入江ゆき
獲得メダル | ||
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日本 | ||
女子 レスリング・フリースタイル | ||
アジア競技大会 | ||
銀 | 2018 ジャカルタ | 女子50kg級 |
世界ジュニア | ||
金 | 2012 パタヤ | 48kg級 |
アジア選手権 | ||
金 | 2015 ドーハ | 48kg級 |
金 | 2019 西安 | 50kg級 |
入江 ゆき(いりえ ゆき、1992年9月17日 - )は、日本の女子レスリング選手。福岡県出身。階級は48kg級と50kg級。身長152cm[1]。兄と2人の妹もレスリング選手。次女のななみは2015年の世界ジュニア55kg級で優勝、三女のくみは2014年の世界カデット選手権56kg級で3位になった[2]。
来歴
5歳の時に兄に続いてレスリングを始めた。小学生の時は女子がほとんどいなかったために男子とばかり練習していた[3]。
横代中学3年の時に全国中学生選手権の46kg級で優勝した[1]。
小倉商業高校時代は全国高校女子選手権で2連覇を果たした[1]。
2011年に九州共立大学へ進学すると、JOC杯ジュニアの部48kg級で2連覇、全日本学生選手権では4連覇を達成した[1]。2年の時には世界ジュニアと世界大学選手権でも優勝したが、全日本選手権では決勝でそれまで負けたことのなかった至学館大学1年の登坂絵莉に敗れて2位だった[1]。3年の時にも全日本選抜選手権の決勝で登坂に敗れた[1]。
2015年には自衛隊体育学校の所属となると、全日本選抜選手権では世界チャンピオンの登坂に敗れて2位だったが、アジア選手権では優勝した[1]。全日本選手権では決勝で超高校級の安部学院高校1年の須崎優衣に10-0のテクニカルフォール勝ちして、中学1年の時以来続いていたUWWルールにおける須崎の連勝記録を83で止めた[4]。
2016年の全日本選抜選手権では決勝で須崎に敗れて2位だった[1]。
2017年の全日本選手権50kg級では準決勝で世界チャンピオンとなった須崎を10-0のテクニカルフォール勝ちで破り、2年前の今大会で入江に敗れてから続いていた須崎の連勝記録を63で再び止めた。決勝でも至学館大学3年の五十嵐未帆を6-5で破って2年ぶり2度目の優勝を飾った[1][5][6]。
2018年3月に高崎で開催されたワールドカップでは決勝の中国戦でリオデジャネイロオリンピック銅メダリストの孫亜楠にフォール勝ちするなどして日本チームの優勝に貢献した[7]。6月の全日本選抜選手権では準決勝でリオデジャネイロオリンピック金メダリストの登坂を6-2で破るも、決勝で須崎にフォール負けして2位だった。前年の全日本選手権では入江が優勝していたために、7月には世界選手権代表の座を賭けて今大会で優勝した須崎とプレーオフで対戦することになったが、4-3でリードしていた終了15秒前にタックルを決められるなどして、4-6の逆転負けで代表を逃した[1][8][9]。8月のアジア大会では決勝でインドのビネシュ・フォガトに敗れて2位だった[10]。12月の全日本選手権では準決勝で登坂を破るなどして優勝した[11]。
2019年4月のアジア選手権では決勝でリオデジャネイロオリンピック銅メダリストである地元中国の孫亜楠を破って優勝した[12]。6月の全日本選抜選手権では初戦の須崎戦で終了2秒前にタックルを決められて逆転負けを喫した。これにより、今大会で勝った須崎とプレーオフで世界選手権代表を争うことになった[13]。7月のプレーオフでは須崎を6-1で破って世界選手権代表に選ばれた[14]。妹のななみも非オリンピック階級の55kg級代表に選ばれたことにより、姉妹での世界選手権出場となった[15]。9月の世界選手権では準々決勝で孫に12-13で敗れて、オリンピック代表権を獲得することができなかった[16]。12月の全日本選手権では決勝で須崎に1-2で敗れた[17]
主な戦績
- 2006年 - 全国中学生選手権 2位(41kg級)
46kg級での戦績
- 2007年 - JOC杯カデットの部 2位
- 2007年 - 全国中学生選手権 優勝
- 2008年 - 全日本女子選手権カデットの部 3位(49kg級)
- 2008年 - 全国高校女子選手権 2位
- 2008年 - 全日本女子オープン選手権(高校生の部) 2位
- 2009年 - 全日本女子選手権カデットの部 2位
- 2009年 - JOC杯カデットの部 2位
- 2009年 - 全国高校女子選手権 優勝
- 2009年 - 全日本女子オープン選手権(カデットの部)優勝(49kg級)
48kg級での戦績
- 2010年 - ジュニアクイーンズカップ ジュニアの部 2位
