村岡晋一

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村岡 晋一(むらおか しんいち、1952年 - )は、日本哲学研究者、翻訳家、中央大学教授。専門はドイツ観念論、ドイツ・ユダヤ思想

来歴

熊本県生まれ[1]。卒業大学不詳。1984年、中央大学大学院文学研究科博士後期課程中退。1987年、中央大学に所属していた木田元との共訳でマーティン・ジェイ『アドルノ』を出版。1995年秋田経済法科大学地域総合研究所研究員。1996年秋田桂城短期大学地域社会学科助教授。1998年、中央大学理工学部助教授。2004年、教授。

数多くのドイツ語や英語から日本語への翻訳を手がけており、細見和之小須田健と共訳したフランツ・ローゼンツヴァイク著『救済の星』で2009年度レッシング・ドイツ連邦共和国翻訳賞を受賞している[2]

宮台真司は、2009年の論壇回顧において「私の3点」のひとつに村岡の『対話の哲学』を挙げた[3]

著書

  • 『対話の哲学 ドイツ・ユダヤ思想の隠れた系譜』 講談社選書メチエ 2008
  • 『ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル』 講談社選書メチエ 2012

翻訳

  • マーティン・ジェイアドルノ木田元共訳 岩波書店 1987、新版 同時代ライブラリー、現代文庫
  • C.A.パトリディーズほか『存在の連鎖』共訳 平凡社:叢書ヒストリー・オヴ・アイディアズ 1987
  • エルンスト・カッシーラー『シンボル形式の哲学』木田元共訳 岩波文庫全4巻、1994
  • エルンスト・カッシーラー『認識問題 近代の哲学と科学における 1-4』山本義隆須田朗宮武昭共訳 みすず書房 1996-2013
  • エリック・A.ハヴロック『プラトン序説』新書館 1997
  • ジョン・L.ハイルブロン『マックス・プランクの生涯 ドイツ物理学のディレンマ』法政大学出版局・叢書ウニベルシタス 2000
  • カール・レーヴィットヘーゲルからハイデガーへ 現象学的存在論』瀬嶋貞徳平田裕之共訳 作品社 2001
  • ニコライ・ハルトマン『ドイツ観念論の哲学』監訳 迫田健一 ほか訳 作品社 2004
  • リチャード・ウォーリン『ハイデガーの子どもたち アーレント/レーヴィット/ヨーナス/マルクーゼ』小須田健・平田裕之共訳 新書館 2004
  • 『マルクス・コレクション 6 「時局論 上(インド・中国論)」』小須田健・吉田達共訳 筑摩書房 2005
  • 『マルクス・コレクション 1 「経済学・哲学草稿」』筑摩書房 2005
  • ヴィルヘルム・フォン・フンボルト『双数について』新書館 2006
  • ジェームズ・ゴードン・フィンリースン『ハーバーマス』岩波書店 2007 1冊でわかる
  • 『マルクス・コレクション 7』小須田健・吉田達・瀬嶋貞徳・今村仁司共訳 筑摩書房 2007
  • フランツ・ローゼンツヴァイク『救済の星』細見和之・小須田健共訳 みすず書房 2009
  • ローゼンツヴァイク『健康な悟性と病的な悟性』作品社 2011

出典・脚注

  1. ^ 健康な悟性と病的な悟性”. 紀伊国屋書店BookWeb. 2012年8月13日閲覧。
  2. ^ レッシング・ドイツ連邦共和国翻訳賞授賞式”. ドイツ大使館東京. 2012年8月13日閲覧。
  3. ^ “(回顧2009)論壇 55年体制から「歴史的転換」、求められる変革への構想力”. (2009年12月5日). p. 30  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧

参考