Basilisk II

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Basilisk II
作者 Christian Bauer, Nigel Pearson (OS X移植版), Gwenole Beauchesne (JIT版)
初版 1999年 (25年前) (1999)
最終版
1.0 R5 / 2006年3月1日 (18年前) (2006-03-01)
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対応OS クロスプラットフォーム
種別 エミュレータ
ライセンス GNU General Public License
公式サイト https://basilisk.cebix.net/
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Basilisk IIは、Motorola 68000シリーズベースのApple Macintoshコンピュータをエミュレートするエミュレータ[1][2]。後述の各種オペレーティングシステムで使用可能なクロスプラットフォーム対応のソフトウェアである。

1999年3月、Amiga用Mac 68kエミュレータのShapeShifterを開発したChristian BauerがBasilisk IIの最初のバージョンをリリースした。Basilisk IIはプラットフォーム間での移植性が高く[3]:36、ShapeShifterより改善された点があった。たとえば、エミュレートするディスク数の制限がなく、CD-ROMへの対応が改善され、ホストコンピュータのファイルシステムを使えた[4]。しかし、構成が難しく互換性が低いといった問題が初期のレビューで浮き彫りになり、AmigaユーザーにはShapeShifterの方がお勧めとされた[3]:37[4]。新しいリリースでこれらの問題は緩和されたが、2005年のレビューではMorphOS版Basilisk IIでCPUエミュレーションが(MorphOS内蔵のAmigaアプリケーション用68k CPUエミュレーションと比較して)遅い点が深刻な問題と指摘された[5]:25

Basilisk IIで実行可能なMac OSのうち最も新しいバージョンは、1998年1月にリリースされた最後の680x0互換OS、Mac OS 8.1である[6]。その9か月後にリリースされたMac OS 8.5は、Basilisk IIがエミュレートできないPowerPCベースのプロセッサを必要とするため、互換性がない。

Basilisk IIの移植版は、AmigaOS 4、BeOSLinuxAmigaWindows NTMac OS XMorphOSのほか、PlayStation Portableなどのモバイルデバイスを含む複数のプラットフォーム用が存在する。

GNU General Public LicenseでリリースされているBasilisk IIはフリーソフトウェアであり、ソースコードGitHubから入手できる[7]

関連項目[編集]

Atari/Amiga向けエミュレータの系譜

脚注[編集]

  1. ^ How to Emulate an Old Mac on a New Mac or PC”. PC Magazine. 2022年10月14日閲覧。
  2. ^ How to run old software and games on your Mac”. TechRadar. 2022年10月14日閲覧。
  3. ^ a b Němec, Luboš (July–August 1999). “Basilisk II v0.5” (チェコ語). Amiga Review (Atlantida Publishing) (46–47): 36–37. ISSN 1211-1465. 
  4. ^ a b Compton, Jason (March 2000). “Basilisk II-0.8.1”. Amiga Active (Pinprint Publishing) (6): 26. ISSN 1467-3533. 
  5. ^ Schmitz, Ingo (July–August 2005). “Basilisk II” (ドイツ語). Amiga Future (APC&TCP) (55): 24–25. 
  6. ^ McCallister, Michael (2006). SUSE Linux 10 Unleashed. Sams Publishing. p. 196. ISBN 0672327260. https://books.google.com/books?id=P_mbgQfn3ZAC&pg=PA196 
  7. ^ GitHub - cebix/Macemu: Basilisk II and SheepShaver Macintosh emulators” (2020年5月9日). 2022年10月14日閲覧。

外部リンク[編集]