天敵 (漫画)
『天敵 (石ノ森章太郎)』は、石ノ森章太郎の漫画作品。
概要
内容
様々な世界における天敵の存在が語られる作品となっており、主人公は、その視点で物事を捕らえることができる。
あらすじ
あるとき、テレビを見ていたジョーは、テレビの中から謎の声がするのを聞く。
ジョーは、天敵を知っていき、天敵とする側・天敵とされる側の両方の視点で物事を捕らえていく。
そして、ついには、人の真なる天敵についても知らされることとなる。
劇中劇
通常の劇中劇とは異なり、かつて存在した特撮などの別の展開を見せることで、ここが現実とは少し異なる世界であることを表している。
また、作品が細かく交差しており、クロスオーバー作品に近い形態をとっている。ある意味、タイタンを主人公とした作品とも取れる。
劇中劇ながら、『ジャッカー電撃隊』『アクマイザー3』の石ノ森章太郎による漫画版といえる。
作中のストーリーだけでなく、放映時期なども異なっており、ほとんど同時期の作品ということになっている。
下記の他、ドラマやアニメなども登場しているが、描写は少なく数コマのみ。
『仮面ライダーアマゾン』
『仮面ライダーアマゾン TV版』と『仮面ライダーアマゾン 漫画版』と『仮面ライダーストロンガー』も参照。
ゲドンとの戦い、そして、その途中に出現したガランダー帝国とブラックサタンとの闘いを描いた作品。
- 山本大介/仮面ライダーアマゾン/ドラゴンライダー
- ブラックサタンとガランダー帝国を前に一度敗れるが、ジャングラーの中から出てきた奇妙な石の力により、ドラゴンライダーとなる。
- 容姿にそれほどの差異は無いが、炎を吐くなどの能力が付け加えられており、新ショッカーライダー2号とはライダーキック対決をしている。
- ブラックサタンの登場により、かつて、両親を失わせ自身を遭難させた飛行機事故の原因が、ショッカーなどの組織の兵器実験のためであったと知らされる。
- その能力は高いものであり、見事にガランダー帝国を討つが、ゲドンのゴルゴスによって傷を負うこととなる。
- 結城丈二/ライダーマン/新ショッカーライダー1号
- かつてのデストロンの科学者。一度はライダーマン(仮面ライダー4号)となるも、タイタンによって捕らえられてしまう。
- 作中では、ブラックサタンの幹部として登場し、ドラゴンライダーと闘うこととなる。
- その戦闘のショックと藤兵衛の呼びかけで記憶を取り戻し、再びライダーマンとして戦うこととなる。
- ちなみに、白黒のため作中では不明であるが、仮面ライダーシリーズでのライダーマンのマフラーの色は、ショッカーライダー1号と同じく黄色。
- 城茂/新ショッカーライダー2号/仮面ライダーストロンガー
- 宣誓式の途中に脱走を謀るが、タイタンと脳手術まで決行されてしまう。新ショッカーライダー2号のデザインは、ストロンガーと同一のものとなっている。
- 能力は高く、ドラゴンライダーとの戦闘でそれを追い詰めるまでにいたるも、ドラゴンライダーとライダーマンとのチームプレーの前に捕らえらる。
- 結城丈二によって、その洗脳を解くことに成功し、仮面ライダーストロンガーとなる。
- ちなみに、白黒のため作中では不明であるが、仮面ライダーシリーズでのストロンガーのマフラーの色は、ショッカーライダー2号と同じく白色。
- 立花藤兵衛
- ジャングラーを失ったドラゴンライダーのために、新たなバイクを製作する。
- ゴルゴス
- ドラゴンライダーを利用し、ガランダー帝国を崩壊に導き、不意をつきドラゴンライダーをも倒すが、新たな仮面ライダーである仮面ライダーストロンガーによって倒される。
- ゼロ大帝
- 作中、名前は登場しない。真の支配者ともどもアマゾンに倒される。
- 真の支配者
- ゼロ大帝ともどもアマゾンに倒される。
『イナズマン』
新人類帝国とイナズマンの闘いの最中発覚したガイゼルの野望の阻止を描いた作品。
漫画版でクロスーバーの存在した『人造人間キカイダー』のキカイダーやハカイダーの登場はない。
- サナギマン/イナズマン
