ルドルフ・エッシャー

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ルドルフ・エッシャー (1960)

ルドルフ・エッシャーRudolf George Escher1912年1月8日 - 1980年3月17日)は、オランダ作曲家

アムステルダム出身。父のベレンド・ゲオルギ・エッシャーは地質学者で、祖父のゲオルギ・アルノルド・エッシャーお雇い外国人として来日したことがあり、画家のマウリッツ・エッシャーは叔父である。4歳から9歳まで父の仕事でバタヴィアに居住し、父からピアノの手ほどきを受けた。

1922年にオランダに戻り、ライデンに住んだ。1931年にロッテルダム音楽院に入り、ピアノとチェロを学んだ。1934年から1937年までウィレム・ペイペル作曲を師事し、1935年にピアノソナタで作曲家デビューした。しかし初期の作品の多くは1940年5月14日ロッテルダム爆撃で失われた。

エッシャーの音楽にはクロード・ドビュッシーモーリス・ラヴェルルネサンス音楽、さらにはグレゴリオ聖歌ガムランの影響がみられ、非常に複雑なポリフォニーが特徴である。

1977年、ワーヘナール賞を受賞した。

作品[編集]

管弦楽[編集]

  • 弦楽オーケストラのための協奏曲(1948)
  • 交響曲第1番(1954)
  • 交響曲第2番(1958)

室内楽[編集]

  • ソナタ~フルート・デュオのための(1944)
  • ソナタ~フルートのための(1949)
  • ソナタ~ヴァイオリンとピアノのための(1949)
  • ラヴェルの墓~フルート・オーボエ・弦楽三重奏・ハープシコードのための(1952)
  • 弦楽三重奏曲(1959)
  • モノローグ~フルートのための(1969)
  • ソナタ~クラリネットのための(1973)
  • 三重奏曲~クラリネット・ヴィオラ・ピアノのための(1979)
  • ソナタ~フルートとピアノのための(1979)

ピアノ曲[編集]

  • ピアノソナタ第1番(1935)
  • カプリッチオ(1936)
  • アルカーナ(1944)
  • ハバネラ(1945)
  • ノン・トロッポ(1949)
  • ソナチナ(1951)

文献[編集]

  • Escher, Beatrijs, ed. Rudolf Escher: het oeuvre, catalogue raisonné. Amsterdam, 1998.
  • Samama, Leo. ‘Escher, Rudolf.’ Grove Music Online. Oxford Music Online. 19 Januari 2011.
  • Samama, Leo. ‘Vermeulen, Pijper en Escher - Drie erflaters in de muziek van de twintigste eeuw: drie vrienden.’ Erflaters van de twintigste eeuw. Amsterdam: Querido, 1991: 264-289. [in Dutch]
  • Voermans, Erik, ed. Brieven, 1958-1961. Zutphen, 1992. [correspondence between Escher and P. Schat, in Dutch].