キタシナヒョウ

キタシナヒョウ　North China Leopard
	Panthera pardus japonensis
保全状況評価
	ENDANGERED; (IUCN Red List Ver.3.1 (2001));
分類
学名
	Panthera pardus japonensis; Gray, 1862

キタシナヒョウ（北支那豹、Panthera pardus japonensis）は、中国東北部と華北地方が原産のヒョウの亜種で、野生下においては絶滅が危惧とされている。2007年現在のキタシナヒョウの野生個体数は不明であり、5年以上前の国勢調査では、約1500匹の野生のキタシナヒョウが居たと言う情報がある。動物園では全世界で約100匹ほど飼育されていると言う情報がある。

特徴

キタシナヒョウは、標準的なヒョウのサイズとされている。
キタシナヒョウの黒い斑点模様のロゼットパターンは、ジャガーのパターンに似ている。
キタシナヒョウは他のヒョウの亜種より体毛は長い（アムールヒョウも長い）。

生態

生息地域においては山麓の草原や森林に生息している。

食性は肉食でシカ、野生のヤギ、イノシシや小獣・齧歯動物などを捕食している。

2007年11月22日配信のニュースに中国の浙江省において「6年でイノシシの数が3倍に増加！ネズミの大量発生も懸念」と言うニュースがあった。それによると2006年の『浙江省陸生野生動物資源調査報告』で、浙江省のイノシシの数が10万頭近まで急増していることが配信されているが、注目する点としてはイノシシの数が増えた一方で、トラやオオカミ、ヒョウなど野生の大型肉食動物が次第に減少したことが挙げられており、天敵が減少したことが原因の一因とされていた。このニュースにおいては、イノシシの増加は、イノシシの餌でもあるヘビが急速に減少し、ヘビが減ったことで、その餌であるネズミが爆発的に増え生態系の頂点である肉食獣の減少が生態系に多大な影響を与えていることも併せて配信されており、2007年7月には、湖南省でもネズミによる大被害が報告されていた。このニュースにおける浙江省のヒョウはキタシナヒョウと思われる^[要出典]。

繁殖

通常1-2月までにオス、メスがつがいとなり、発情周期は約46日続く。妊娠したメスは、洞穴、木の洞、茂みの中などで出産する。出産は通常2-3頭生まれるが乳児死亡率が高く1-2匹しか生き残れない。出産後約10日で子ヒョウは目を開く。子ヒョウの体毛は柔らかく灰色がかっている。また大人の体毛より長くより密集した傾向がある。生後3ヵ月後頃から親(メス)ヒョウの後ろに付き狩りを開始し、12カ月(1歳)で単独で狩りもでき自立できるが、親(メス)ヒョウとは18-24ヵ月の間共に生活をする傾向がある。

学名

別亜種のアムールヒョウと生息地が近いため、アムールヒョウとキタシナヒョウは良く混同されているが別亜種である。 学名 (Panthera pardus japonensis) に日本の名前が入っているが日本においては生息しておらず、学名が発表された1862年は日本では江戸時代にあたり、日本と間違えて記載されたのか、日本経由で入手したのかは不明である。