真世界アンバー

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真世界アンバー(しんせかいアンバー : The Chronicles of Amber)は、アメリカ作家ロジャー・ゼラズニイによるファンタジー小説シリーズ。アンバーの王子コーウィンを主人公とした5部作と、コーウィンの息子マーリンを主人公とした新5部作(未訳)からなる。

フェアリー伝説が作品のモチーフに使用されている。

真世界アンバー[編集]

アンバーは多元世界の中心であり、唯一の真の世界である。アンバーの「影」として我々の住む地球を含めた無数の世界が存在する。

用語[編集]

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アンバーから投影される無限の平行世界は「影」と呼ばれ、程度の差こそあれ、アンバーと少しずつ異なっている。この違いの大きさは、比喩的に「アンバーからの距離」として表現される。

またアンバーで起こった出来事は、すべての「影」に影響を与え、それらの世界に反映される。

パターン(模様)[編集]

アンバー王族の血を引くものは、「パターン」と呼ばれる迷路のような幾何図形の上を歩み通すことで、自らの意思で真世界と影を自由に行き来することができるようになる。この「影を歩く」事を、地獄騎行(ヘルライド)と呼ぶ。

トランプ[編集]

アンバーの王族一人一人が描かれたカードの揃い(いわゆるトランプよりもタロットカードに近い)。ドワーキンが製作し、アンバーの王族はそれぞれ1セットを与えられている(予備として複数持つものもいる)。この札を用いることで、札に描かれた相手と距離や影を越えてコンタクトすることが出来、双方が合意すれば相手のいる場所に瞬間移動することも出来る。札が活性を持っているときには札が冷たく感じる。

審判の宝石[編集]

審判の宝石(しんぱんのほうせき、Jewel of Judgement)はアンバー王家に伝承される宝物のひとつ。オベロンがユニコーンから与えられたと伝えられる、40から50カラットの巨大なルビー。パターンを通して同調すれば、気象操作が可能となり、兵器として用いることが出来る。

レブマ[編集]

アンバーの直接写像のひとつである水中都市。レブマ(Rebma)の呼び名は、アンバー(Amber)の逆読み。

ティルナ・ノグス[編集]

アンバーの直接写像のひとつである夢幻都市。アンバーに反射する月光で形成され、月光が陰ると消滅する。そのため非常脱出手段として、地上にトランプを持った者を配置する必要がある。コルヴァー山の最も高い尾根にある三段の石段から伸びる非現実的な階段から登ることが出来る。そこで起きることは現実となんらかの繋がりがあるものの、登ったものの願望や恐れなどが反映される。

主要な登場人物[編集]

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  • オベロン(Oberon)
    突如、行方不明となる。

王子(王位継承権有り)[編集]

  • コーウィン(Corwin)
    主人公。「真世界アンバー」シリーズの語り手。
    黒髪、緑の目。象徴色は黒と銀。シンボルは銀の薔薇
    愛用の武器は“夜の剣”ことグレイスワンダー(Grayswandir)。
    アンバー王族の中でも注目に値する肉体再生能力を持つ。
  • ベネディクト(Benedict)
    長兄。笑顔を見せない戦術家。アンバー最強の剣の使い手。今回の王座争いからは、自ら身を引いている。影のひとつアヴァロンをめぐる妖しの者との戦いで片腕を失う。
    茶色の髪、はしばみ色の目。
  • エリック(Eric)
    コーウィンの実兄。オベロン王が行方不明になった後、アンバーの王を自称する。
    青い目。縮れたあごひげ。
  • ケイン(Caine)
    ジェラードと共にアンバー海軍と幾千もの影相手の通商を指揮する。計算高い現実家。
    黒い目。象徴色は黒と緑。
  • ブレイズ(Bleys)
    燃えるような赤髪、青い目。真っ赤なあごひげ。赤毛の三姉弟の一人。
  • ブランド(Brand)
    躁鬱気質で誇大妄想の気がある。赤毛の三姉弟の一人。
  • ジュリアン(Julian)
    礼儀正しいが冷徹で皮肉屋の狩人。アンバー外縁に位置するアーデンの森を守っている。
    黒髪、青い目。一見エナメルのように見える白い小札鎧を着る。
  • ジェラード(Gérard)
    ケインとともにアンバー海軍を指揮する。ベネディクトともに王座争いからは身を引くものの一人。
  • ランダム(Random)
    末弟。麦わら色の髪。とがった鼻。

王女(王位継承権なし)[編集]

  • デアドリ(Deirdre)
    コーウィンの妹。
  • フィオナ(Fiona)
    魔術に優れた赤毛の三姉弟の一人。
  • ルウェラ(Llewella)
    水中都市レブマ(Rebma)の血を引く。
  • フロリメル(Florimel)
    通称フローラ(Flora)。金髪の美女。
    影のひとつである我々の地球に住んでおり、物語冒頭で記憶を失っていたコーウィンを援助する。

その他[編集]

  • ドワーキン(Dworkin):アンバーの宮廷画家。狂える魔法使い。パターンの作り手。
  • ガネロン(Ganelon):コーウィンの元重臣。裏切り行為を働いたため、影のひとつに追放されていた。
  • ダラ(Dara):ベネディクトと鬼女リントラの曽孫娘を名乗り、コーウィンの前に度々現れる謎の美女。

作品リスト[編集]

真世界アンバーシリーズ[編集]

ハヤカワ文庫SF 岡部宏之

  • 『アンバーの九王子』Nine Princes in Amber 1970年
  • 『アヴァロンの銃』The Guns of Avalon 1972年
  • 『ユニコーンの徴』Sign of the Unicorn 1975年
  • 『オベロンの手』The Hand of Oberon 1976年
  • 『混沌の宮廷』The Courts of Chaos 1977年

新・真世界アンバーシリーズ[編集]

未訳

  • Trumps of Doom 1985年
  • Blood of Amber 1986年
  • Sign of Chaos 1987年
  • Knight of Shadows 1989年
  • Prince of Chaos 1991年