4775806562
  3. 双子の運命 2008年4月 ISBN 978-4775806579
文庫本 マーベラス・ツインズ契
マーベラス・ツインズから3年後の話。実質的な4巻~7巻目に該当する。
  1. だましあい 2008年6月 ISBN 978-4775806739
  2. めぐり逢い 2008年8月 ISBN 978-4775806746
  3. いつわりの仮面 2008年10月 ISBN 978-4775806753
  4. 貴公子の涙 2008年12月 ISBN 978-4775806760
マーベラス・ツインズ絆
「契」の続編で8巻目以降に相当。2009年5月の時点で書籍化はされていないが、第1章が2009年4月に全21回に分割され無料でケータイ配信された。近日、電子書籍化の予定。
漫画 『 マーベラス・ツインズ 絶代双驕』
マーベラス・ツインズ 1巻 謎の宝の地図をベースにしたオリジナルストーリー。ビーンズエース(休刊)に連載された
  1. 2009年4月 ISBN 978-4-04-854304-0

映像化作品

テレビドラマ
CDドラマ

外部リンク