- 2010年 - JOC杯ジュニアの部 3位
- 2010年 - 全国高校女子選手権 優勝(49kg級)
- 2011年 - クリッパン女子国際大会 ジュニアの部 優勝
- 2011年 - JOC杯ジュニアの部 優勝
- 2011年 - 全日本選抜選手権 3位
- 2011年 - 全日本学生選手権 優勝
- 2011年 - 全日本選手権 3位
- 2012年 - ヤリギン国際大会 2位
- 2012年 - ジュニアクイーンズカップ ジュニアの部 優勝
- 2012年 - JOC杯ジュニアの部 優勝
- 2012年 - 世界ジュニア 優勝
- 2012年 - 全日本学生選手権 優勝
- 2012年 - 世界大学選手権 優勝
- 2012年 - 全日本選手権 2位
- 2013年 - ワールドカップ 3位
- 2013年 - 全日本選抜選手権 2位
- 2013年 - 全日本社会人選手権 優勝
- 2013年 - 全日本学生選手権 優勝
- 2013年 - NYACホリデー国際大会 優勝
- 2013年 - 全日本選手権 2位
- 2014年 - ヤリギン国際大会 優勝
- 2014年 - ワールドカップ 優勝
- 2014年 - 全日本選抜選手権 3位
- 2014年 - ゴールデングランプリ 3位
- 2014年 - 全日本学生選手権 優勝
- 2014年 - 全日本女子オープン選手権 優勝
- 2014年 - 全日本選手権 3位
- 2015年 - アジア選手権 優勝
- 2015年 - 全日本選抜選手権 2位
- 2015年 - 全日本女子オープン選手権 優勝
- 2015年 - 全日本選手権 優勝
- 2016年 - ヤリギン国際大会 優勝
- 2016年 - 全日本選抜選手権 2位
- 2016年 - 全日本社会人選手権 優勝
- 2017年 - 全日本選抜選手権 3位
- 2017年 - 全日本女子オープン選手権 優勝
50kg級での戦績
- 2017年 - 全日本選手権 優勝
- 2018年 - ヤリギン国際大会 優勝
- 2018年 - アジア選手権 3位
- 2018年 - ワールドカップ 優勝
- 2018年 - 全日本選抜選手権 2位
- 2018年 - アジア大会 2位
- 2018年 - 全日本選手権 優勝
- 2019年 - アジア選手権 優勝
- 2019年 - 全日本選抜選手権 3位
- 2019年 - 全日本選手権 2位
(出典[1])
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k JWF WRESTLERS DATABASE : 日本レスリング協会 入江ゆき
- ^ 【特集】入江ゆき(九州共立大)・ななみ(福岡・小倉商高)が姉妹V
- ^ 在学生インタビュー「入江 ゆき」
- ^ 【特集】史上初の大記録は途切れたが、世界へ飛躍する16歳…女子48kg級・須崎優衣(JWA/東京・安部学院高) 日本レスリング協会
- ^ 世界女王須崎まさかの準決勝敗退で号泣「自分のレスリングが全くできなかった」 スポーツニッポン 2017年12月23日
- ^ 入江ゆき2年ぶりV、準決勝で18歳須崎破る「自信になる」 デイリースポーツ 2017年12月23日
- ^ 日本、中国下し4連覇 レスリング女子W杯 日本経済新聞 2018年3月18日
- ^ 須崎優衣が3連覇 戦い方の幅広げて雪辱「優勝できてうれしい」 デイリースポーツ 2018年6月18日
- ^ レスリング19歳・須崎優衣、残り15秒から逆転で世界切符「私の強さはここからだと」 サンケイスポーツ 2018年7月7日
- ^ レスリング入江、決勝で敗れ銀メダル 川井と奥野は銅/アジア大会 サンケイスポーツ 2018年8月20日
- ^ 入江、V2にも浮かれず 須崎と「次に闘うときは勝ちたい」/レスリング サンケイスポーツ 2018年12月23日
- ^ 土性・入江・17歳稲垣がV レスリングのアジア選手権 日本経済新聞 2019年4月25日
- ^ 須崎優衣が残り2秒から大逆転! 入江を倒しプレーオフ決定 スポーツ報知 2019年6月15日
- ^ 女子50キロ級 26歳の入江ゆきが須崎優衣を下し、悲願の初切符!「負けた試合があったから、きょうに生かせた」 スポーツ報知 2019年7月6日
- ^ 太田忍(ALSOK)が63kg級で勝つ、30年ぶりに男子高校生が代表へ…非オリンピック階級世界選手権代表選考プレーオフ
- ^ 入江ゆき準々決勝敗退「申し訳ない」五輪出場枠逃す スポーツ報知 2019年9月17日
- ^ 乙黒拓、五輪決定 女子50キロ級は須崎が制す―全日本レスリング 時事通信 2019年12月22日
外部リンク
- 入江ゆき - International Wrestling Database (英語)