市役所前駅 (岐阜県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
市役所前駅*
しやくしょまえ
SHIYAKUSHO-MAE
岐阜柳ヶ瀬 (0.3 km)
(0.4 km) 大学病院前
所在地 岐阜県岐阜市
所属事業者 名古屋鉄道
所属路線 岐阜市内線
キロ程 1.5 km(岐阜駅前起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
開業年月日 1911年(明治44年)2月11日
廃止年月日 1988年(昭和63年)6月1日
備考 * 改称経歴
- 1914年 八ツ寺町駅→郵便局前駅
- 1946年 郵便局前駅→裁判所前駅
- 1957年 裁判所前駅→今沢町駅
- 1966年 今沢町駅→市役所前駅
テンプレートを表示

市役所前駅(しやくしょまええき)は、岐阜県岐阜市今沢町にあった、名古屋鉄道岐阜市内線本線(長良線[1])の停留場)である。岐阜市役所の最寄駅であった。

ここでは、1946年ころ当駅に統合された朝日町駅(あさひまちえき[2][4])についても併せて記述する。

歴史[編集]

1911年に岐阜市内線が美濃電気軌道の路線として開通した際に開業した。開業時の駅名は八ツ寺町駅(やつでらちょうえき)であったが、3年後の1914年には郵便局前駅(ゆうびんきょくまええき)に改称している[3]。開通当初の路線は今小町駅までで、この駅と当駅との間、現在の岐阜新聞本社付近の位置には朝日町駅が存在していた。当駅は1946年ころにこの朝日町駅を合し、同時に駅名を郵便局前駅から裁判所前駅(さいばんしょまええき)に改める[3]。なお、同時期に先述の今小町駅は泉町駅(のちの大学病院前駅)に統合されている。

さらに1957年には今沢町駅(いまざわちょうえき)に改称、市役所前駅になったのは1966年2月1日のことであった[3]。同日には岐阜市役所が駅のある今沢町へ移転している[5][6]ただ、この時すでに市内ではモータリゼーションが進展、当駅を含む岐阜市内線の徹明町駅 - 長良北町駅高富線が廃止されてから他の路線とも接続していなかったこともあって危殆に瀕していた[7]。結局この区間は1988年に廃止され、当駅もあわせて廃駅となっている。

  • 1911年(明治44年)2月11日 - 美濃電気軌道市内線の岐阜駅前駅 - 今小町駅(のちに泉町駅へ統合)間開通と同時に八ツ寺町駅として開業[2]。現在の岐阜市役所南庁舎付近にあったという。
  • 1914年(大正3年)4月 - 郵便局前駅に改称[2]
  • 1946年(昭和21年)ころ - 朝日町駅と統合され移転。裁判所前駅に改称[2]
  • 1957年(昭和32年)7月15日 - 今沢町駅に改称[2]
  • 1966年(昭和41年)2月1日 - 岐阜市役所移転に伴い、市役所前駅に改称[2]
  • 1988年(昭和63年)6月1日 - 岐阜市内線の徹明町駅 - 長良北町駅間の廃止により廃駅となる[2]

駅構造[編集]

配線図[編集]

市役所前駅 構内配線略図

伊奈波通方面
市役所前駅 構内配線略図
徹明町方面
凡例
出典:[8]


隣の駅[編集]

名古屋鉄道
岐阜市内線本線
岐阜柳ヶ瀬駅 - 市役所前駅 - 大学病院前駅
  • かつては隣の岐阜柳ヶ瀬駅との間に柳ヶ瀬駅(やながせえき)が存在した。設置時期は不詳である[2]

脚注[編集]

  1. ^ 『岐阜のチンチン電車 岐阜市内線と美濃町・揖斐・谷汲線の85年』郷土出版社、1997年、31頁。ISBN 4-87670-097-4 
  2. ^ a b c d e f g h 『岐阜のチンチン電車 岐阜市内線と美濃町・揖斐・谷汲線の85年』郷土出版社、1997年、218-230頁。ISBN 4-87670-097-4 
  3. ^ a b c d 今尾恵介(監修)日本鉄道旅行地図帳』 7 東海、新潮社、2008年、52頁。ISBN 978-4-10-790025-8 
  4. ^ 読みについては「あさひちょうえき」とするものもある[3]
  5. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、1019頁。 
  6. ^ 岐阜市役所の建物としては3代目である。現在の市役所は2021年(令和3年)に岐阜市司町に移転。
  7. ^ 川島令三全国鉄道事情大研究』 名古屋北部・岐阜篇 1、草思社、1997年、126頁。ISBN 4-7942-0796-4 
  8. ^ 電気車研究会、『鉄道ピクトリアル』通巻第473号 1986年12月 臨時増刊号 「特集 - 名古屋鉄道」、付図「名古屋鉄道路線略図」

関連項目[編集]