- 本名は登場しない。バンバと一時共闘し、ガイゼルを討つ。しかし、その間に完成させていた新人類帝国の巨大兵器により、仲間を失っていくこととなる。
- 巨大兵器破壊後、バンバによって、月へとテレポートさせられる。バンバとの1対1での勝負となるも、その戦いの行方は描かれていない。
- ガイゼル
- 新人類帝国乗っ取りを狙う超能力者。シャインの忠実なる部下であり、シャインの名を口に出すことも無く、敗北後も、自身や部下たちの抹消を願った。
- ウデスパー
- ガイゼルの部下。
- サデスパー
- ガイゼルの部下。
- バンバ
- 新人類帝国の帝王。イナズマンと一時共闘し、ガイゼルを討つ。その後、イナズマンと月面で最後の闘いを挑む。
『ジャッカー電撃隊』
『ジャッカー電撃隊』も参照。
ジャッカー電撃隊とクライムの闘いに隠された陰謀を描いた作品。
劇場版『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』でクロスオーバーの存在した『秘密戦隊ゴレンジャー』のゴレンジャーの登場はない。
- 桜井五郎/スペードエース
- 動力は、核エネルギー。毒ガス攻撃能力を持つ。
- 東竜/ダイヤジャック
- 動力は、電気エネルギー。溶解液を放つ能力を持つ。
- カレン水木/ハートクイン
- 動力は、磁力エネルギー。飛行能力を持つ。
- 大地文太/クローバーキング
- 動力は、核エネルギー。潜水能力を持つ。
- 番場壮吉/ビックワン
- 全身が武器であり、どの角度からでも攻撃可能。
- ジョーカー/ジェネラル・シャドウ
- ブラックサタンの幹部(雇われ幹部)の座を外された後、その戦闘力と改造人間に関する知識から、何者かに殺されたの鯨井大助の後任の指揮官となる。
- 実は、ある者の命令により、シャインの抹殺を使命としており、ジャッカー電撃隊をもそのために利用していく。シャイン抹殺後は、崩壊するシャイン星でその最期をとげる。
- 鯨井大助
- ジェネラル・シャドウ
- イカルス大王
- 作中、名前は登場しない。シャインの部下。スターダスト計画を指揮するも、ジョーカーとアイアンクローに脅され、二人をシャイン星へ向わせる。作中、倒された描写が無い。
- アイアンクロー
- シャインの部下。ジョーカーによりシャインの正体を知り、それを裏切る。スターダスト計画を利用し、ジョーカーとともに、シャイン星へ向う。
- シャインの攻撃に苦戦するが、ジョーカーによってシャインは討たれる。シャイン星に地球に帰還する装置が無かったことから、それを諦め、崩壊していくシャイン星の中でジョーカーと剣術勝負を行う。
『アクマイザー3』
ザビタンと大魔王とタイタンの三つ巴の戦いを描いた作品。
『超神ビビューン』のビビューンの登場はない。
戦いによって新たな犠牲者が出たり、タイタンの戦略で人間からも敵視されるなど、悲劇性を持っている。
- ザビタン
- アクマ族に戦いを裏切るも、多くの仲間を失っていく。ザビタンノヴァでメザロードを退けるなど、能力は高い。
- タイタンに、平和を求めるために戦いをすることへの矛盾を指摘され、仲間を失ってから、それを悩むことになる。
- その心の隙を突かれ、大魔王によってカプセルに封じられそうになるが、超神たちに助けられ、大魔王を討つことを成功する。
- イビル
- メザロードによって殺されてしまう。
- ガブラ
- メザロードによって殺されてしまう。
- メザロード
- イビルやガブラなどを惨殺する。「不死身」を自称していたが、タイタンに心を読まれて、弱点を知られてしまう。
- その弱点は、メザロード自身の攻撃であり、タイタンによって操られ、消滅してしまう。
- 大魔王
- アクマ族の支配者。ザビタンとの対決では、その魂を封じてしまおうとするも、超神たちの助けを得たザビタンの魔方陣アタックによって倒されてしまう。
- 超神バシャーン
- 作中、名前は登場しない。イビルの魂を受け継いだ人間。魂を封じられそうになったザビタンの前に現れる。
- 超神ズシーン
