仮想粒子

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2017年9月27日 (水) 00:21; Purple Quartz (会話 | 投稿記録) による版 (対義の実粒子が本文に登場する以上、本来Virtual=仮想が誤訳であっても混乱するだけで、直訳の説明は不要)(日時は個人設定で未設定ならUTC

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仮想粒子(かそうりゅうし、virtual particle)とは、粒子素粒子)間の反応の際の中間過程において現れ(=生成し消滅し)、その実在を考慮しなくてはならない(= virtual)粒子を指す。 場の量子論に従い反応に関する量を計算する際には、この実在を考慮することによって、初めて正しい答えが得られる。

実粒子と仮想粒子[編集]

実在粒子を、実粒子と仮想粒子に二分して考えることができる。

実粒子[編集]

実験で観測される粒子は、エネルギー E, 運動量 p, 質量 m のあいだに特殊相対性理論から従う

という関係を満たしている場合である。これを強調したい場合に実粒子と呼ぶことがある。

仮想粒子[編集]

実験では直接観測されない(従って上記関係を満たさない)粒子は、反応の中間過程内に限定され生成消滅する。これを特に実粒子と区別したい場合に、仮想粒子と呼ぶ。

いくつかの例[編集]