表皮効果

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表皮効果(ひょうひこうか)は高周波電流が導体を流れるとき、電流密度が導体の表面で高く、表面から離れると低くなる現象のことである。周波数が高くなるほど電流が表面へ集中するので、導体の交流抵抗は高くなる。表皮効果はケルビンによって1887年に説明された。ニコラ・テスラも表皮効果の研究をおこなった。

導体の電流密度Jは 深さδに対して、次式のように減少する。

J=e^{-{\delta /d}}

ここで d は表皮深さで、電流が 表面電流の1/e (約 0.37)になる深さであり次のように計算される。

d=\sqrt{{2\rho}\over{\omega \mu}}
ρ = 導体の電気抵抗率
ω = 電流の角周波数 = 2π × 周波数
μ = 導体の絶対透磁率

dの厚さの平板が直流電流に対して生じる抵抗と、厚さがdよりもっと厚い平板の交流電流に対する抵抗は同じである。交流電流に対して電線は直流電流に対する厚さdのパイプのような抵抗を示す。. 例として、円形断面の電線の抵抗は概略以下のようになる。

R={{\rho \over d}\left({L\over{\pi (D-d)}}\right)}\approx{{\rho \over d}\left({L\over{\pi D}}\right)}
L = 導体の長さ
D = 導体の径

D >> dの場合に上の式は成り立つ。

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各材質の周波数と表皮深さの関係

銅線の場合、周波数に対する表皮深さd;は表のようになる。

周波数 表皮深さd;
60 Hz 8.57 mm
10 kHz 0.66 mm
10 MHz 21 μm

関連項目[編集]