タカネナナカマド
タカネナナカマド | |||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
福島県飯豊山 2012年6月
| |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||||||||
学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Sorbus sambucifolia (Cham. et Schltdl.) M.Roem. | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
タカネナナカマド(高嶺七竃) |
タカネナナカマド(高嶺七竃、学名:Sorbus sambucifolia)はバラ科ナナカマド属の落葉低木。高山植物。
特徴
樹高は1-2mになる。今年生の若い枝には淡褐色の皮目があり、白色の軟毛が散生する。托葉があるが早く落ちる。葉は互生し、長さ9-20cmの奇数羽状複葉で、うち葉柄は長さ2-3cmある。小葉は7-11個つき、狭卵形で、長さ4-6cm、幅1-2.5cm、先端は鋭くとがり、基部は鈍形になり、縁には全体に鋭鋸歯がある。葉の表面に光沢があり、裏面は淡緑色で側脈が目立ち、側脈は縁の鋸歯に達する。
花期は6-7月。枝先に複散房花序を斜上またはやや下向きにだし、白色でやや紅色を帯びた花を10数個つける。萼は杯状で萼筒の長さ3-4.5mm。花弁は長さ4-6mmになり、ほぼ円形で直立または斜上し、5枚。雄蕊は15-20個、花柱は5個あり子房は中部以下で合着する。果期は9-10月。果実はナシ状果で長さ12-20mm、幅10-16mmの楕円形になり、赤く熟し、下垂する。果実に皮目はなく、ふつう頂部に萼裂片が直立して残る。種子は長さ4-5mm、幅2mmの卵状楕円形になる。
分布と生育環境
日本では、北海道、本州の中部地方以北に分布し、亜高山から高山の林縁や低木林に生育する。世界では、千島、樺太、カムチャツカ、朝鮮、沿海州に分布する。
ギャラリー
下位分類
- ミヤマナナカマド Sorbus sambucifolia (Cham. et Schltdl.) M.Roem. var. pseudogracilis C.K.Schneid. -全体にやや小型で果実も小さい変種。果序は下垂しない。分布域は基本種と同じ。
参考文献
- 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅰ』(1989)平凡社
- 茂木透、石井英美他『樹に咲く花(離弁花1) 山溪ハンディ図鑑3』(2000)山と溪谷社
- 豊国秀夫『日本の高山植物 山溪カラー名鑑』(1988)山と溪谷社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)