NetHack

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NetHack
スクリーンショット。
開発元 The NetHack DevTeam
最新版 3.4.3 / 2003年12月8日
プラットフォーム クロスプラットフォーム
種別 ローグライクゲーム
ライセンス NetHack General Public License
公式サイト www.nethack.org
  

NetHack(ネットハック)はローグライクゲームの中でも特にローグの流れを汲むダンジョン探索型RPG

目次

[編集] 概要

表示はキャラクタベースで、キャラクタ・アイテム・ダンジョンの構成物はUS-ASCIIによりあらわされる。キーボードでの操作が前提。

ローグと同様ダンジョンの最下層にある「イェンダーの魔除け」を奪回して戻ってくるのが目的だが、ネットハックでは更にそれをプレイヤーの属性のに捧げに行かなくてはならない。イェンダーの魔除けを天上界にある神殿に捧げると、ゲームクリアとなる。

基本的なシステムはローグの拡張と言うべきものだが、ローグと比べると数多くのアイテムや怪物の改定・追加が見られる。その中にはダンジョンズ&ドラゴンズ指輪物語に登場するものが数多く含まれる。また属性(秩序、中立、混沌)の概念はダンジョンズ&ドラゴンズなどのアライメント(ローフル、ニュートラル、ケイオティック)から取り入れられている。

ゲームが進むと、職業固有のクエストに挑戦することができ、達成の暁にはその職業固有のアーティファクトを入手できる。これをクエストアーティファクトと呼ぶことがある。

商店が存在するためアイテムを自由に売り買いできたり、階段を下った後に同じ階段を上って戻れたりする(各階の状態はセーブファイル内に完全に残っている)点、ピンチの際に神に祈って危機を脱することができる点等がローグと大きく異なる。

日本語版のJNetHackやバージョンアップ版のSLASH'EM等、いくつかの派生が存在する。

[編集] プレイヤー

プレイヤーはゲーム開始時に名前を登録し、さまざまな世界の神話・民話・フィクションを元とした職業や種族、性別及び属性を選択することができる。ただし、職業ごとに選択できる種族、性別、属性は制限されることがある。

[編集] 職業

考古学者(Archeologist) 
初期装備で武器としてつるはしを持ち、革の服を着てフィードラをかぶるインディアナ・ジョーンズのような格好。宝石の鑑定能力に長けている。
野蛮人(Barbarian)
戦闘能力が高く、初期装備もよい。毒にも耐えるため、ゲームに慣れるにはうってつけの職業。蛮人コナンをモデルとしており、信仰する神もハイボリアの神々。
洞窟人(Cave(wo)man)
力強さでは野蛮人に似ているように見えるが、初期装備に投擲武器が入っており刀剣類の扱いはやや不利な設定となっている。
薬師(Healer)
治癒の術に長ける。初期の武器はメス1本と貧弱。
騎士(Knight)
強そうな職名にもかかわらず、騎士道精神に乗っ取ったさまざまな制限が存在するため、難易度は高い。 開始時のペットは馬。
武闘家(Monk)
武術に精通し徒手空拳で戦う。菜食主義であり、自らを律することを強いられる。上級者向け。
僧侶 または 尼僧(priest(ess))
アイテムを拾った時点で自動的に呪い/祝福を判別できる。
盗賊(Rogue)
逃げだした敵に追い討ちを浴びせることができる。また、短剣投げも得意。『ファファード&グレイ・マウザー』シリーズが元ネタとなっており、信仰する神も作中に登場する神。
レンジャー(Ranger)
探索を得意とする職業。弓矢など、射撃戦を主体に戦う。
(Samurai)
剣も弓も使いこなす強力な職。初期装備も優れている。キック力が強い。また、この職業を選ぶ事でアイテム名が変化するものがある。(機能は変わらない)
観光客(Tourist)
初期装備の防具はアロハシャツ、他にカメラや現金、食料など。装備から想像がつくとおり、序盤のプレイ難易度が非常に高い職業である。
ワルキューレ(Valkyrie)
パワープレイヤーのひとつ。北欧神話が元である。武器アーティファクトであるミュルニールの真の力を利用できる唯一の職業である。序盤で拾うことのできる防具を身に着けることだけでも強い防御能力を得ることができ、前述の武器やクエストアーティファクトの強力さゆえ、難易度は低く、初心者でもプレイしやすい職業である。
魔法使い(Wizard)
魔法のアイテム(巻物、指輪、杖など)をあらかじめ所持している上に強力な魔法を使いこなせるため、難易度は比較的低い。

