エンジェル・ディライト (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エンジェル・ディライト
フェアポート・コンヴェンションスタジオ・アルバム
リリース
録音 1971年2月~3月
ジャンル フォークロック
時間
レーベル アイランド
プロデュース フェアポート・コンヴェンション & ジョン・ウッド
フェアポート・コンヴェンション アルバム 年表
フル・ハウス
1970
エンジェル・ディライト
1971
ババコム・リー
1971
テンプレートを表示
専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
オールミュージック3/5stars[1]
ハートフォードシャー州リトルハダムのエンジェル(右)

エンジェル・ディライト 』 (Angel Delight)は、英国のフォーク・ロック・バンド、フェアポート・コンヴェンションによる6枚目のアルバムである。 ギタリストのリチャード・トンプソンを伴わない最初のフェアポート・コンヴェンションのアルバムであり、ラインナップは唯一のオリジナルのグループメンバーであるサイモン・ニコル(ギター、ボーカル)、デイブ・スウォーブリック(フィドル、ボーカル)、デイヴ・ペグ(ベース、ボーカル)、デイヴ・マタックス(ドラムス)となっている。

タイトルはハートフォードシャー、リトルハダムにあるバンドメンバーが当時住んでいたパブ「エンジェル」に由来する。[2] [3]同名のトラックは自叙伝的で、「ジョン・ザ・ウッド」(共同プロデューサー)、「デイヴ・ザ・ドラム」(マタックス)、「もやを透かし覗いて"トップ・オブ・ザ・ポップス(BBCの音楽番組)"を見る」などに言及している。貨物トラックが制御不能になってデイブ・スウォーブリックの寝室に突っ込んだことから、バンドはアルバムのリリース後すぐにエンジェルから引っ越した。[4] [5]

UK版のジャケットにはギグのために「エンジェル」から出立する準備をしているバンドメンバーとローディーとの会話からなるライナーノーツが含まれているが、北米版ではより直截的な伝記的なエッセイに置き換えられた。[6] [7]

音楽的には『エンジェル・ディライト』は前作からはほとんど進歩していないが、「トップ・オブ・ザ・ポップス」への特集アルバムとしての登場はチャートでの成功に貢献した。[8] 全英アルバムチャートでは8位に達し、バンドにとって英国でもっともチャート上位を記録したアルバムとなっている。[9]

トラックリスト[編集]

サイド1
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「ロード・マルボロ」(トラディショナル)  
2.「サー・ウィリアム・ガワー」(トラディショナル)  
3.「ブリッジ・オーヴァー・ザ・リヴァー・アッシュ」(トラディショナル)  
4.「ウィザード・オブ・ザ・ワールドリー・ゲーム」(サイモン・ニコルデイヴ・スウォーブリック)  
5.「ジャーニーマンズ・グレイス」(スウォーブリック、リチャード・トンプソン)  
サイド2
#タイトル作詞作曲・編曲時間
6.「エンジェル・ディライト」(ニコル、スウォーブリック、デイヴ・ペグデイヴ・マタックス)  
7.「バンクス・オブ・ザ・スウィート・プリムロージズ」(トラディショナル)  
8.「カッコーの巣~ハーディマン・ザ・フィドラー~パパ・スタウア」(トラディショナル)  
9.「ボニー・ブラック・ヘア」(トラディショナル)  
10.「シックネス&ディシージズ」(スウォブリック、トンプソン)  
アイランド・レコードによるリマスターCDでのボーナストラック
#タイトル作詞作曲・編曲時間
11.「ジャーニーマンズ・グレイス (BBCライヴ:フィーチャリング、リチャード・トンプソン)」(スウォーブリック、トンプソン)  

パーソネル[編集]

  • デイヴ・スウォーブリック – リードボーカル(1,4,5,10,11)、マンドリン(2,6,8,9,10)、ボーカル(2,6,7,9)、フィドル(1,5,7,8 、11)、 ヴィオラ(9)、カッコウ(8)
  • デイヴ・ペグ – ベースギター(1-2,4-8,10,11)、ボーカル(1,2,4-7,9,10,11)、リードギター(10)、ヴィオラ(9)、バイオリン(3 )
  • デイヴ・マタックス – ドラム(1,2,4-11)、パーカッション(8,10)、ボーカル(1,4-7,10-11)、ハーモニウム(4)、タンバリン(6)、ベースギター(3)、ピアノ(4)
  • サイモン・ニコル – リードボーカル(2,5)、ボーカル(1,4-7,9,10,11)、ギター(1,2,4-8,10,11)、ベースギター(9)、エレクトリックダルシマー ( 1,9)、バイオリン(3)

11のみ:

題名[編集]

カバーには2人の智天使がキスしている写真が使われている。 タイトルは英国のデザート、エンジェル・ディライトにもかけている。

脚注[編集]

  1. ^ Eder, Bruce. “Angel Delight Review”. Allmusic. 2008年7月2日閲覧。
  2. ^ History of Fairport”. 2008年5月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年5月19日閲覧。
  3. ^ Humphries, Patrick (2012). “8”. Nick Drake: The Biography. London: Bloomsbury. ISBN 9781408841440. https://books.google.co.uk/books?id=Gu8xvkUc91cC&lpg=PT100&dq=Little%20Hadham%20the%20angel%20fairport%20convention&pg=PT100#v=onepage&q&f=false 2016年10月29日閲覧。 
  4. ^ Angel Delight lyrics”. 2006年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年5月19日閲覧。
  5. ^ Redwood (2012年11月6日). “For sale: folk band Fairport Convention's former pub home”. The Telegraph. 2015年11月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月29日閲覧。
  6. ^ Angel Delight U.K. cover”. 2016年4月22日閲覧。
  7. ^ Angel Delight U.S. cover”. 2016年4月22日閲覧。
  8. ^ Angel Delight” (2006年3月23日). 2008年5月19日閲覧。
  9. ^ Fairport Convention | full Official Chart History”. Official Charts Company. 2019年9月16日閲覧。