アクロバット
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/08/HuangShanWireWorkers.jpg/220px-HuangShanWireWorkers.jpg)
アクロバットは舞台芸術およびスポーツ競技として行われる身体運動、またそれを行う人物。アクロバットということばは、ギリシャ語の Akros(高い)と bat(歩行)からきている。日本語では軽業や曲芸とも言い、これを行う人物を軽業師、曲芸師と言う。
バランス、機敏さ、コーディネートの高度な技を要する全身運動(特に短時間に爆発的な動作を伴うもの)を用いた舞台芸術やスポーツはいずれもアクロバットとみなすことができ、ダンス、および飛込みなどの各種スポーツ、時には宗教行為にも含まれる。また、ここから転じて秒刻みで多数の用件をこなすスケジュールといったものをアクロバット的(またはアクロバティックな)と表現することがある。
歴史
西洋におけるアクロバットの歴史
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/ec/Vasnetsov_Acrobats.jpg/220px-Vasnetsov_Acrobats.jpg)
アクロバットの伝統は多くの文化に存在する。西洋では、紀元前2000年頃のミノア文明の遺跡では、雄牛の背に乗って行われているアクロバットの描写が見られ、何かの儀式であった可能性が指摘されている[1]。
中世ヨーロッパの宮庭では歌、ジャグリングその他を伴ったアクロバットの実演がしばしば行われていた。
初め、この言葉は綱渡りに対して用いられていたが、19世紀には、体操やサーカスなどの芸に対しても用いられるようになった。19世紀後半には、宙返りを含むアクロバティックな体操がヨーロッパで競技になった。
東洋におけるアクロバットの歴史
中国では、アクロバット(百劇)は2500年以上前の前漢以来の文化の一部である。当時、アクロバットは村の収穫祭の一部として行われた[2] 。
唐時代には、ヨーロッパ中世の宮庭における7世紀から10世紀の発展とよく似て、宮庭を中心に散楽というアクロバットが発展した[3]。
競技アクロバット
アクロバットという言葉をスポーツとして最初に用いたのは1930年代のソビエトである[4]。1974年には最初の世界選手権が開催された。 当初は「スポーツアクロバット」と呼ばれていたが、現在の公式名称は「アクロバット体操」(Acrobatic Gymnastics)であり、その他「アクロ体操」(Acro-gymnastics)とも略称される。
競技アクロバットは5つのカテゴリに分けて行われる。
- 男子ペア
- 女子ペア
- 混合ペア
- 女子団体(トリオ)
- 男子団体(メンズフォー)
いずれも音楽にあわせて振り付けられる。競技の構成にはダンス、タンブリング、連携技術、バランス技、動き技などが含まれる。動き技には空中での運動が含まれ、バランス技にはポーズや静止が含まれる。
スポーツアクロ体操は、体操競技の床演技で使用するフロアと同じフロアで演技をします。 それぞれチームで演技を行い、組の技と床運動とダンスなどの要素で競技されます。 各種目は3競技あり、:静止技を中心としたバランス演技、宙返り系を中心としたテンポ演技、静止技、宙返り技を複合したコンビネーション演技に分かれております。
一つの演技で使用する音は2分30秒で声の入ってない曲とされます。但し、メンズフォーのバランス競技は音楽は使用しない。 それぞれの演技で特別要求があり、組の技、個人技に分かれ、特別要求不足や演技構成失敗、静止時間の不足、キャッチミスなどで減点されていきます。
タンブリング(マット上の回転運動)もかつては含まれていたが、1999年の世界選手権にて廃止となった。ただし、タンブリング競技を継続している競技アクロバット団体も多い[5]。タンブリングでは一般に、助走、サマーソルト、宙返りの3つの動きの連続技を競う。