HF-24 (航空機)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

HF-24 マルート

ミュンヘンのオーバーシュライスハイム博物館で展示されるHF-24マルート

ミュンヘンのオーバーシュライスハイム博物館で展示されるHF-24マルート

HF-24は、インドヒンドスタン社が開発した超音速戦闘爆撃機。愛称はマルート(Marut;インド神話に登場する風の精)。1961年6月17日に初飛行した。

概要[編集]

インドでは1950年代になってにわかにジェット戦闘機開発の気運が盛り上がり、有名なドイツの設計者クルト・タンクを招聘して1956年から超音速戦闘機マルートの開発を開始した。マルートは1961年6月17日に初飛行したが、2基装備したイギリス製オーフュースエンジンは明らかに出力不足で、計画したマッハ2には遠く及ばず、マッハ1をやっと超える程度だった。

インド当局はHA 300用に開発されたエジプト(当時はアラブ連合共和国)製のエンジンのブランドナー E-300に換装したMk.2を計画したが、こちらはエンジン開発の目処が立たなくなり、頓挫してしまった。

その後も改修作業は進められたが、当時のインドの工業力では自力開発を行うよりもソ連製の軍用機を購入・運用する方が合理的であると判断され、以後事実上放棄された形となった。最終的な生産機数は147機(複座練習機18機を含む)である。1985年に全機引退した。

後退角の付いた低翼。エンジンは双発で後部胴体に並列配置。胴体にはエリアルールが適用され、前部胴体側面にショックコーンの付いたエアインテークがある。機首は尖っているが金属光沢があり、レドームではないと思われる。

派生型[編集]

HF-24Mk.1
初期生産型。
HF-24Mk.1R
アフターバーナー装備計画型。
HF-24Mk.2
エンジン換装計画型。
HF-24Mk.3
エンジン換装計画型。
HF-24Mk.1T
練習機型。

スペック[編集]

(性能はMk.2の計画値)

  • 全幅:9.01m
  • 全長:15.87m
  • 全高:4.0m
  • 翼面積:25.50m²
  • 自重:6,130kg
  • 総重量:8,790kg(最大)11,000kg
  • エンジン:ブランドナー E-300 ターボジェットエンジン(推力3,400kg)2基(試作機および量産型ではブリストル・シドレー オーフュース 2基)
  • 最大速度:マッハ1.7
  • 実用上昇限度:18,500m
  • 戦闘行動半径:740km
  • 武装:ADEN 30mm機関砲×4、対空ロケット弾×48発、爆弾1,800kg
  • 乗員:1名(生産型は複座となるとも言われていた。)