愛するがゆえに

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愛するがゆえに
Aashiqui 2
監督と主要キャスト
監督 モーヒト・スーリー（英語版）
脚本 シャグフタ・ラフィーク（英語版）
原作 『スター誕生』
製作 マヘーシュ・バット（英語版）
ブーシャン・クマール（英語版）
クリシャン・クマール（英語版）
出演者 アディティヤ・ロイ・カプール
シュラッダー・カプール
音楽 オリジナル・ソング
アンキット・ティワーリー（英語版）
ミトゥーン（英語版）
ジート・ガングリ（英語版）
バックグラウンド・スコア
ラージュ・シン（英語版）
デヴァヌシュ・バトナガール
撮影 ヴィシュヌ・ラオ
編集 デヴン・マルデシュワーリー
製作会社 ヴィシェシュ・フィルムズ（英語版）
T-Series
配給 インドの旗 AAフィルムズ（英語版）
公開 インドの旗 2013年4月26日
日本の旗 2015年8月15日
上映時間 140分
製作国 インドの旗 インド
言語 ヒンディー語
製作費 ₹150,000,000[1]
興行収入 ₹1,093,800,000[1]
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『愛するがゆえに』（あいするがゆえに、原題：Aashiqui 2）は、2013年に公開されたロマンティック・ミュージカル・ドラマ映画。モーヒト・スーリー（英語版）が監督を務め、アディティヤ・ロイ・カプール、シュラッダー・カプールが主演を務めている。1990年に公開された『Aashiqui』の続編だがストーリーに繋がりはない。2011年から製作が始まり、ケープタウン、ゴア州、ムンバイで主要撮影が行われた。

あらすじ[編集]

キャスト[編集]

製作[編集]

企画[編集]

マヘーシュ・バットとパラク・マッチャール（英語版）

2011年9月、マヘーシュ・バット（英語版）とブーシャン・クマール（英語版）が『Aashiqui』のリメイクを熱望していると報じられた[2]。クマールは『Aashiqui』の監督を務めたバットに接触し、シャグフタ・ラフィーク（英語版）の書いたメロドラマ的な脚本に続編の可能性があると説得して製作を承諾させた[3]。『Aashiqui』はインド映画史上最も優れたミュージカル映画の一つに挙げられており、多くのメディアはリメイク発表を否定的に報じ、スタッフがオリジナルと同じクオリティのサウンドトラックを作ることができるのか疑問視した[4]。メディアの疑問に対して、バットは『Aashiqui』がやってのけたように『愛するがゆえに』でメロディアスな映画音楽の時代を復活させると宣言した[5]。

監督にはマドゥール・バンダルカル（英語版）が検討されたが、彼は別の企画に参加するためオファーを断っている[6]。2011年11月には『Blood Money』の監督ヴィシャール・マハドカール（英語版）の起用が報じられたものの[7]、翌月には彼に代わりモーヒト・スーリー（英語版）が監督を務めることが発表された。これについてバットは、「以前は企画のためにヴィシャールを呼びましたが、私たちはその考えを捨て、フレッシュな人物を発見しました。私たちはモヒートを監督に選びました」と語っている[8]。複数のメディアでは本作をバットの監督作『Awaargi』のリメイクと報じていたが、バットは「『愛するがゆえに』はリメイクではなく、脚本はオリジナルです。それは成熟した感情を扱う現代的なラブストーリーです」と報道を否定している[4]。

キャスティング[編集]

シュラッダーとアディティヤ

キャストには知名度のある俳優を起用することを避け、新しい俳優を探すために全国的なオーディションを行った。しかし、オーディションでは条件に合う俳優を発見できなかったため、この方針は撤回された[9]。バットは、「それは悲惨なタレント・ハントでした。私たちはオーディションに参加した人々に度胸が欠けていることを発見しました。アマチュアな人々はオーディションに行きました……一定の才能のある人は何故リスクを負わないのか」と語っている[10]。スーリーはアディティヤ・ロイ・カプールの写真を見て彼に会った際、主役として完璧だと判断して起用した[9]。2012年6月にシュラッダー・カプールがヒロイン役に起用された[5]。