- 作中、名前は登場しない。ガブラの魂を受け継いだ人間。魂を封じられそうになったザビタンの前に現れる。
作品に共通する登場人物
仮面ライダーシリーズにおける立花藤兵衛のように、作品の繋がりを示すキャラクター。
- タイタン
- 『仮面ライダーアマゾン』と『イナズマン』と『アクマイザー3』に登場。名前のみならば、『ジャッカー電撃隊』にも登場。
- アクマ族を模したサイボーグ。巨大な火の玉で攻撃をし、その攻撃は同じく炎を武器とするドラゴンライダーを退けたほど。
- 超能力を操り、その巨大な目は、人間も機械も操作する。心を読むこともでき、城茂やジェネラル・シャドウの企みを阻止することに成功している。
- ブラックサタンと新人類帝国との同盟によって誕生した存在であり、新人類帝国の窮地を救っている。
- ブラックサタンの幹部として、その勢力を広げるために、結ぶために、アクマ族と闘っている。
- シャイン
- 『ジャッカー電撃隊』と『イナズマン』に登場。。球体状のメカを通じて指令を出している。
- ガイゼルを利用して新人類帝国の乗っ取りを計画するも、タイタンの登場により失敗する。敗北したガイゼルなどの証拠を抹消し、去っていく。
- クライムを組織するも、ジャッカー電撃隊によって球体状のメカは破壊されてしまう。同時期、ジョーカーとアイアンクローが、イカルス大王を脅しスターダスト計画を逆に利用したことで、シャイン星へ侵入され暗殺される。
組織・用語
- ゲドン
- 『仮面ライダーアマゾン』に登場。
- アマゾンによって、組織は、ほとんど壊滅に近い状態となっていたが、十面鬼ゴルゴスの気転により、ガランダーとドラゴンライダーを倒すまでにいたるが、その最後の一人であったゴルゴスがストロンガーに討たれ、壊滅する。
- ガランダー帝国
- 『仮面ライダーアマゾン』に登場。
- 同時期に登場したブラックサタンと手を組み(組織の頂点は同一の存在)、アマゾンを窮地に陥れるも、ドラゴンライダーの活躍やゴルゴスの暗躍によって、壊滅する。
- ブラックサタン
- 『仮面ライダーアマゾン』に登場。名前のみならば、『イナズマン』と『ジャッカー電撃隊』にも登場。名前は登場しないが、『アクマイザー3』にタイタンが登場していることにより間接的に登場。
- 新人類帝国と同盟を結ぶ悪の組織。組織の支配者は巨大なサタン虫であるが、その裏で過去のショッカーやデストロンなどと同じ支配者が支配している。『仮面ライダーアマゾン』では組織崩壊までは描かれていない。
- サタン虫
- 『仮面ライダーアマゾン』に登場する用語。
- 寄生虫の一種で、ブラックサタンのサイボーグの多くは、これによって操られている。結城によると、ストロンガーの改造技術には併用できなかったらしく、そのおかげで洗脳を解くことができたとされている。
- 新人類帝国
- 『イナズマン』に登場。名前のみならば、『仮面ライダーアマゾン』にも登場。ファントム軍団の名称は登場しない。
- ブラックサタンと同盟を結ぶ悪の組織。不穏分子を叩くことには成功するも、それにより多くの兵力を失う。イナズマンとの月での最終決戦へと持ち込むが、『イナズマン』では組織崩壊までは描かれていない。
- 新人類帝国内の不穏分子
- 『イナズマン』に登場。おそらくは、後のデスパー軍団となるはずであった組織。
- タイタンによって計画は見破られ、イナズマンとバンバとタイタンによって、計画は失敗に終わる。
- クライム
- 『ジャッカー電撃隊』に登場。
- 組織の概要はそれほど詳しく語られていない。シャインの組織であり、
- アクマ族
- 『アクマイザー3』に登場。名前のみならば、『イナズマン』と『仮面ライダーアマゾン』にも登場。
- 地底での生活に合うようにサイボーグ化している。地上の人間を支配しようとしていたが、地底の勢力をかけ、ブラックサタンとも対立していた。
- 妖怪
- 『アクマイザー3』に登場。
- アクマイザー3とタイタンに苦戦するアクマ族に対して、大魔王が投入した新勢力。
関連作品
上記の劇中劇も参照。
- 怪人同盟
- 本作の単行本が登場。