コルグ・TRITONシリーズ
TRITON(トライトン)とはコルグのシンセサイザーの型番・商品名。このシリーズはシーケンサーやサンプリング機能(LeとTRはオプションで拡張可能)を備えたミュージックワークステーションであり、コルグ・TRINITYシリーズの後継機種として開発・販売されている。本項目ではTRシリーズも含めて紹介する。
主な特徴
- TRINITY同様、液晶部分にタッチパネルを採用(Le、RackとTRを除く)。
- 筐体色はシリーズごとに違っている。
- PCM音源はHI(Hyper Integrated)シンセシス・システムと呼ばれる。また、TRINITY同様、物理モデル音源の従来のMOSS音源を拡張可能としている(LeとTRを除く)。一方でTRITONはコルグ・TRINITYシリーズよりPCM音源のサンプルの質が下がったという指摘がされており、それは鍵盤を押し続けた場合のループ部分に顕著に現れると言われる。
- TRINITY同様、61、76、88の鍵盤バリエーションがある(Rack除く)。
TRITONの製品群
TRITONには初代TRITONのほかに廉価版、改良型の機種が発売されている。
商品名 | 発売年と特徴 |
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TRITON | 1999年発売。筐体は薄い灰色。 |
TRITON pro | TRITONを76鍵にしたもの。 |
TRITON proX | TRITONを88鍵にしたもの。 |
TRITON Le | 2001年9月発売(88鍵盤は2002年)。タッチパネルを省略した初心者向けの廉価版であり、軽量となっている。筐体色は白。2005年には61鍵盤のみ、生産数限定の黒色モデルが発売された。 |
TRITON STUDIO | 2002年3月発売。OSがアップグレードされたV2は2003年に発売。ハードディスクを内蔵しており、一台でMIDI伴奏データ作成だけでなく、録音、CD-Rへの書き込みが可能。筐体色はシャンパン・ゴールド。ハードディスクが5ギガバイトと20ギガバイトのヴァージョンがある。 |
TRITON Extreme | 2004年4月発売。後継機種であるM3登場までのフラッグシップ機。真空管を使用した「Valve Force」と呼ばれる機能を装備し、アナログ的な音色を作成可能。また従来は別売りの拡張音色ボードを内蔵している。筐体色はネイビー。2005年には61鍵盤のみ、生産数限定の黒色モデルが発売された。 |
TRITON-Rack | 2000年9月発売。初代TRITONをベースにした音源モジュール。mLAN対応など初代TRITONよりバージョンアップされたところもある。 |
TR | 2005年11月発売(88鍵は2006年)。TRITON Leの後継機種で、Leとの違いは筐体は黒、記憶メディアはSDカード、USB端子を装備、64MBのPCM波形ROMがある。512プログラム、GMレベル1に準拠した128プログラム+9ドラム・プログラム、384コンビネーション、200,000音記憶可能で16トラックのシーケンサーを搭載している。 |
主な日本ユーザー
他、多数のアーティストが使用している。