うしろの正面だあれ
『うしろの正面だあれ』(うしろのしょうめんだあれ)は海老名香葉子著の児童文学作品。
太平洋戦争中の著者自身の体験を小説化したものである。1985年に金の星社から刊行された。
1991年3月、同名の劇場版アニメーション映画が公開された。
あらすじ
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主な登場人物
「声」はアニメ劇場版の声優。
- 中根かよ子
- 声 - 三輪勝恵
- 本作の主人公。
- 中根音吉
- 声 - 若本規夫
- 父ちゃん。和竿職人、三代目竿忠。
- 中根よし
- 声 - 池田昌子
- 母ちゃん。
- 中根忠吉
- 声 - 海老名泰孝(現・林家正蔵)
- 長兄。
- 中根竹次郎
- 声 - 佐々木望
- 次兄。
- 中根喜三郎
- 声 - 野沢雅子
- 三兄。戦後、和竿職人として、五世四代目竿忠を襲名。
- 中根孝之輔
- 声 - 柳沢三千代
- 弟。
- おばあちゃん
- 声 - 沼波輝枝
劇場版
スタッフ
- 監督・絵コンテ - 有原誠治
- 脚本 - 今泉俊昭、有原誠治
- キャラクターデザイン・作画監督 - 小野隆哉
- 美術監督 - 小林七郎
- 色彩設定 - 西川裕子
- 撮影監督 - 諌川弘
- 編集 - 尾形治敏
- 音楽 - 小六禮次郎
- 音響監督 - 明田川進
- 音響担当 - 三間雅文
- 録音スタジオ - アオイスタジオ
- 効果 - 倉橋静男
- 画面構成 - 片渕須直
- 企画 - 鳥山英二、寺島鉄夫
- 製作者 - 国保徳丸、瀬戸義昭、西村豊治、橋本湛匡、伊藤叡
- アニメーション制作 - 虫プロダクション
- 製作 - 「うしろの正面だあれ」製作委員会(テレビ東京、スペース映像、にっかつ児童映画、アルファデザイン、虫プロダクション)
- 配給 - 共同映画
主題歌
劇場版での描写と原作との違い
劇場版での描写と原作との間には、下記をはじめとしていくつか異なる点がある。原作では33話にわたる話を、劇場版では約90分間(活字化された書籍[1]では9話)に短縮したため、原作上のいくつかの話を接合して編集した描写も存在する。
題材 | 劇場版での描写 | 原作 |
---|---|---|
かよ子のオネショ | 小学生になってからも時々オネショをしていることになっている。 | 原作ではアイスキャンデーを食べてオネショをしたという描写があるが、むしろ他人よりも早くオムツがとれたことなど、オネショはほとんどしていない。 |
疎開先の叔母(音吉の妹)の名 | 正江。なお、続編の『あした元気にな~れ! 半分のさつまいも』では、原作通り静江となっている。 | 静江 |
疎開時の帰京 | 1945年3月下旬の春休みに帰京する予定であったが、東京大空襲があったため、中止。 | 1944年年末~1945年年始に帰京した。 |
終戦後の実家の焼け跡訪問 | 焼け跡となった実家に絶望してかよ子が泣き崩れている時に、「うしろの正面だあれ」の歌が聞こえ、目を開けると家族の幻影が現れた。 | 泣き崩れて目を閉じている時に「うしろの正面だあれ」の歌が聞こえてくるものの、目を開けた際には何もなかった。 |
脚注
- ^ 『うしろの正面だあれ―アニメ版』金の星社、1991年