深きものども

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深きものども(ふかきものども、Deep Ones)とは、クトゥルフ神話作品に登場する架空の生物である。

概要

宇宙から飛来した旧支配者の眷属。レッサー・オールド・ワン。人と交配して種族を増やす。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


この深きものどもの血を引いている人間は生まれてから一定の期間の間は人間のような姿をしているが、同族との接触あるいは過度のストレスなどによって「インスマス面」と呼ばれる、深きものども特有のカエルのような顔になってしまう。その後歳をとるたびに顔がどんどん人間離れしたものへと変化していく。眼は閉じる事が出来なくなるほどに盛り上がり、肌は冷たく湿っぽい灰緑色になってしまう。さらに表面にが現れ、指と指の間には水かきのようなものが出来る。首に溜まった皺には鰓が形成される。唸るような鳴き声で会話し、陸上で移動する際には飛び跳ねるようにして移動する。老化で死ぬ事は無く、外的要因でしか命を落とす事がない。

彼らは主に海底で生活している。それは長である「父なるダゴン」とその配偶者である「母なるヒュドラ」及び、あらゆる水棲動物の支配者である大いなるクトゥルフを崇拝すると同時に、これらに仕え必要とあらばそれらの用向きにすぐに応じるためである。→父なるダゴンと母なるヒュドラ

その酷い容姿から近隣の住民からは酷く嫌われており、彼らの住まうインスマスに近寄るものは殆どいない。

マルケサス諸島でお守りとして身につけられているティキの偶像は、両生類の頭部を持った人間の姿をしている。物語の中では、これは深きものどもをかたどったものと考えられ、ニュージーランドマオリ族が使用する彫刻入りの天井石等も同様であると説明される。

吉岡平の『シャルロット・ホームズの冒険 踊る人魚』では、『イクシオピテクス・ダゴヌゥス(ダゴンの魚猿)』という学名が与えられている。

初登場作品

その他の登場作品

  • オーガスト・ダーレス「ルルイエの印」 岩村光博訳
     大瀧啓裕編 編『クトゥルー 1』青心社、1988年12月。ISBN 4-915333-50-7 所収

関連項目