以前のバージョンにおいては職業としてエルフ(Elf)が存在したが、種族の概念を取り入れたバージョンからエルフは種族として扱われることとなり、職業としては削除された。また、日本語版であるJNetHackのかつてのバージョンでは独自に戦士(Fighter)が存在した。このほか、NetHackをベースとするさまざまなヴァリアントでは独自の職業が追加されていることもある。

[編集] 種族

[編集] シナリオ概要


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


[編集] 序盤

ダンジョンの地下一階からプレイはスタートする。地下一階には地上へ出る階段がある。イェンダーの魔除けをもたない状態で地上への階段を上ると、ゲームはそこで終了となる(点数は付くが、クリアしたことにはならない)。

プレイヤーはペット(猫・犬または馬)をつれており、ペットも戦闘に参加する。またペットはアイテムが呪われているかどうか判別する能力を持つ。ペットを攻撃したり、ペットを長く放置したりすると、野生に戻ることがある。猫・犬・馬や一部のモンスターは、えさをなげることや特定の巻物を利用することでペットとしててなずけることができる。

一定の深度までのダンジョンは、基本的に四角い部屋・廊下・階段(上への階段と下への階段)から構成されている。ランダムに店・祭壇・金庫などが含まれることがある。いくつかの階は、特殊な設定をもち、異なるマップをもつ。

[編集] ノームの鉱山

ある程度進むと、ノームの鉱山に通じる階段が出現する。ノームの鉱山は、8階ほどからなり、2つの固定マップを含んでいる。クリアに必須ではないが、特殊な機能のある品物を手に入れることができ、またクリアに必須なアイテムを入手できるポイントがある貴重な場所でもある。

  • 坑道階:不定形なマップ。ノームが宝石を掘っている。
  • 街:何種類かの店と神殿のある地下都市。見張りが番をしている。
    • 神殿には僧侶がいる。僧侶の属性は不定だが、一度出現すると、固定される。
    • 店:宝石店・道具屋・食料品店・照明器具の店などがある。
  • 最下層:マップには3種類ある。どのマップにも、小さな隠し部屋があり、宝石と幸運の石が隠されている。

[編集] 中層階

「城」までの基本的なダンジョンの構造は、固定マップを除き上層階と同じである。いくつかの特殊な固定マップおよびイベントが存在する。

  • 神託所:賢者がおり、金を払って神託を受けることができる。金額の高い高位の神託は「モーロックの聖域」への入り方などクリアするために必須の知識をゲーム中で手に入れる唯一の方法である。(しかし、おそらく大部分のプレイヤーはスポイラーなどのゲーム外からこれらの知識を入手するので、その意味では必須ではない)
  • 倉庫番:ゲーム「倉庫番」を元にした階層。4層からなり、上り階段で進む。
  • ローグレベル:表示が通常と異なり、ローグのようになる。また死体が残らないなど、ローグのいくつかの設定を継承している。
  • クエスト:地下13階前後で、「故郷からの呼び声」が聞こえる。この階には故郷へ直行するための魔法の入り口があり、クエストシナリオへの入り口となる。クエストは「故郷の重要なアイテム(クエストアーティファクト)を奪った敵を倒し、アイテムを奪取する」というもので、アイテム・敵・マップなどは職業により決まっている。クエスト自体は7階ほどのダンジョンからなっている。クエスト終了後、クエストアーティファクトはプレイヤーキャラクターが使用できる。また、クリアに必須のアイテムの一つが入手できる。
  • ビッグルーム:仕切りのない階。モンスターが多数いる。出現するかどうかはランダムに決まる。
  • フォートローディオス:金蔵の中の魔法の入り口から移動する。伝説の王クロイソスの王座があり、大勢の怪物、ドラゴン、衛兵たちもいる。大量の黄金が蓄えられている。
  • メデューサ:全体が沼地になっており、マップは2種類。メデューサのいる館には彫像がいくつかある。
  • 城:堀に囲まれた砦のなかに死の谷へ降りる手段がある。堀を渡るためには跳ね橋の前で秘密の合図を楽器でならして跳ね橋を下ろすか、その他の方法を案出するかしなければならない。

