南西方面艦隊
南西方面艦隊（なんせいほうめんかんたい）は、大日本帝国海軍によって1942年（昭和17年）4月10日に編成された艦隊である。
概要
南方作戦完了後、フィリピン・インドシナ・インドネシア・マレー方面の哨戒・輸送・警備は別個の艦隊によって行われていたが、これら地域の作戦を統括指揮する目的で編成された。後発の方面艦隊は陸上・水上艦隊と航空艦隊からなるが、南西方面艦隊は警備艦隊の集合体である。
1943年（昭和18年）9月に第十三航空艦隊を編入。11月に第二南遣艦隊を二分割し、東インドネシアに第四南遣艦隊を新設して連合軍の北上に備えた。しかし連合軍は直接フィリピンに上陸し、第三南遣艦隊のみが迎撃し、第四南遣艦隊は1945年（昭和20年）3月に解散した。なお、遊兵となった第一・第二南遣艦隊と第十三航空艦隊は1945年（昭和20年）2月に新設した第十方面艦隊に移管され、最終的に南西方面艦隊が指揮したのは、第三南遣艦隊とフィリピン戦と同時に編入された第一航空艦隊のみになっている。
1945年（昭和20年）5月29日に小沢治三郎中将が連合艦隊司令長官に就任したが、同級生ながらキャリアが長い大川内南西方面艦隊司令長官に対する指揮権がなかったため、小沢の指揮系統からはずされて大本営直轄部隊に切り替えられた。マニラ守備隊は陸軍の方針に従わず、独自にマニラ市街戦を実施して壊滅した。終戦時にはセブやミンダナオなどの主要拠点を失い、壊滅状態に陥っていた。
編成時の隷下部隊
歴史
担当地域は緒戦は前線から離れていたものの、アメリカ軍のフィリピン侵攻の際は最前線部隊として奮戦し、終戦まで司令部を維持した。
歴代司令長官
- 高橋伊望中将 1942年（昭和17年）4月10日 - 9月14日
- 高須四郎中将→大将 1942年（昭和17年）9月15日 - 1944年（昭和19年）6月17日
- 三川軍一中将 1944年（昭和19年）6月18日 - 10月31日
- 大川内伝七中将 1944年（昭和19年）11月1日 - 終戦
歴代参謀長
- 中村俊久少将 1944年（昭和19年）4月9日 - 10月9日
- 多田武雄少将→中将 1944年（昭和19年）10月10日 - 2月28日
- 西尾秀彦少将 1944年（昭和19年）3月1日 - 10月31日
- 有馬馨少将 1944年（昭和19年）11月1日 - 終戦
関連項目
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