インターネット広告
(画面右列が広告欄)
インターネット広告(インターネットこうこく、英訳:Online advertising)とは、インターネットのウェブサイト(例:Google、Yahoo! JAPANなど)やメールを使用し、企業が製品やサービスのマーケティングのために行う宣伝活動のことである。携帯電話などのモバイル端末に表示される広告も含まれる。「ネット広告」と略されたり、「オンライン広告」「ウェブ広告」とも呼ばれる。
広義では、企業の自社ウェブサイトも広告活動として利用するため、自社ウェブサイトも含め「インターネット広告」とする考え方もあるが、インターネットを使った広告ビジネスが確立した現在では、広義の意味で使用されることは少ない[1]。
特徴
インターネット広告の特徴は、ターゲティング性とインタラクティブ性の2点である。ターゲティング性とは、ユーザーの年齢・性別などの属性、行動履歴、地域などによって、配信する広告の内容を対象を細かく分けることができる点を指す。インタラクティブ性とは、単純に広告を表示するだけでなく、ユーザーが能動的にアクションすることによって従来のマスメディアではできなかった深いコミュニケーションが取れる点を指す。
種類
インターネット広告は、形状、配信方法、課金方法の3つの切り口で分類することができる。
形状による分類では、バナー広告、テキスト広告、メール広告、タイアップ広告、リッチメディア広告などに分かれる。リッチメディア広告は、フローティング広告、エキスパンド広告、インターネットCM、動画広告などを含む。
配信方法による分類では、性年齢などの属性情報によって配信対象を制限するデモグラフィックターゲティング広告、ユーザーの過去の閲覧ページの状況をみて関連性の高い広告を表示する行動ターゲティング広告、検索キーワードに連動する検索連動型広告、コンテンツの内容に連動するコンテンツ連動型広告、携帯電話の現在地に連動する位置連動型広告などに分けることができる。
課金方法による分類では、同じバナー広告でも、特定ページへの掲載期間を保証する期間保証型広告、表示回数によるインプレッション保証型広告、アフィリエイトによる成功報酬型広告、クリックすることで課金が発生するクリック報酬型広告に分けることができる。
市場規模
2008年のインターネット広告費(媒体費+制作費)は、6,983億円(媒体費:5,373億円、制作費:1,610億円)である[2]。4大マスメディアの市場成長率は、マイナス(テレビは4%減、新聞は13%減、雑誌は11%減、ラジオは7%減)だったが、インターネット広告は、前年比16%増の成長をしている[3][4]。これは、2006年頃からテレビCMや新聞・雑誌広告などに「続きはウェブで」「○○を検索」などと付け加えることでインターネットの利用を促すものが増えたことが理由として挙げられる。
関連団体
参考文献
- 大山 忍『オンライン・マーケティング&ネット広告 HANDBOOK』株式会社翔泳社、2006年6月20日。ISBN 978-4798110868。
- 太駄健司『図解インターネット広告』株式会社翔泳社、2005年2月16日。ISBN 978-4798108339。
脚注
- ^ デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社. “ネット広告の定義と種類”. 2009年12月27日閲覧。
- ^ 電通『日本の広告 2008』
- ^ MarkeZine (2009年2月23日). “電通「2008年日本の広告費」発表、総広告費は前年比4.7%減で7兆円割る”. 2009年12月27日閲覧。
- ^ 社会実情データ図録 (2009年2月24日). “インターネット広告費の日米比較”. 2009年12月27日閲覧。
関連項目
外部リンク
- インターネット広告用語辞典
- 日経ネットマーケティング
- MarkeZine(株式会社翔泳社)
- CCI Media Sheet - 主要なインターネット広告商品を閲覧できる。