バットはキャストについて、「シュラッダー・カプールは、2人の青年アディティヤ・ロイ・カプールとシャード・ランダワ（英語版）をリードする役割です。私たちは彼女の素晴らしい才能を発見しました。3人の俳優は全員、非常に挑戦的でドラマティックな役柄です」と語っている[5]。スーリーは知名度のある俳優を起用したことについて、「人々は、新人俳優と映画を作っても観客は来ないと言いました。しかし、アディティヤとシュラッダーが私の映画で主役を演じたいと思っていることは確信できました。私と脚本家のラフィークは、彼らを主役として見ていました。アディティヤとシュラッダーは過去に失敗作に出演していたかも知れませんが、2人の才能を奪うことはありませんでした」と語っている[9]。

撮影[編集]

2012年10月から主要撮影が始まり[11]、ケープタウン、ゴア州、ムンバイで撮影された[12]。南アフリカ共和国での撮影中、シュラッダーは床に跪いてアディティヤと会話するシーンを撮影した際、誤ってガラス片の上に跪いてしまい治療を受けることになった[13]。また、アディティヤもケープタウンでの撮影中、中国の灯籠を照らすシーンで火傷を負っている[14]。

マーケティング[編集]

宣伝コンサートに参加するスタッフ・キャスト

2013年3月23日に最初の予告編が公開され、批評家や視聴者に好評された[15]。予告編を最初に公開する他の映画とは異なり、本作では予告編よりも先に楽曲を公開した[16]。最初に公開された「Tum Hi Ho」は視聴者から高い人気を集め、公開10日以内にYouTubeの再生回数が200万回を記録した[17]。SNSではアマチュア歌手やギタリスト、DJなどが様々なバージョンの「Tum Hi Ho」の演奏動画を公開しており[18]、YouTubeやTwitterで流行した[19]。4月8日には、アディティヤとシュラッダーの映画ポスターが他の楽曲と共に公開された[20][21]。楽曲の公開イベントでは、2人が映画のシーンをステージ上で再現している[20]。同月中旬には劇場用予告編が公開され、批評家や視聴者から好評された[16][22]。ボリウッド映画はプロモーションに数か月間かけるのが一般的だが、本作がプロモーションにかけた期間は3週間ほどだった[19]。

また、楽曲を手がけた歌手が参加する宣伝コンサートが開催された[23]。製作者は映画のジャケットを発売し、映画を象徴するシーンの彫像を作り、各劇場に配置した[24]。公開日はロマンティック映画の内容に合わせて2013年2月14日（バレンタインデー）を予定していたが、製作の遅れから延期された[25][26]。公開日は5月10日に変更されたが、最終的には4月26日にインド全域の2800スクリーン以上で公開された[27][28][29]。映画はイギリス、アメリカ合衆国、オーストラリア、ニュージーランドなどの主要海外市場では公開されなかった[30]。

評価[編集]

興行収入[編集]

アディティヤ、スーリー、シュラッダー

公開初日には5250万ルピーの収益を上げ[31]、初週末の興行収入は1億7920万ルピーを記録した[32]。公開第1週の興行収入は3億4650万ルピーとなり[33]、公開第2週には興行収入4億7000万ルピーを記録した[34]。公開第3週の興行収入は6億3500万ルピーとなり[33]、2013年公開映画の第3週興行収入の最高額を記録した[35]。公開第4週の興行収入は7億1000万ルピーとなった[36]。Box Office Indiaは3週間の興行記録から、『愛するがゆえに』をスーパーヒット作と宣言し、5月20日には当時のボリウッド映画の興行収入ランキング第2位、ヴィシェシュ・フィルムズ（英語版）製作作品で最も高い興行収入を記録した[33][37]。公開第5週には5750万ルピーの収益を上げ[38]、公開第6週の合計興行収入は7億8000万ルピーを記録した[39]。

海外市場ではアラブ首長国連邦とパキスタンのみ公開され、公開初週末の興行収入は15万ドルを記録した[40]。最終的な映画の合計興行収入は約10億9000万ルピーとなった[41]。

受賞・ノミネート[編集]

