ルチアーノ・フロリディ

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ルチアーノ・フロリディ

ルチアーノ・フロリディ(Luciano Floridi、1964年11月16日 - )は、科学哲学技術哲学倫理学の分野でイタリアで最も影響力のある思想家の一人である。彼自身が確立した、情報哲学情報倫理学の研究で知られている。彼の論文は中国語、フランス語、ギリシャ語、ハンガリー語、日本語、ペルシャ語、ポーランド語、ポルトガル語、スペイン語に翻訳されている。

経歴

フロリディは1964年にローマに生まれ、ローマ・ラ・サピエンツァ大学で、初めは古典学哲学史を学んだ。彼はすぐに分析哲学に興味を持ち、マイケル・ダメット反実在論をテーマとした。

ウォーリック大学スーザン・ハークとマイケル・ダメットの下で認識論論理哲学の研究を行い、1989年に修士号、1990年に博士号を取得した。

大学院からポスドク時代に、彼は既存の分析哲学の研究から、現代の問題に対応するために新しい方法論を模索し、古典的な分析哲学から距離を置くようになった。彼は、分析哲学は推進力を失って後退しつつあると感じ、特にチャールズ・サンダース・パースプラグマティズムの研究を中心に行った。

彼は1990年から1991年にかけてウォーリック大学の哲学の講師となった。1990年代にかけて、オックスフォード大学やウルフソン大学でもフェローなどを務めた。

フロリディは2014年から2015年にかけて、忘れられる権利に関するグーグルの諮問委員会(アドバイザリー・カウンシル)[1]のメンバーも務めた。諮問委員会はヨーロッパ7箇所(マドリード、ローマ、パリ、ワルシャワ、ベルリン、ロンドン、ブリュッセル)でパブリック・ミーティングを行い、2015年2月6日付けで最終報告書を公開した[2]

現在はハートフォードシャー大学の哲学科で情報哲学の研究を行っている。また、オックスフォード大学セント・クロス・カレッジのフェロー、Università degli Studi di Bariの論理学の助教授である。

脚注

  1. ^ Google Advisory Council
  2. ^ Advisory Council The Advisory Council to Google on the Right to be Forgotten