村国座
村国座(むらくにざ)は、岐阜県各務原市にある芝居小屋。村国神社の境内にあり、元々は村国神社の奉納する芝居(歌舞伎)を行なう場所であった。各務の舞台(かがみのぶたい)として重要有形民俗文化財に指定されている。
概要
江戸時代から明治時代、美濃国や飛騨国(現在の岐阜県)では、地元の人々による芝居が盛んに行なわれており、数多くの芝居小屋が建てられた。村国座もその一つである。
村国神社奉納歌舞伎は、現在、子供歌舞伎として存続している。
村国座は大規模な改修がされておらず、江戸時代~明治時代の地方の芝居小屋として貴重である事から、重要有形民俗文化財に指定されている。
2006年(平成18年)より、耐震補強、廻り舞台の復元などの大修理が行われ、2009年(平成21年)3月に竣工する。
歌舞伎以外の公演にも使用できるように、舞台照明や音響設備を備えている。
年表
- 1866年(慶応2年) - 美濃国各務郡各務村(現・各務原市)の庄屋が発起人となり、村国座が計画される。
- 1877年(明治10年) - 完成。
- 1882年(明治15年)10月26日 - こけら落し。
- 1974年(昭和49年)11月19日 - 重要有形民俗文化財に指定(指定名称「各務の舞台」)。
- 2006年(平成18年) - 修復工事開始。
- 2009年(平成21年)3月8日 -
- 2011年(平成23年) - 倉庫が完成する[1]。
建築
構造は、2階建ての白壁の切妻造である。小規模な芝居小屋とはいえ、回り舞台、仮花道、太夫座、奈落を備えている。桟敷席は1階と2階にある。劇場形式の農村舞台である。
建物の延床面積は576.35m2[1]。
所在地
- 所在地
- 岐阜県各務原市各務おがせ町3-46
- アクセス
- 岐阜バス 各務原東部線「各務おがせ町5丁目」バス停より徒歩で約15分。
その他
村国神社奉納歌舞伎は、毎年10月第2土曜日・日曜日に行なわれている。このために、地元の子供たちは8月から稽古に励む。
岐阜県の芝居小屋
岐阜県(美濃国・飛騨国)は地芝居が盛んな地域であり、江戸時代から20世紀前半に建設された木造芝居小屋が現存する。
- 鳳凰座(下呂市)
- 白雲座(下呂市)
- 黒川の東座(加茂郡白川町)
- 蛭子座(中津川市)
- かしも明治座(中津川市)
- 常盤座(中津川市)
- 五毛座(恵那市)
- 熊野座(恵那市)
- 美濃歌舞伎博物館 相生座(瑞浪市)
- 村国座(各務原市)
- 皆楽座(各務原市)
脚注
- ^ a b c “各務原市社会教育系施設(文化財)個別施設計画” (PDF). 各務原市. 2022年5月29日閲覧。
外部リンク
参考画像
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境川から村国座を望む
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村国座と村国神社
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北側外観
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平土間席から舞台を望む
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廻り舞台
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花道
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桟敷席1階
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天井
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廻り舞台操作場
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堀道
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奉納歌舞伎開催時
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奉納歌舞伎(子供歌舞伎)
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奉納歌舞伎(子供歌舞伎)
座標: 北緯35度25分11.47秒 東経136度54分20.07秒 / 北緯35.4198528度 東経136.9055750度