映画賞 部門 対象 結果 出典
フィルムフェア賞 音楽監督賞（英語版） アンキット・ティワーリー（英語版）、ミトゥーン（英語版）、ジート・ガングリ（英語版） 受賞 [42][43]
男性プレイバックシンガー賞 アリジット・シン（英語版）（「Tum Hi Ho」）
主演女優賞（英語版） シュラッダー・カプール ノミネート
女性プレイバックシンガー賞 シュレヤ・ゴシャル（「Sunn Raha Hai」）
国際インド映画アカデミー賞 音楽監督賞（英語版） アンキット・ティワーリー、ミトゥーン、ジート・ガングリ 受賞 [44][45]
作詞家賞（英語版） ミトゥーン（「Tum Hi Ho」）
男性プレイバックシンガー賞 アリジット・シン（「Tum Hi Ho」）
アンキット・ティワーリー（「Sunn Raha Hai」） ノミネート
女性プレイバックシンガー賞 シュレヤ・ゴシャル（「Sunn Raha Ha」） 受賞
主演女優賞 シュラッダー・カプール ノミネート
作曲賞 サンディープ・ナート（英語版）（「Sunn Raha Hai」）
スター・スクリーン・アワード 男性プレイバックシンガー賞 アリジット・シン（「Tum Hi Ho」） 受賞 [46][47]
女性プレイバックシンガー賞 シュレヤ・ゴシャル（「Sunn Raha Ha」）
ジョディNo.1（英語版） アディティヤ・ロイ・カプール、シュラッダー・カプール
音楽監督賞（英語版） アンキット・ティワーリー、ミトゥーン、ジート・ガングリ ノミネート
主演女優賞 シュラッダー・カプール
主演男優賞（観客賞） アディティヤ・ロイ・カプール
主演女優賞（観客賞） シュラッダー・カプール
第6回ミルチ音楽賞（英語版） 歌曲賞（英語版） 「Tum Hi Ho」 受賞 [48]
アルバム賞（英語版） アンキット・ティワーリー、ミトゥーン、ジート・ガングリ、サンディープ・ナス、イルシャード・カミル（英語版）、サンジャイ・マスーム
男性歌手賞 アリジット・シン（「Tum Hi Ho」）
作曲家賞 ミトゥーン（「Tum Hi Ho」）
有望男性歌手賞 アンキット・ティワーリー（「Sunn Raha Hai」）
有望作曲家賞
リスナー選出歌曲賞 「Sunn Raha Hai」
リスナー選出アルバム賞 アンキット・ティワーリー、ミトゥーン、ジート・ガングリ、サンディープ・ナス、イルシャード・カミル、サンジャイ・マスーム

出典[編集]

  1. ^ a b “Aashiqui 2”. Box Office India. 2018年7月24日閲覧。
  2. ^ Lalwani, Vickey (2011年9月22日). “Madhur Bhandarkar to remake Aashiqui?”. The Times of India. 2013年5月21日閲覧。
  3. ^ “The dream is the same, dreamers have changed: Mahesh Bhatt”. The Times of India (2013年4月3日). 2013年5月22日閲覧。
  4. ^ a b Jain, Rupam (2012年2月8日). “Mahesh Bhatt announces "Aashiqui 2"”. The Times of India. 2013年5月21日閲覧。
  5. ^ a b c Indo-Asian News Service (2012年6月7日). “Shraddha Kapoor bags Aashiqui 2”. NDTV. 2013年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月21日閲覧。
  6. ^ “No 'Aashiqui' remake for Madhur Bhandarkar”. Masala. 2013年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月21日閲覧。
  7. ^ Lalwani, Vickey (2011年11月19日). “Vishal Mahadkar to direct Aashiqui 2”. The Times of India. 2013年5月21日閲覧。
  8. ^ Shah, Kunal M (2011年12月24日). “Mohit Suri to direct Aashiqui 2”. The Times of India. 2013年5月21日閲覧。
  9. ^ a b c Jha, Subhash K. (2013年5月1日). “Mohit Suri on the success of Aashiqui 2”. Bollywood Hungama. 2013年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月21日閲覧。
  10. ^ Press Trust of India (2012年7月10日). “Aditya, Shraddha right choice for 'Aashiqui 2': Mohit Suri”. The Times of India. 2013年5月21日閲覧。
  11. ^ Indo-Asian News Service (2013年10月14日). “`Aashiqui 2` goes on floor, Shradha excited”. Zee News. 2013年5月21日閲覧。
  12. ^ Indo-Asian News Service (2013年7月4日). “Aashiqui 2 shooting to start from next month”. NDTV. 2013年5月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月21日閲覧。
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  14. ^ “Aditya Roy Kapur Burnt His Hand While Shooting For 'Aashiqui 2'”. Yahoo! (2013年4月19日). 2013年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月5日閲覧。
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外部リンク[編集]

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