イミダゾールジペプチド

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カルノシン
アンセリン

イミダゾールジペプチド (英:Imidazole dipeptide) は、イミダゾール基を含むアミノ酸が結合したペプチドの総称で、おもにカルノシン(β-alanyl-L-histidine)とアンセリン(β-alanyl-3-methyl-L-histidine)、バレニン(Nα-β-Alanyl-1-methyl-L-histidine)がある[1]。別名、イミダペプチドイミダゾールペプチドとも。

存在

種々の動物の骨格筋に広く分布し[1]、特に鳥類の胸肉[1]マグロカツオ等の肉に多く含有されている。

生理活性

ヒトがカルノシンとアンセリンを摂取すると速やかにアミノ酸に分解され、骨格筋中に移動、カルノシンに再合成されると考えられている。

生理作用としてはカルシウムの体内輸送およびCa2+-ATPアーゼ作用を刺激することが知られている。

ヒトの生体内では、乳酸の分解促進、尿酸量の調節、筋pH低下の緩衝作用、またイミダゾール基により活性酸素を抑える抗酸化作用を持つことが報告されている。また、抗酸化作用に伴い抗疲労効果もある[2]。バレニンとカルノシンには認知症予防作用があるとされる[3]

歴史

  • 1900年 カルノシンが牛肉エキスの中から発見される[4]
  • 1929年 アンセリンが発見される[5]
  • 1988年 Amesらにより抗酸化作用が報告される[4]

出典

参考文献

関連項目