下條尚志

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しもじょう ひさし
下條 尚志
生誕 1984年1月
居住 日本の旗 日本
研究分野 人類学
研究機関 神戸大学
出身校 慶應義塾大学経済学部
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
主な業績 『国家の「余白」: メコンデルタ 生き残りの社会史』
『戦争と難民―メコンデルタ多民族社会のオーラル・ヒストリー』
主な受賞歴 台湾・東南アジア学会全国大会最優秀論文賞(2016年)
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下條 尚志(しもじょう ひさし、1984年1月 - )は、日本人類学者歴史人類学東南アジア地域研究)。学位は、博士(地域研究)京都大学・2015年)(学位論文『統治と生存の社会史-ベトナム南部メコンデルタの戦争と社会主義-』)。神戸大学大学院国際文化学研究科准教授の「條」は旧字体であるため、下条 尚志と表記される場合もある。

経歴[編集]

1984年1月生まれ[1]。2002年3月東京都立武蔵高等学校卒業、2007年3月慶應義塾大学経済学部卒業、2015年3月京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科研究指導認定退学[1]。同年7月に博士地域研究)の学位を取得、学位論文の題は『統治と生存の社会史-ベトナム南部メコンデルタの戦争と社会主義-』[2]。2016年4月から京都大学東南アジア地域研究研究所機関研究員(2017年11月まで)。2017年12月から静岡県立大学大学院国際関係学研究科助教(2021年3月まで)を務めたのち、2021年4月より神戸大学大学院国際文化学研究科准教授[3]

研究[編集]

専門は、歴史人類学東南アジア地域研究ベトナム南部のメコンデルタ地域を対象に、河川・海域世界と結びついたウォーター・フロンティア研究を行う。『国家の「余白」―メコンデルタ 生き残りの社会史』において、「植民地化と脱植民地化、戦争、社会主義、市場経済化といったナショナルかつグローバルな地域再編の圧力に対し、人々がどう生き残りを図り、ローカルな秩序を紡ぎ出してきたのかを論じ」、「兵役逃れの場や闇市、非合法越境ルートといった「国家の介入しにくい空間」の生成原理」について分析を行う[4]

略歴[編集]

所属学会[編集]

受賞歴[編集]

  • 2016年 - 台湾・東南アジア学会全国大会最優秀論文賞[5]

著作[編集]

単著[編集]

  • 『国家の「余白」―メコンデルタ 生き残りの社会史』京都大学学術出版会 、2021年。 ISBN 9784814003099
  • 『戦争と難民―メコンデルタ多民族社会のオーラル・ヒストリー 』風響社、2016年。ISBN 9784894897908

共著[編集]

  • 下條尚志ほか著、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科大学院教育改革支援プログラム監修『マイノリティの諸相』中西印刷出版部松香堂書店、2010年。ISBN 9784879746450

分担執筆、寄稿[編集]

論文[編集]

解説、総説[編集]

  • 「コーヒーとベトナム――ベトナム中部高原の先住民社会とコーヒー栽培」『アジア・アフリカ地域研究』8号、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科、2008年、101-106頁。ISSN 13462466
  • 「関西館アジア情報室が所蔵するベトナム語資料について」『アジア情報室通報』14巻4号、国立国会図書館、2016年12月、2-6頁。ISSN 13482149

書評[編集]

  • 「高田洋子著《メコンデルタの大土地所有――無主の土地から多民族社会へ――フランス植民地主義の80年》」『東南アジア・歴史と文化』44号、山川出版社、2015年、184-188頁。ISSN 03869040

脚注[編集]

外部リンク[編集]