ウスノキ
ウスノキ | |||||||||||||||||||||||||||
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福島県会津地方 2011年5月
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Vaccinium hirtum Thunb.(広義) | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
本文記載 | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ウスノキ(臼の木) |
ウスノキ(臼の木、学名:Vaccinium hirtum(広義))はツツジ科スノキ属の落葉低木。
特徴
樹高は0.5-1mになる。若い枝は緑色になり、稜があって、2列に並んだ短毛が生える。葉柄は長さ0.5-1mmになり、軟毛が密に生える。葉は互生し、葉身は長楕円形から楕円形で、長さ2-5cm、幅0.7-2.5cmになり、先端は鋭くとがり、基部は鋭形になる。葉の表面は無毛か、ときに毛が散生し、裏面は主脈の両側に短い軟毛が密生するか、または毛が生えないものもある。葉の縁に鉤状の細鋸歯がある。
花期は4-5月。前年の枝先の花芽から1-2個の花を下向きにつける。花柄は長さ3-6mmになり、短毛が散生するかときに無毛、花柄の下部に膜質の包葉があるが、早く落ちる。萼筒は広鐘形で、5稜があり、先端は広がって5裂し、裂片は広3角形となり、先はとがる。花冠は黄緑色で赤みを帯び、長さ6-7mmあり、鐘形で、先端は浅く5裂し、先は反曲する。雄蕊は10本ある。果実は径7-8mmの5稜ある卵状球形の液果で、7-9月に赤色に熟し、やや5角に角ばる。果実は食用になる。
和名の由来は、果実の先端が臼のようにへこむことによる。
分布と生育環境
北海道、本州の日本海側、四国の中北部、九州の北部に分布し、山地の日当たりの良い岩場に生育する。
シノニム
- Vaccinium buergeri Miq.
- Vaccinium usunoki Nakai
下位分類
- ウスノキ Vaccinium hirtum Thunb. var. pubescens (Koidz.) T.Yamaz.(狭義)
- コウスノキ Vaccinium hirtum Thunb. var. hirtum -葉が小さく、本州の太平洋側、四国の東部・南部に分布する。
- ツクシウスノキ Vaccinium hirtum Thunb. var. kiusianum (Koidz.) H.Hara -葉が小さく、九州北部の九重山、阿蘇山、英彦山に分布する。
- チョウセンスノキ Vaccinium hirtum Thunb. var. koreanum (Nakai) Kitam.
ギャラリー
参考文献
- 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅱ』(1989)平凡社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)