[編集] ゲヘナ

ゲヘナは名前のとおりデーモン・ドラゴン・吸血鬼などがひしめくダンジョンの最下層である。いくつかの有名な悪魔が出現する固定マップを含む。

  • 死の谷:ゲヘナの第一階層。運命の大迷宮から直接のテレポートで潜れるのはここまで。
  • ヴラドの塔:3層からなる。ゲヘナ中盤に上り階段がある。クリアに必要なアイテムをここで入手するため、攻略は必須。
  • 魔法使いの塔:3層からなる固定マップ。死者の書をもったイェンダーの魔法使いがいる部屋。魔法使いはモンスターに守られており、この包囲を突破した上で、魔法使いを倒す必要がある。魔法使いを完全に殺すことはできず、何ターンか経過するごとに生き返ってきて攻撃・呪いなどをかけるため、倒した後は、急いで行動することが必要になる。
  • モーロックの聖域:下り階段のない階において、振動する床の上で、「祈りの燭台」に7本のろうそくを装着し、点灯した上で「開放のベル」を鳴らし、「死者の書」を読むと、モーロックの聖域への階段が出現する。この階にいるモーロックの高僧を倒し、イェンダーの魔除けを手に入れる。魔除けを手に入れた後は、テレポートで階を移動することができなくなる。

[編集] ダンジョンの外

土・火・水・風の四つの精霊界(エレメンタル・プレーン)があり(順序は固定)、それぞれを抜けて天上界(アストラル・プレーン)へいたる。精霊界には精霊や何種類かのモンスターがおり、攻撃をする上に、移動にさまざまな制約または特殊なアイテムが必要となる。

天上界には3つの属性の神が神殿をもっている。自分の神を含むどれかひとつの神の祭壇に魔よけを捧げると、ゲームは終了である。自分の属性の神に魔よけを捧げると、「神」に昇格するが、他の属性でもゲームクリアはできる(ボーナス点は入らない)。

[編集] ネットハックのユーザ文化

ネットハックは非常に難易度が高いため、クリアはなかなか難しい。このため情報交換のためのユーザグループが各所に存在している。こうしたユーザコミュニティでは、ネットハックの翻訳をしたり、FAQやスポイラー(攻略のための情報)を整備したりするだけでなく、ネットハックを題材にした他愛のない話を楽しむのが普通である。メッセージが多様であること、とりわけいろいろな理由でキャラクターが死んだり困難に陥ることがあるため、そのようなメッセージ自体を披露して楽しむのである。USENETやその他グローバルに配送されるネットニュースグループなどの伝統的なものをはじめ、IRCや、最近できたSNS上のコミュニティなどが存在する。

ネットハックでプレイヤーキャラクターが死ぬと、場合により「幽霊」となって残ることがある。幽霊は元のキャラクターのもっていた現金を含むアイテムを所持している。このような仕様は、複数人ユーザのいる計算機あるいはネットワーク上のサーバにネットハックをインストールし、数人で楽しむといった遊び方を誘発しやすい(個々のプレイヤーキャラクタの間の直接的なインタラクションは不可能)。

[編集] 影響関係

ネットハックはローグの直系の子孫ではあるが、新しい設定やさまざまな小道具の取り入れにより、ローグの禁欲的な雰囲気を一変させた。ネットハックの派生ゲームには、追加の職業を加えたものがいくつか存在する。もっとも有名な派生ゲームのひとつは、NetHack the Next Generation(通称TNG)であり、これには「Geek」という職業が存在する。

[編集] 外部リンク

NetHack 3.4 以降の日本語翻訳版配布サイト。
NetHack 3.3 以前の日本語翻訳版配布サイト。
NetHack に関する情報サイト。