忘れられる権利

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忘れられる権利(わすれられるけんり、right to be forgotten)とは、インターネットにおけるプライバシーの保護のあり方として登場した新しい権利である。この権利が語られる際は、「知る権利」や「報道の自由」といった既存の権利との両立が議論となる。

概要[編集]

2012年1月、欧州連合は個人情報保護に関する従来の方針に代わる「一般データ保護規則案」を提案した。この中の第17条に「忘れられる権利」が明文化され、個人データ管理者はデータ元の個人の請求があった場合に当該データの削除が義務づけられることとなった。

この新法案が整備された背景には、EUの個人情報保護に対する強い危機意識がある。2011年11月には、フランス女性Googleに対し「過去写真消去」を請求して勝訴するという、忘れられる権利が社会的に認められる判例も出てきている。

一方でこの権利に対し、Googleは「報道の自由に対する検閲である」と主張するなど、異なる権利との両立が課題となっている。法案を整備したEUのレディング副議長も「忘れられる権利」に関する条文の運用には慎重さが求められるとしていた。

2014年5月13日、欧州連合(EU)司法裁判所は、人には「忘れられる権利」があると判断し、グーグルにリンクの削除を命じる判決を言い渡した。裁判の原告は、スペインの男性で、インターネット検索大手グーグルに対し、自分の過去の債務記録へのリンクを削除するよう求めていた[1]

参考文献[編集]

  • 「グーグルの個人情報指針を考える(上)」日本経済新聞、2012-04-11 朝刊、p. 27。

脚注[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]